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異世界で開催されるコミケ!? 『魔法使いの印刷所』の魔法使いたちによる魔導書の即売会がメチャクチャ楽しそう

 世のオタクたちにとって最大のイベントといえば、やはり“コミックマーケット(コミケ)”をおいてほかにはないでしょう。

 今回紹介する『魔法使いの印刷所』では、そんなコミケの魔法使い版をやってのけようと異世界で奮闘するミカの活躍が描かれています。

 コミケの裏側を覗き見しているようなリアリティと、そこに魔法要素が加わったことで生まれる化学反応が見どころの本作。コミケ好き、異世界ファンタジー好き、ともに注目です。

ニコニコ漫画『魔法使いの印刷所』エピソード一覧

聖地を目指す“テツヤグミ”と魔法使いたち

 とある異世界で“聖地”と呼ばれる島に、突如魔物が大挙して押し寄せます。
 
 最寄りの村の住民たちは、「何か大きな事件が起こる前兆なんじゃ……」と不安げですが……。

 まるでこの事態を予期していたかのように、すでに“聖地”にはアキヴァーハラ聖騎士団なる組織が臨戦態勢で配備されていた模様。

 彼女たちは迫りくる魔物の群れを“テツヤグミ”と称し、容赦なく殲滅していきます。

 間もなく夜が開け始めると、今度は“聖地”最寄りの村に大勢の魔法使いたちが集結。

 魔物たち、そして彼ら魔法使いたちが一様に“聖地”を目指して集まった理由は……もう薄々お気付きでしょう。

 何を隠そう、この日は魔導書の即売会“マジックマーケット”の第1回目の開催日!

 “聖地”では(妙に見覚えのある)四角錐の巨大浮遊物を目印に、早朝から魔法使いたちが長蛇の列を形成していました。

 そんな人波に目を丸くしながら、大きな荷物を背負って歩く黒髪少女の名はミカ=カミヤ
 
 彼女は若くして、このマジックマーケットを主催する準備会の代表を務めているのでした。

魔法使いの祭典“マジックマーケット”の全容とは

 コミケからの帰り道に、いきなり異世界に転生してしまったらしいミカ。

 この世界についての知識など皆無だった彼女が、転生からわずか半年で魔導書即売会を立ち上げたワケとは……!?

 ズバリ世界中の魔導書を集結させ、その中から元の世界に帰るための魔法を見つけ出すこと!

 ……という建前はありつつも、どうやら彼女のいちばんの原動力は“あの場所が好きだから”というオタク魂にほかならないようでした。

 ちなみに、この世界の住人は、皆最低ひとつは魔法を使えるということで、その内容も千差万別。

 即売会のルールを逸脱した頒布物がないか、見本誌をチェックして回るミカは道中でさまざまな魔法と出会います。

 ただし、孫の笑顔が見たい一心で作ったステキなシャボン玉魔法といえど、不備があれば修正するまで頒布できないのが規則。

 しかも魔法となると、単純に“海苔”を切り貼りすればいいというわけにもいきません。中には欲望の限りを尽くす、困った参加者も……。
 

 骸骨顔の男が持ち込んでいたのは、なんと情欲の精を呼び出す禁忌魔法でした!

 突然の事態に慌てるミカに代わり、ここはアキヴァーハラ聖騎士団のクレアが「ダメです」とピシャリ。男の禁忌魔法はあえなく発禁に。

 同好の士で協力して作る大規模イベントだからこそ、ルール遵守の精神は必要不可欠なのです。

どこの世界だろうと開場シーンは胸アツ!

 スタッフ陣による見本誌チェックも済み、そろそろマジックマーケットは開場時間に。

 準備会本部では、スタッフが記念すべきアナウンスを始めようとするのですが……。

 賑わいを見せる参加者たちの中では、ところどころでトラブルも頻発。

 頒布物の配達ミスや待機列での言い争いなど、収集がつかない事態にスタッフも大慌てです。

 そんな場内の混乱を鎮めたのは、ミカの拍手。

 最初こそ参加者たちは戸惑った様子でしたが、次第に拍手は人々のあいだで伝搬していき……。

 ついには会場全体が拍手で包まれたのでした!

 かくして参加者たちの心がひとつになった瞬間、第1回マジックマーケットが開場。

 集まった人々の多くが作業を止めて手を叩く光景は、やはりどの世界であっても胸を熱くさせてくれます。

 このマジックマーケットでミカはある事態に直面し、最後には心温まる結末を迎えるのですが……。

 そこはぜひ続きを読んでいただくとして、彼女はそれから1ヵ月後に小さな印刷会社を立ち上げます。

 膨大な仕事を捌きつつ、資金繰りに奔走する毎日にてんやわんやのミカ。

 しかし彼女は異世界で数少ない印刷屋さんとして、「私を頼ってきた人の力になりたいんです」と仕事に打ち込むのでした。

 “主人公印刷”の社長として、ミカは前世での同人活動のノウハウをフル活用。

 そこに彼女が唯一会得した“転写魔法”などの力もミックスし、魔法世界ならではの印刷屋を経営していきます。

 さらには、割増料金設定などの印刷屋らしい商売テクも駆使して、この世界をたくましく生き抜いていくのでした。

 現世に帰るためという本懐は半ばそっちのけで、異世界でも活き活きと同人界隈に携わり続けるミカの勇姿は必見!

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(画像はニコニコ漫画『魔法使いの印刷所』より)

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