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『邪神ちゃんドロップキック』が女子プロとコラボ! ドロップキックのみで勝敗を競う特別マッチの模様や声優陣へのインタビューをお届け

 2018年5月23日、後楽園ホールにて開かれた女子プロレス団体“スターダム”の興行内で、『邪神ちゃんドロップキック』(以下、『邪神ちゃん』)とのコラボを記念した特別試合“ドロップキック・タイトルマッチ”が開催された。

 『邪神ちゃん』はCOMICメテオにて連載中の、ふとしたきっかけで魔界から人間界に召喚された“邪神ちゃん”と彼女を召喚した女子大生“花園ゆりね”との同居生活を描くコメディマンガで、7月からはTVアニメの放送が予定されている。

 当日は、邪神ちゃん役の鈴木愛奈さんをはじめ、TVアニメ『邪神ちゃん』のキャストである大森日雅さん、久保田未夢さん、小坂井祐莉絵さん、小見川千明さん、佐々木李子さんらがゲストとして来場した。

鈴木愛奈さん(左下)、大森日雅さん(右下)、小見川千明さん(左上)久保田未夢さん(左中)、佐々木李子さん(右上)。

1分間ドロップキックのみを披露する特別マッチ

 今回の特別試合では、スターダムに所属する選手たちが『邪神ちゃん』のキャラクターに扮して、“ドロップキック・タイトルマッチ”の名にふさわしい特別ルールでの戦いを披露。

 通常のプロレスではなく、各選手がひとりずつ入場し、それぞれ1分間でドロップキックを自由に披露。それを観客が拍手で評価するという、コンテスト形式が採用された。

 今回は各選手が放ったドロップキックのポイントを論じつつ、コンテストの模様を振り返っていこう。

エントリーNo.1:スターライト・キッド(ぽぽろん)

 先陣を切ったのは、現フューチャー・オブ・スターダム王者であるスターライト・キッド。力の源である天使の輪を邪神ちゃんに食べられ、人間界でアイドル活動中の天使・ぽぽろんに扮しての登場だ。

ぽぽろんのCVを務める佐々木李子さん(左)とスターライト・キッド選手(右)。

 キッドはふだんからドロップキックを得意としているだけあって、走り込んでのドロップキックから、コーナーにもたれた相手や下段ロープにもたれた状態へのドロップキックなどを幅広く披露。

 キッドのキックで注目したいのは、走り込みのスピード、そのスピードを100%キックの威力に変換できる軽やかな踏み切り、そして相手の胸元を的確に狙い撃つ正確さだ。

どんな状態の相手に対してもしっかりと胸を狙うことができるボディコントロールは流石のひと言。

 制限時間の中でさまざまなドロップキックを披露したキッドは、余裕たっぷりに観客へのアピールも決め、最後はオーソドックスな走り込みのドロップキックで締めくくった。

エントリーNo.2:渋沢四季(ミノス)

 2番手として登場したのは、ミノタウロス族のミノスに扮した渋沢四季。

ミノスの声を担当している小見川千明さん(右)と渋沢四季選手(左)。

 渋沢はオーソドックスな走り込みスタイルを中心にくり出しつつ、自身が試合の決め手としても使っているトップロープからのドロップキック(通称ミサイルキック)を放った。

 渋沢が放つドロップキックのポイントは、華奢な外見から飛び出すキックの目を見張るほどの高さ。スタイルがいいだけに、コーナー上で立つ姿が見映えするところにも注目だ。

2メートル以上の高さから放たれるミサイルキックは迫力満点!

 後半には小見川の「ミノスちゃんが優勝する確率は~?」という呼びかけに対し、会場が「100%ォー!!」の大合唱で応えるなど、こちらもかなりの盛り上がりを見せた。

エントリーNo.3:小波(ぺこら)

 続いては、小波扮するぺこら。ぽぽろんと同じく天使の輪を失くした天使だが、アイドルとなったぽぽろんと違ってホームレス生活中という、なかなかシビアな状況にあるキャラクターだ。登場するのは、ぺこらのCVやスターダムのリングアナウンサーを務める小坂井祐莉絵さんとぺこらに扮する小波選手。

 序盤はそれまでの出場者同様、走り込み式やコーナーへのドロップキックを披露した小波だが、終盤になると競技に無関係な投げ技や背中への強烈な蹴りを放った。

 前に出場した2選手に比べると普段の試合ではそこまでドロップキックを多用はしないものの、相手との距離感を正確に把握したキックは、ふたりにまったく引けを取らない安定感を発揮した。

普段は格闘家顔負けの強烈な蹴りを主軸に戦う小波。蹴られるルアカもたまったものではないが、じつはこの後ルアカはさらなる受難を迎えることに……!

 最後は時間切れになりつつも、座り込んだ相手の頭部を狙い撃つドロップキックを披露。ある意味作中で散々な目に遭っているぺこらのうっぷんを晴らした小波だった。

エントリーNo.4:AZM(メデューサ)

 特別試合が後半戦に差し掛かって現れたのは、邪神ちゃんの親友であるメデューサの衣装に身を包んだAZM(あずみ)が。メデューサのCVを務める久保田未夢さんと登場。

 スターダムにおける若年層レスラーの中では、1番手のスターライト・キッドと並び双璧を成すAZM。抜群のスピードで放つ強烈な衝撃のドロップキックは、見ているこちらの胸が詰まるほどだ。

 さまざまなドロップキックをくり出しながらも、相手の頬を張り飛ばしたり倒れた相手を踏みつけたりと、先ほどの小波以上にフリーダムな立ち振る舞いを見せた。

平手打ちなどのアクションが衝撃的なだけに印象に残るが、得意技であるドロップキックの美しさは団体内でも一、二を競うと言ってもいいだろう。

 2者連続でドロップキック以外の技をくり出し、だんだんとカオスになってきたコンテストだが、残り2名の演技はさらにその上を行く混沌ぶりを発揮する……!

エントリーNo.5:刀羅ナツコ(花園ゆりね)

 セミメインにして登場したのが、邪神ちゃんを召喚した張本人であるちょっぴりブラックな女子大生・花園ゆりねに扮した刀羅ナツコ。

ゆりねを演じる大森日雅さん(右)と刀羅ナツコ選手(左)。

 出場選手の中では普段の試合でドロップキックを使う頻度がもっとも低い刀羅だが、序盤から受け手であるルアカの髪を掴むなど、ゆりねのドSっぷりをフルに発揮する。

 また、一般的にイメージされる横向きのものと異なる、正面飛び型のドロップキックを使うという点でも注目だ。身体を捻る動作をはさまないぶん、体重と勢いをすべて前方に押し出す蹴りは、まさに衝撃的な威力となる。

 しかし制限時間が迫ると、何を思ったか唐突にコーナー付近でボディスラム(※ドロップキック以外は評価対象外)を放ち、コーナーの上から全体重を浴びせるフロッグスプラッシュ(※評価対象外)をブチかましたのだった。

小波には蹴られ、刀羅にはスプラッシュをかまされる受け手のルアカ。ドロップキックだけを受けるはずが散々な目に……!

エントリーNo.6:岩谷麻優(邪神ちゃん)

 そしていよいよ最後に登場したのが、スターダム1期生の岩谷麻優が扮する主人公・邪神ちゃん。下半身が蛇になっている邪神ちゃんをしっかり再現した衣装の完成度には、会場からも驚きの声が上がった。

邪神ちゃんのCVを担当する鈴木愛奈さん(右)と岩谷麻優選手(左)。

 スターダムのなかでも指折りの実力者である岩谷は、抜群の高さを誇るドロップキックで相手の顔面に強烈な一撃を加え、そのまま順調に優勝をかっさらう……、かに見えた。

 しかしほかの出場者にあてられたのか、評価対象外であるボディスラムをくり出そうとしたところ、なんとゆりね、刀羅が乱入して岩谷を襲撃!

 刀羅は岩谷を蹴り倒すと、うつぶせになった岩谷にまたがってキャメルクラッチを敢行。まさかのコミック版『邪神ちゃん』第1巻の表紙と同じ構図になるという、奇跡の原作再現が誕生したのだった。

この構図、完全に1巻の表紙が再現されている。

 鈴木は突然の乱入に驚きながらも、邪神ちゃんの断末魔をその場でアテレコするなど、ノリノリで会場を盛り上げた。

気になる優勝者は!?

 全出場者の演技が終了すると、観客の拍手を声優たちがジャッジして優勝者を決めることに。しかし予想通り全員が自分のキャラクターを優勝させようとし、収拾のつかない事態となった。

 最終的に決定権が委ねられたのは小坂井。やはり自身が演じるぺこらに扮した小波を優勝させる、かと思いきや……。

 小坂井が優勝者に選んだのは、原作に負けないボコられっぷりを披露(?)した邪神ちゃん、もとい岩谷!

 優勝者の岩谷には、なんとアニメ版『邪神ちゃん』で声優として参加する権利がプレゼントされた。

 果たしてどのような形で登場するかはまだ不明だが、原作ファンはもちろん、スターダムファンも『邪神ちゃん』の今後に要注目だ。

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