昼はフツメン学生、夜は最強エージェント。『西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~』の強いのにモブ顔な主人公の冴えない度が高い
天は二物を与えずとはよく言いますが、これはまさに『西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~』に登場する西野のことを表す言葉でしょう。
学校では“持たざる者”として青春とは縁遠い生活を送る彼は、じつは裏社会で知らぬ者などいない最強のエージェント。
驚くべき二面性を秘めた西野の素顔と、能力は最強なのに学校ではいまいち冴えない彼の活躍(?)をどうかその目に焼き付けてください。
武装集団を単身で壊滅させる“ノーマル”
六本木のとあるバーに、妖しげな雰囲気をまとうスーツの美女が来店。
ナイスバディな彼女は、どうやら“ノーマル”なる人物にある依頼を取り付けるため、この店を訪れた様子。
しかし、訳知り顔の屈強な黒人マスターから忠告を受けているところを見る限り、芳しい成果は得られなかったようです。
バーのマスターが「アレは別にほかの誰も求めていないし、自分の何を他人に誇ることもしない」と評する“ノーマル”。
そんな一匹狼はちょうどそのころ、武装した見張りが配備された物騒な高層ビルに足を踏み入れていました。
部下を従え「楽な商売だったな」と椅子にふんぞり返る悪人顔の男に、先ほどの見張りからでしょうか異常事態を知らせる電話が。
モニターに監視カメラの映像を回すと、すでに見張りたちがことごとく首なし死体にされてしまっていたことが判明します。
部下たちは、ボスを退避させた後で現場へと急行。
内心こんなことができる奴は“ノーマル”以外にはいないと確信しつつ、現れた襲撃者に対し一斉に銃を向けるのですが……。
放たれた弾丸は、なぜか襲撃者の前でピタリと停止!
それどころか、彼が手を振り下ろした拍子にスーツの男たちの首がスパァンと切り落とされたではありませんか!?
唯一殺しそこねた男の前に立ちはだかり、キッチリとトドメを刺した“ノーマル”。
しかし殺された男も、彼の素顔がこんなどこにでもいそうなモブ顔だとは夢にも思わなかったことでしょう……!
そして残念ながら(失礼)、この冴えない風貌の少年こそが本作の主人公・西野なのでした。
青春とは無縁な西野の日常
異能世界最強の少年“ノーマル”――本名・西野五郷(にしの ごきょう)。
彼は裏社会では謎のエージェントとして恐れられていながら、日中は平凡な男子高校生として過ごしています。
文化祭が迫り、活気づく同級生たち。西野もクラスの出し物作りに協力しようと席を立ちますが……。
リーダー格の女子の「協力してくれるイケメン手をあげてー!」という言葉に、反射的に動きを止めてしまいます。
恐らく彼女もふざけて言ったのだとは思いますが、悲しいかな西野にとっては何より心に突き刺さる言葉だったに違いありません。
スッと気配を消し、初めからいなかったかのように教室を立ち去る西野。
悲しむでも憤るでもなく「今日の夕飯は弁当にサラダもつけるとしよう」と考えながら歩く後ろ姿には、どこか哀愁すら感じます。
そんな彼の心を癒す唯一の存在は、意外なことに自宅で飼っているハムスターでした。
今日も見事に滑車を走るその姿に感心した彼は、ご飯をあげようとエサ袋を開くものの中身は空っぽ。
そんなわけで西野は「ド○キならまだやっているか……」と、夜の街に出すのでした。
エサ袋を片手にド○キへと向かう西野。そこで、彼は反対側の歩道を歩く少女に目を留め「あれは……」とつぶやきます。
いったい彼女はだれで、西野とはどんな関係なのでしょうか……?
西野が夜道で出会った少女の正体とは!?
西野が夜道で目撃した少女は、彼もよく知る同じ学校の生徒でした。
もっとも、西野のガールフレンド……などという展開はあるはずもなく。
彼女、ローズ・レープマンとの接点はこうして廊下でバッタリぶつかる程度のようです。
しかしながら、西野いわくローズがぶつかってきたのは一度や二度ではない模様。
なぜこうして不自然に接触を図ってくるのかといえば、それはズバリ彼女が同業者であるからにほかなりません。
放課後、小さなカフェでローズを待ち受けていたのは、冒頭でバーにいたあのナイスバディな女性。
じつはこのふたり、ある仕事のために手わけして“ノーマル”こと西野の手を借りようとしていたようです。
結局、スーツの女性は痺れを切らして西野抜きに作戦を強行することに。「私に死ねと?」とごねるローズに対し言い放った「あなたは死ねるのかしら?」という言葉の真意が、やけに気になります……。
そんなわけで、西野が夜道で目を留めたのは(強行作戦を遂行中の)ローズだったのです。
しかし彼女は見るからにボロボロで肩からは流血が。どう見てもタダゴトとは思えません。
路地に逃げ込んだローズに、追手が接近。一斉に発砲され、彼女は肩に銃弾を受けてしまいます。
そんな窮地を救ったのは西野。ローズをお姫様抱っこした彼は、追手に目をやると……。
銃弾を無力化しつつ、例の手刀で追手を両断!
彼女を抱えたままフワリと跳躍し、死体が転がる現場を後にしたのでした。
漆黒の夜空に紛れ、まるで翼を持っているかのように浮遊する西野。
この冴えないモブ顔の少年は、果たしてどれほどの力を秘めているのか。そして、つるペタエージェント・ローズとの今後の展開は!?
彼の素顔……とまでは言わないまでも、彼のその立ち振る舞いにビビっときたという方は、ぜひ2019年8月23日発売のコミックス第1巻をご購入ください。
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(画像はニコニコ漫画『西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~』より)
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