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競馬で大勝ち、いくら税金がかかる? 意外と知らない「ギャンブルにまつわる税金」を詳しく解説

 今回紹介する、くらなん@税理士さん投稿の『【ゆっくり解説】ギャンブルをすると税金がかかる!?』という動画では、音声読み上げソフトを使用し、競馬を例にギャンブルで得た所得に対する税金について解説していきます。

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50万円を超えたら注意が必要

霊夢:
 ねぇねぇ、この前競馬をやってみたら、いきなり100万円勝っちゃったの! でもその後すぐに200万円負けちゃって、結局マイナス100万円だわ。

魔理沙:
 それは残念だったな。納税の準備はできているか?

霊夢:
 納税!? 損しているのに税金がかかるの?

魔理沙:
 実はそうなんだ。今回は、ギャンブルの税金について解説していく。まずは、税金の計算方法について解説していく。競馬を例にして解説していくが、他のギャンブルも計算方法は同じだ。最初は100万円勝ったんだよな?

霊夢:
 そうなの! それで私には才能があると思って、今度は200万円分の馬券を購入したの!

魔理沙:
 つまり最初は100万円のプラスだったけど、次は200万円のマイナス 、トータルで100万円のマイナスになった訳だな。

霊夢:
 そうよ! 損したのだから税金は払う必要ないでしょ……?

魔理沙:
 残念だが、ギャンブルの場合、損した部分は考慮されないんだ。

霊夢:
 え?それってつまり……。

魔理沙:
 最初の利益100万円に対して税金がかかるな

霊夢:
 そんな! なんで損した200万円は考慮されないの?

魔理沙:
 ギャンブルの損失は、基本的に経費として認められないんだ……。ギャンブルによる収入は、所得税の計算上、「一時所得」というものに該当する。 これはその名の通り、一時的な収入だということだ。ギャンブルの収入以外にも、懸賞や福引の賞金も「一時所得」になる。

 「一時所得」の場合、経費にできるのは収入を得るために支払った金額だけなんだ。今回の場合は、100万円勝った時の馬券購入代だけだ。

霊夢:
 具体的には税金はいくらくらいになるの?

魔理沙:
 「一時所得」は、利益から特別控除額の50万円を引いた金額になるから、今回は50万円になるな。そして所得税は、「一時所得」÷2×税率で計算する。今回は他に収入が無いとした場合、税率は5%だから……。 50万円÷2×5%で、12,500円になるな。

霊夢:
 損した上に税金を1万円も払わないといけないの…?

魔理沙:
 まぁ実際には、所得から基礎控除48万円が引かれるから、今回は税金はかからないな。基礎控除を考慮すると、勝った金額が146万円以下であれば所得税はかからない。

霊夢:
 びっくりさせないでよ! 安心したわ。

魔理沙:
 他に収入がない場合にはだけどな……。ここまで一般的な回答をしてきたが、実は損をしても、経費にできる場合もあるんだ。さっきギャンブルの収入は「一時所得」になると言ったが、場合によっては「雑所得」というものになるんだ。「雑所得」の場合には、外れた馬券も経費にできる。

霊夢:
 どういう時に「雑所得」になるの?

魔理沙:
 利益を得る目的で、継続して競馬から収入を得ていれば「雑所得」になる。

霊夢:
 それなら簡単じゃないの! 稼ぐために競馬を続けてれば良いんでしょ?

魔理沙:
 それが簡単じゃないんだ……。単なる趣味ではなく、仕事としてやっている必要がある。この件については実際に裁判も起きている。

霊夢:
 裁判で争われるような内容なのね!

魔理沙:
 ひとつ目は2015年に結果が出た裁判で、とある男性が約5億7千万円の脱税をしたとして告発された事例だ。この男性は競馬ソフトを使用して、中央競馬のほとんど全てのレースの馬券を購入していたんだ。年間約3,400レースあるみたいだからな……すごい熱意だ。

 その結果、3年間で約1億4千万円の黒字になっていたそうだ。この収入について確定申告をしていなかったため、脱税の容疑がかかった訳だな。

霊夢:
 想像がつかない世界だわ。

魔理沙:
 年間で10億円ほど馬券を買っていたそうだからな……。さっきの5億7千万円は、国税局が「一時所得」であるとして計算した税金なんだ。国税局からしたら、外れ馬券は経費にできないという考えだったんだなこの男性は、「雑所得」だから、外れ馬券も経費にできないとおかしいと主張した。

霊夢:
 年間10億円が経費にできるかどうかは大問題だものね……。

魔理沙:
 裁判はこの男性が勝利して、税金は5億7千万円から5千2百万円に減少した。男性が勝利した理由は、ソフトを使って、長期間かつ頻繁に取引をしていた部分がポイントだったようだ。

  ふたつ目は2017年に結果が出た裁判で「雑所得」として確定申告をしていた男性が、税務署から「一時所得」だと指摘された事例だ。この男性は自宅のパソコンで、年間3億円から21億円の馬券を購入していたそうだ。結果この男性も、判決で「雑所得」として認められたんだ。

霊夢:
 ここまでしないと「雑所得」にはならないのね……。

魔理沙:
 税務署側からしても、「雑所得」は例外という考えだからな……。 よっぽど準備をして、かなりの頻度で馬券を購入する必要がある。実際紹介したふたつの事例でも、最終的には「雑所得」という結果になったが、ふたつ目の裁判時に、地方裁判所では「一時所得」とされる判決が出ている。

霊夢:
 あんなに頻繁に購入してても、判断が分かれてしまうのね。

魔理沙:
 そうなんだ、だからほとんどの場合、ギャンブルの収入は「一時所得」になる。

霊夢:
 ただでさえ損することも多いのに、税金もかかるなんて大変すぎるわ! でもギャンブルの収入なんてバレるの? ほとんどの人が確定申告をしていないんじゃない?

魔理沙:
 確かに確定申告していないからって、税務署から指摘される可能性は高くないと思う。ただ馬券をネットで購入している場合には、記録が全部残るからな…調べようと思ったら一発なんだ。

霊夢:
 それもそうね……ネットで買わずに直接買うわ!

魔理沙:
 直接買っていたらバレないというわけでもないんだ……。当たった時に口座に多額の入金をしたら、そこからバレる可能性もあるんだ。他にもSNS等からバレる可能性もあるんだ。当たったら、ついSNSで報告したくなることもあるだろうからな。

霊夢:
 どこからバレるかわからないわね。

魔理沙:
 確定申告しなかった場合には、本来の税金に加えて、利息や罰金のような税金がかかるからな。下手したら懲役もあり得るんだ。確定申告は本来する必要があるものだし、した方が良いな

霊夢:
 そうなのね……おとなしく確定申告しようと思うわ。

 高額の馬券的中は嬉しい反面、税金や確定申告のこともしっかりと覚えておいたほうがいいようですね。解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画をご視聴ください。

▼動画はこちらから視聴できます▼

【ゆっくり解説】ギャンブルをすると税金がかかる!?

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