禍々しい祟り神が起こす恐怖…なんて皆無の『令和のダラさん』。怖い見た目なのにキュートでおもしろいギャップ萌えの権化
今回ご紹介するのは、日本各地に未だ点々と残る“触れてはならないもの”にまつわる物語……。
ニコニコ漫画「ComicWalker」にて掲載中の『令和のダラさん』で描かれるのは、とある山中の祠におわす半人半蛇の超常的な存在“ヤマタギマダラ”との邂逅。
見れば障(さわ)り、汚せば祟る――。令和のもののけは、言いつけを破り足を踏み入れてしまった少年・少女に何をもたらすのでしょうか。
作者:ともつか治臣(@TomotukaHaruomi)
立ち入り禁止の忌み地と祠
「いいか? 絶対にお山の柵には近づいちゃあいかんぞ」と、まるで口癖のようにつねづね語っていたおじいちゃん。
とある片田舎の山奥に暮らす日向(ひなた)と薫(かおる)は、大げさだなぁという顔をしつつも、その言いつけをちゃんと守ってきました。
しかし、ある日の夜。村が豪雨に見舞われ、山を見に行ったじいちゃんの帰りが遅いことを心配したふたりは……。
ついに禁足地へと、近づいてしまうのでした。
一方そのころ、すでに禁足地に到着していたじいちゃんは、あたりの光景を見て愕然。
山崩れによる倒木と土砂で祠が下敷きに……急いで駆け寄る彼の背後で、不吉な鈴の音が鳴ります。
「小学生男子の前で全裸はちょっと……」
豪雨のなか、山に行ったじいちゃんを探しに来た日向と薫。
何やら叫び声が聞こえた気がしますが、雨音のせいでよくわかりません。
何もかもが不運としか言いようがありませんが、柵はもとより、すでに鳥居も祠も崩壊したこの地に踏み込んでしまったが最後。
突如、姿を現した異形の怪物は、“ヤマタギマダラ”とみずからの名を名乗るのでした。
しかし、ここで先手を取ったのはまさかの薫!
「あー山田サン……!?」と聞き返したことで、ヤマタギマダラはツッコミ役に回ることを余儀なくされます。
しかも、つい「外人はこれだから困るんよ」と愚痴ったところに、すかさず日向から「弟は日本生まれ日本育ちやで」と説明され……えっ、弟!?
薫が男の子(娘)だったとはにわかに信じがたいものの、ほぼ全裸のヤマダラマタギを見てオッサン臭い反応をしているあたり間違いない模様。
戸惑う蛇女をよそに、ふたりは「カッパ使います?」だのと世間話を交わすかのごときテンションで話しかけてきます。
あげく、じいちゃんは無事っぽいので帰ると風のように去っていったふたり。これにはヤマダラマタギも「胆力ぅ……」とあっけにとられるばかりでした。
「喋らないほうが道理通じなさそうで怖いと思う」
豪雨の日から一夜明け、何やら慌て顔のじいちゃんからあらためて山に近づくなとキツく言いつけられたふたりは……。
性懲りもなく、ふたたびヤマタギマダラの前に現れるのでした。
「お前、大人の言うこと聞けよ……」と彼女にツッコませるとは、やはりコイツら怖いものなしすぎる……。
しかも、昨晩の初対面シーンを思い返して「喋らないほうが道理通じなさそうで怖いと思う」と怪異に向かってダメ出しまで!
ふたりのドヤ顔がなんともイラッときますが、確かにその通りすぎてヤマタギマダラも言い返すことができません。
もはやここまでペースを乱されると彼女もどうでもよくなってしまったのか、その後はお供物トークなどを交わしてすっかり打ち解けムードに。
その後のダラさんの身の上話などは涙なしには語れないところですが……それを上回る衝撃の隠し玉を日向が隠し持っているとは誰が予想したでしょうか。
気になった方は、ぜひこの気さくな怪異と恐れ知らずの子どもたちがくり広げるグダグダ交流記の続きをチェックしてみてください!
(画像はニコニコ漫画『令和のダラさん』より)
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