漫画版『ポケットモンスター』作者の穴久保幸作が語る“ギエピー”誕生秘話「5匹しかポケモンの資料がない中で連載がスタートしたんです」
1996年に連載が開始され、今年で21年目を迎える漫画版『ポケットモンスター』シリーズ。現在は舞台をアローラ地方へ移し、ピッピたちが変わらず大暴れする様子が描かれた『ポケットモンスター サン・ムーン編』の1巻が11月28日に刊行されています。
その作者である漫画家の穴久保幸作さんが、お笑いコンビ・なすなかにしの那須晃行さん、中西茂樹さん、タレントのかえひろみさん、コロコロアニキ編集部の石井記者が出演する『コロコロ生アニキ』にゲストで登場し、「資料がない状態で描いたら“事故”が起きた」「主役のポケモン選びで揉めた」など、当時の秘話を明かしました。
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漫画版『ポケットモンスター』連載開始のきっかけ
那須:
先生、連載はここまで続くと思っていましたか。
穴久保:
思わないですね(笑)。
那須:
漫画『ポケットモンスター』を連載するきっかけは何だったのですか。
石井:
編集部から「穴久保さんがいいんじゃないか」という声があがったんです。
穴久保:
当時『おれは男だ! くにおくん』を連載していたんです。そのときに編集部から電話がきて、「いい話と悪い話がある」といわれたんです。
一同:
怖い!
穴久保:
「実は『おれは男だ! くにおくん』は終わるんだよね」っていわれたんです。もう、まさにギエピーですよ(笑)。
穴久保:
じゃ、いい話は何か? ってきいたら「『ポケットモンスター』の連載をやるんだよ。もう決まっているから」っていわれたんです。「原稿の枠は取ってあるから、ちゃんと準備しておおけよ」って。
那須:
『おれは男だ! くにおくん』が生まれ変わったみたいですね。
穴久保:
そういう感じですかね。
那須:
編集部から「はじまりますよ」といわれたときは、『ポケットモンスター』はご存知だったのですか。
穴久保:
わからないですよ(笑)。資料もなかったんです。ゲームで最初に手持ちにできるポケモンってフシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメの3匹から選べますよね。その3匹とピッピとピカチュウしかいなくて、モンスターボールの設定もなかったんです。
そんな状態で連載がスタートしたので、今回のような事故が起きるわけです(笑)。
一同:
(笑)
那須:
その当時の連載資料があるということですが……。
石井:
これがモンスターボールと描いてあるのですが、全然違いますよね(笑)。
穴久保:
これ、ヤバいですね(笑)。
「自分はピカチュウが好きだったんです」
那須:
どのキャラクターを主人公にするかも難しかったのではないですか。
穴久保:
担当者が「ピッピがいい」といったんです。でも自分はピカチュウが好きだったんです。「ピカチュウがいい」といったら、結構揉めました(笑)。そこで私が負けてピッピになったんです。
そこでピカチュウになっていれば「ギエピー」は生まれていないですし、当時の担当者が正しかったのかもしれませんね。
那須:
今でこそピカチュウは主役級のスターですが、当時はそんなのはなかったですからね。でもそんな中、先生が主人公はピカチュウでいきたいという先見の明がすごいですね。
中西:
もしピカチュウが主人公なら「ギエピー」が違う言葉になっていたかもしれないですね。
穴久保:
「ギエピカー」とかね(笑)。
かえ:
「ギエ」は一緒なんですね(笑)。