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“にじさんじ JAPAN TOUR 2020”前半戦の魅力を振り返りレポート。清楚&アイドルな札幌公演、心が乙女になる福岡公演…最高だ、いっしょに楽しもうぜ!

福岡公演のすげえところ

 続いて、2月13日に開催された福岡公演を紹介していく。運よく現地参加できたので、より一層暑苦しく語って行こうと思う。

 本公演の出演ライバーは、剣持刀也葛葉加賀美ハヤトの4人。今回の全国ツアーでは、唯一男性ライバーのみで構成された福岡公演は女性ファンが大半を占めていた。ざっくり見た感じで7:3ぐらい。

剣持刀也(上)、叶(左)、葛葉(右)、加賀美ハヤト。
(画像はにじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!特設サイト 福岡LIVEより)

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【福岡公演】にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!

福岡公演のすげえところ1:「いい時代になったなぁ剣持!」と叫びたくなるライブ開幕

 「男性VTuberは伸びない!」そんな風に言われる時代があった。思い返してみれば黎明期を支えたバーチャルYouTuber四天王も見た目は全員女の子。確かにそうだったのかもしれない。

 しかし、VTuber界も令和を迎えた今、そんなことを言う人はいない。実際こうして男性ライバーだけのライブが開催され、満員御礼、しかもチケットを買うのだってひと苦労なわけだ。

 そんな今を見て、ライブで剣持が発した「いい時代になったなぁ!」という言葉は、どんなときもおもしろさや盛り上がりを気にする彼なりのジョークも半分ぐらいは含まれてるだろうが、やっぱり少し本心も含まれている気がした。

 かつて毎週21時から放送されていたにじさんじ初の冠レギュラー番組『にじさんじのくじじゅうじ』でたったひとり男性VTuberとして参加していた剣持は、ひとりぼっちの楽屋から配信していた。

 「いい時代になったなぁ剣持!」 

 思わずそう言いたくなる。福岡公演の1番手を飾るのは誰だって? そりゃ剣持刀也なワケよ。剣持が登場して、歌が聞こえて、まわりを見たときには紫一色だった。意外性なんてない、必然の1番手剣持刀也だ。

GLAYの『誘惑』で登場した剣持刀也。

 おいおいもう2020年だぞ! 『誘惑』っていつの曲だよ!? って調べたら1998年だったよね。いい時代になったとたんにやりたい放題かよってぐらい自由な選曲に今を楽しむ剣持を感じる。

 観客の中に知らない子がいてもおかしくないぐらい古い曲なんだけど、ライブハウスって会場と剣持刀也っていう個性と男だらけのお祭りの開始としてなんだかしっくり来てしまう『誘惑』で福岡公演は幕を開けた。

福岡公演のすげえところ2:“ライブ”があまりにうまい加賀美ハヤト

 このライブを語るうえで欠かせない存在、それが加賀美ハヤトだ。社長らしく普段は温厚で、どんな人にもちょっぴり弱気な敬語で丁寧に話すイイ人。それが加賀美ハヤトだ。

 しかし、歌うと様子は一変! あまりにも暴力的なデスボイスが魅力のシンガー・加賀美ハヤトになるのだ。

初配信でいきなりオリジナル曲を披露という荒業で話題になった加賀美ハヤト。

 そんな彼は、恐らくにじさんじの中でも“ライブ”というモノに対しての思い入れが強い。2019年12月27日に、にじさんじのライバーたちが開催した邦ロックリレー配信「にじロック2」にて、加賀美ハヤトはフルバンド生演奏というすさまじい労力がかかることをするほどにだ。

 とにかくこの福岡公演の前半は、加賀美ハヤトオンステージだったと筆者は感じた。歌でもパフォーマンスでもなく、“ライブが”あまりにも上手すぎるのだ。

 1発目にブチかました『WITHIN』で会場を最高潮まで暖め、2発目はオリジナルであり初披露の新曲『PIERCE』でド肝を抜いた。

 もちろんソロパートだけじゃない。叶くんとふたりで会場を狂わせた『ロキ』でも、葛葉とふたりで歌う配信で作り上げた新曲、アーリオオーリオこと『クロウ』でも、剣持刀也と歌う『ねぇ、どろどろさん』でも存在感を出しまくっていた。

 『クロウ』の作詞配信。サイゼとか出てくるのにカッコイイんだよなぁこの曲。

 叶くんとの『ロキ』でセルフィーを撮るシーン。ライブ中に自撮りもしちゃう。コレがスゲェ盛り上がるんだな。

 ライブのMCパートでも彼と歌ったライバーは口を揃えて言った。「社長と歌うと引っ張られてこっちまでチカラが出ちゃう」と。普段は汗かいて全力で叫ぶようなタイプじゃない叶くんと葛葉でさえ感化されてしまうほどだ。

「今回のライブの主役は加賀美ハヤトだな」

 ライブが終わる30分前まで、筆者はこう思っていたのだった。

福岡公演のすげえところ3:最高のかたち、最高の流れでの“ChroNoiR”ライブ

 ここまで加賀美ハヤトのスゴさを語ってきたが、叶と葛葉のふたり組ユニット“ChroNoiR”もすごかった。

 福岡公演は、剣持刀也、叶、葛葉、加賀美ハヤトの4人それぞれが、全員とペアとなってライブする意欲的なセットリストで、とにかく“組み合わせの妙”が光ったライブだった。

 先ほど紹介した加賀美ハヤト絡みのペアはもちろん、剣持刀也と叶による『雨とペトラ』や、剣持刀也と葛葉の『ドラマツルギー』など熱すぎる組み合わせが出てくるたびに幸せな気持ちになっていく。

 でもやっぱり期待しちまうんだよな、見慣れた叶と葛葉の“ChroNoiR”を。そしてちゃんと出してくるんだよなこのふたりを最後に。最高のかたちで。

満を持して登場した“ChroNoiR”。そして暖めに暖めすぎてグツグツに煮立ったオリジナル曲『ヘテロスタシス』を披露する最高の流れだ。

 牛丼屋で食うチキンカレーとかハンバーグとかジョージア料理が話題で、それもたまにゃイイんだけどやっぱ牛丼屋で食う牛丼はサイコーなんだよな!

 そんな気分にさせてくれる“ChroNoiR”のパフォーマンスはいつも通りであっていつも通りでない、ライブでしか見れないけどいつも見ている“ChroNoiR”だった。

 そして、続いて披露するのは新曲『Not For You』。

ライブ2日前に初披露だったのにファンとのコールアンドレスポンスがあまりにも完璧だった『Not For You』。

「Every day」 「Every night」 「Every Time」

 初めて聞く人でもすんなり入れるコールが心地よく続く。そして大サビでの「Not For You」の大合唱。牛丼屋で食うすき焼き、めちゃくちゃ美味いから一緒に食おうぜ! って感じだ。

福岡公演のすげえところ4:心が乙女になる出演ライバーたちのイケメン力

 筆者はおっさんなので、ライブの最初のほうは男らしく(?)「ウォイ!ウォイ!」と勢いよくライブを楽しんでいた。

 しかし、出演ライバーたちのイケメンパウダーを浴び続けた結果、ライブ終盤には「キャーーー!!」と黄色い歓声をあげていた。心はもう恋する乙女だ。それくらいかっけえんだ。

ライブのラストは全員で歌う『Peacock Epoch』。

 結論から言うとこの曲、マジで破壊力が高かった。純度100%のイケメンパフォーマンスが次々ぶつかってくるんだこれが。

 この曲には「媚びタイム」と呼ばれるパートが全部で4つある。ステージの真ん中に立ったひとりにスポットライトが当たり、

「俺にするよな」
「俺にしとき」
「僕にしてよ」
「俺にしろ」

とキメ台詞を言うのだ。

 ファンサービスに普段からためらいのない叶くんや、ライブ慣れしている加賀美ハヤト社長は全力でキメてくる。もちろんサイコーだ。

 意外だったのが、いつものキャラクターとの違いからちょっぴり恥ずかしがってしまいそうな剣持刀也と葛葉のふたりだ。とくに剣持刀也は「ファンサービスをしない」ことを公言していて、媚びないことで有名なライバーなので、そのギャップで恋に落ちてしまいそうだった。

▼ライブ視聴はこちら▼
【福岡公演】にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!


 札幌公演、福岡公演を見返してみてもはっきりわかる。各公演ごとにめちゃくちゃコンセプトが練られていて、全国ツアーとは謳ってはいるがもはやベツモノだ。

 現地参戦は難しかったり、すでに開催されているライブだって、配信でならいまからでも楽しめちまう。もし気になりつつもノーチェックだったファンは、無料パートだけでも見てライブを楽しんでみてくれよな!

●札幌公演 ニコ生視聴チケット(購入期限:2月29日)購入ページ
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●難波公演 ニコ生視聴チケット(購入期限:3月5日)購入ページ
●名古屋公演 ニコ生視聴チケット(購入期限:3月10日)購入ページ
●追加公演 ニコ生視聴チケット(購入期限:4月18日)購入ページ
●全公演通し ニコ生視聴チケット(2月29日まで購入可能)購入ページ

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