綺麗な”透明氷”が自宅でも作れる! 冷蔵庫で作った氷が白くなってしまう原因を解説してみた
6月に入り、気温が30度近くまで上がる日が多くなってきました。飲み物に氷をガンガン投入して、キンキンに冷えたドリンクを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。しかし、自宅で作る水は、なぜか白くなりがちだと思いませんか?
今回紹介するのは、ゆっくり科学tutorさんが投稿した『生活の科学を解説~氷は白い?透明?~』という動画です。音声読み上げソフトを使用して、同人ゲーム『東方Project』の博麗霊夢(はくれい れいむ)が、なぜ自宅で作った氷は白くなるのか、その白さの正体は何なのかについて解説していきます。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
生活に身近な科学を解説する動画となります。
今回は、氷についてです。
科学を身近に感じてもらえれば幸いです。
水中の気体とミネラルが白くなる原因だった
霊夢:
まず、白さの正体は何なのか。それは空気とミネラルなんだ。では、この空気はどこから来たものなのか、ミネラルがどうして白さの原因なのかを見ていこう。
霊夢:
ところで、透明な氷を見る時は、どういう時に多いだろう。おそらく外食した時や、氷を買った時が多いよね。そして白い氷を見る時はいつが多いだろう。おそらく家庭の冷凍庫で氷を作った時が多いよね。つまり家庭で氷を作る時に、白くなりやすい原因がありそうだと考えられるね。
では、この氷の中の空気がどこから来たものなのか。実は水の中には、空気中の酸素や二酸化炭素とかが溶けているんだ。気体が水に溶けているのは、普段見ているものでは炭酸飲料がわかりやすいね。炭酸飲料には炭酸、つまり二酸化炭素が水に溶けているんだ。
普通の水にも、炭酸飲料ほどたくさんは溶けていないけれど、空気中の酸素や二酸化炭素が少しだけ溶けているんだ。
白い部分は急激に冷やされて移動してきた気体
霊夢:
では、空気が溶けていることが、どうして白くなる原因になるのか。冷凍庫での凍り方も白くなる理由のひとつなんだ。冷蔵庫の温度はどのくらいかというと、大体マイナス20℃くらいになっている。
氷になる温度は0℃で、冷蔵庫のような周りがマイナス20℃の空間で凍らせると、氷はどのようにできるだろうか。氷は低い温度で急激に凍りやすく、表面の冷えた部分から急に凍りはじめていくんだ。
霊夢:
凍った部分から気体が排除されて、まだ凍っていない内側に溶けた気体が移動する。そして外側から順に凍っていくから、気体がより中心部分に集まっていく。水に溶ける気体の量には限度があるから、溶けきれない分は、水から出てきて気体、つまり泡になるんだ。
霊夢:
さらに気体は体積が大きいから、氷の一部が気体によって少しひびが入ったりもするんだ。そうすると、泡の部分やひびの部分が白く見えるんだね。次にふたつめのミネラルについて。水道水には、ミネラルとかが少しだけ入っている。このミネラルというのは、ナトリウムマグネシウムなどのたくさんの成分を表しているんだ。
霊夢:
これらが濃縮されていくと、少量の溶けきれなくなったものが析出する。それによって白く見えるということなんだね。
霊夢:
それではどうして、泡や析出物ができると、白く見えるんだろう。これは光の乱反射が関係しているんだ。乱反射というのは、違うもの同士のでこぼこした境界で起きるんだ。だから氷と空気の境界や、氷と析出したミネラルとの境界で白く見えているんだ。
透明な氷を作るふたつのポイント
霊夢:
では透明な氷はどのようにすればできるのだろう。気体が残らないようにする、ミネラルとかが少ない水を使うというふたつに注意すれば、作ることができるんだ。気体に関しては、急冷すると周りから凍って気体が抜けないから、いきなり低い温度で冷やさず、少しずつ冷やして、なおかつ空気が抜けやすいようにして氷を作ればいいんだね。
他にはミネラルとかを抜いた水を使えばいいんだ。これらを注意することで、透明な氷を作ることができるんだ。
水道水を家庭用冷蔵庫で急激に冷やしたことにより、白い部分ができてしまうという解説に、「ミネラルは初耳」「はえ~そうだったのか」というコメントが寄せられました。解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画をご視聴ください。
▼動画をノーカットで楽しみたい方は
こちらから視聴できます▼
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