双葉湊音が明るくさわやかに歌うボカロ曲『奇跡の中に君がいて』疾走感のあるギター、ピアノの音色に「良すぎる」「綺麗」の声
2024年6月7~9日に開催された、キラキラでハッピーな明るい楽曲での参加をコンセプトとした投稿祭「キラハピ2024」。
そのうち「キラハピ賞」を受賞した楽曲のうちのひとつ。それがボカロP・すーたによる楽曲「奇跡の中に君がいて」だ。
文/曽我美なつめ
2021年よりボカロPとしての活動を始めたすーた。
現在は主にCeVIO AI・双葉湊音の楽曲を主に投稿しており、“青春系ソングボイス”と銘打たれた彼女の声にぴったりの、さわやかでダイナミクス溢れるテイストを得意としている。
今回受賞した「奇跡の中に君がいて」は、全体を通してギターフレーズとピアノのサウンドが随所で印象的に光る、王道のポップロックナンバーだ。
軽やかなリフとリズムを堅実に刻む二本のギター。その上に重なる双葉湊音の朗らかな歌声で構成された曲冒頭から、思わず心を掴まれたというリスナーも多いに違いない。
また全体を通して、フレーズごとに非常にメリハリの効いた構成が為されている点もポイントだ。
基本は疾走感のあるビートやギターフレーズが楽曲の中心だが、本来勢いが最高潮となるはずの一番サビ冒頭や、スタンダードに一度落ち着きを見せる二番Aメロなど。
厚みのある感情豊かなピアノと歌声だけのパートが随所に差し込まれ、それもまたリスナーを最後まで飽きさせることなく楽しませてくれる。
それに伴い、まるで人間の歌唱のように巧みな歌い分けを見せる、双葉湊音の調声も聴き所のひとつだろう。
張りのある、はつらつとした彼女の最大の魅力である歌声と、細かなビブラートを孕む繊細な情感が滲むような歌声。
その両方を1曲の中で楽しめるのも、今作の大きな魅力となる。
大切な存在である“君”と過ごす日常は、当たり前に続くと思っていた。
いつしか遠い過去となってしまったその景色に思いを馳せつつ、今の“君”とまたもし出会えるなら、その一瞬一瞬を大事に過ごそう。
そんな過去への追想と、切なる願いが滲む歌詞にも注目だ。
明るくさわやかでありつつもどこか感傷的な思いを孕む曲調が、CeVIO AI・双葉湊音の魅力ともばっちり噛み合っている今作。
今回の「キラハピ賞」受賞を機として、より多くのボカロリスナーにも聴いて欲しい。そんな魅力あふれる1曲であるとも言えるだろう。
■楽曲配信情報
■infomation
「The VOCALOID Collection」 公式サイト
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