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『遊戯王OCG』第6期初期に生まれた魔物「ゴヨウ・ガーディアン」 ゴヨウラインという概念を作りだしたかつてのパワーカードを振り返る

 今回ご紹介するのは湯蔵(本物)さんがニコニコ動画に投稿した『【遊戯王】 絶対エラッタは要らなかった 永遠の前科持ちに 『ゴヨウ・ガーディアン』 【ゆっくり解説】』です。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

自分から御用になってしまったゴヨウガーディアン…そして癒えぬ傷を…
インフレした頃には後攻でしか使えない良いカードになってたと思うんだけどなぁ


 遊戯王には定期的にゲーム性に影響を与えるカードが産まれます。古くは先行絶対有利だったゲーム性を覆した『サイバードラゴン』や直接攻撃をする時は攻撃力の低いモンスターから攻撃するという定石を産んだ『冥府の使者ゴーズ』、「ボチヤミサンタイ」で場を破壊する『ダーク・アームド・ドラゴン』。
 そして、今回湯蔵(本物)さんが解説する『ゴヨウ・ガーディアン』もその高すぎる攻撃力とおまけにしては強すぎる効果で『ゴヨウライン』という概念を生み出しました。

 当時遊戯王をやっていた人であれば知らない人はいない存在です。簡単に出てくるのに強すぎた存在です。

 この2体は遊戯王第6期のシンクロ黎明期に生まれるにしてはあまりに早すぎる存在でした。
 なにより当時はエラッタ前の『レスキューキャット』が無制限で存在し、また『早すぎた埋葬』が使える時代です。
 エラッタ前の『氷結界の龍ブリューナク』で『早すぎた埋葬』を使いまわして『レスキューキャット』の効果を3回使えばブリューナク、ゴヨウ・ガーディアン、ゴヨウ・ガーディアンと並び、手札が残っていれば早すぎた埋葬をもう一度使って8000以上の攻撃力を揃えられました。
 一見するとリソース大量に使って並べているだけに見えますが、当時は先行ドローがあり、かつ『大寒波』が無制限なので、先行1ターン目に『大寒波』を使われているとほぼ負けです。手札誘発もこの時代は『D.D.クロウ』しかありませんでした。

 そんな『ゴヨウ・ガーディアン』が登場したのは2008年4月19日発売の『THE DUELIST GENESIS』。同期には不動遊星のエースカード『スターダスト・ドラゴン』や後に禁止カードになる『メンタルマスター』や現代でも使われることのある『緊急テレポート』、『針虫の巣窟』、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』(少年ジャンプ付録からの再録)などがある優秀なパックです。また本パックから新種族『サイキック族』が追加されました。

 そして2008年3月15日に発売された『STARTER DECK(2008)』で登場していた『大地の騎士ガイアナイト』にわずか一ヵ月で完全上位互換が出た日でもあります。 この日レベル、属性、種族が完全一致で攻撃力も効果もゴヨウ・ガーディアンが上回りました。
 一応後々登場する『ダイガスタ・エメラル』で釣りあげられるなどといった差別化要素はあるにはあるのですが、普通に使う分にはその差別化は厳しく、『数合わせ』や『かさまし』がガイアナイトを使う主な理由となっていました。

 ゴヨウ・ガーディアンの2800という攻撃力は星7で効果を持たない『スクラップ・デスデーモン』すらも上回っています。
 しかもこのスクラップ・デスデーモンは海外先行カードということもあり、日本では2011年9月17日発売の『EXTRA PACK Volume 4』での登場です。
 当時基準でいえば、ゴヨウ・ガーディアンはほとんど未来から来たカードのようなものでした。(未来から来たとしか思えないカードはその後も多数ありますが)

 新しい概念となった『ゴヨウライン』。それは単純に高すぎる攻撃力と、倒したモンスターを守備表示で自分のフィールド上に特殊召喚する強力な効果から生まれました。

 というのも、この時代、単純な戦闘でゴヨウ・ガーディアンを一方的に倒すことができたのが、画像の『レッド・デーモンズ・ドラゴン』と『A・O・Jカタストル』しかいなかったのです。(ギガンテックファイターで相打ちを取って相手のゴヨウ・ガーディアンのコントロールを奪うというのもありました)

 その汎用性の高さからほとんどのデッキで使われ、特に【レスキューシンクロ】、【シンクロダムド】、【BF】、【アンデシンクロ】などで活躍しすぎたことから一年たたずに制限カードとなります。同時期にはあの『ダーク・ダイブ・ボンバー』もいたのでゴヨウ・ガーディアンはまだ、理解できる強さではあったのですが……。

 そして、2011年3月の制限改定でついに禁止カードになります。
 2008年からの3年でパワーカードが増えたことで制限で耐えていたのですが、【インフェルニティ】や【旋風BF】から簡単に出てくる2800打点というのがとどめになった印象です。
 しかし、ゴヨウ・ガーディアンの栄光はここまでだったのです。

 2017年1月の制限改定の際にチューナーに地属性を指定するエラッタがされついに禁止解除されたのですが、

 2017年3月25日に施行された『新マスタールール』でシンクロモンスターはエクストラモンスターゾーンかリンクモンスターのリンク先にしか出すことができなくなったので、使われることはほぼありませんでした。(おそらく、この制限がなくとも戦闘しないと効果が発動できないゴヨウ・ガーディアンは使われることはなかったと思いますが……。)

 2020年4月1日に施行された『マスタールール(2020年4月1日改訂版)』でようやく旧来のようにメインモンスターゾーンにシンクロモンスターが出せるようになったころにはすでにゴヨウ・ガーディアンのスペックでは使われることがなくなってしまっていました……。
 このころにはもはや先行では立てる意味がなく、後攻でも戦闘を介さないと効果を使えないゴヨウ・ガーディアンは型落ちになってしまっていたのです。

 遊戯王ではエラッタされたカードはあるのですが、ゴヨウ・ガーディアン以外でも『キラースネーク』や『死のデッキ破壊ウイルス』、『混沌帝龍 -終焉の使者-』のように原型をとどめていないカードもいくつかあるのです。(強すぎてもう一度禁止になった『王宮の勅命』もありますが)

 さて、そんな不遇な存在になっていたゴヨウ・ガーディアンですが、アニメ『遊戯王アークファイブ』中盤、シンクロ次元編にて【ゴヨウ】の派生モンスターが登場しました。

 画像の通り数種類出ているのですが、もはやゴヨウシリーズは一般的に使われることがなく、『ゴヨウ・ディフェンダー』が一部のコンボデッキで使われる程度でした。

 しかもエラッタされたゴヨウ・ガーディアンが禁止解除されたことでゴヨウ・プレデターは打点が低いだけのゴヨウ・ガーディアンになってしまったのです……。

 最後は人気キャラクターである牛尾哲の使用カードであるゴヨウの強化を願い本動画を終えるのでした。

 今回はゴヨウ・ガーディアンの歴史を紹介しました。湯蔵(本物)さんは遊戯王カードの解説やデッキ紹介、新カードの紹介、考察など、遊戯王に関する動画を数多く投稿しています。この機会にぜひあわせてご覧になってみてはいかがでしょうか。

視聴者コメント

・当時は破格の性能だったな
・エラッタの犠牲枠…なんならエラッタするタイミングが遅い所為で要らない追い打ちになってる
・シンクロ召喚が出た頃の遊戯王も今や昔の遊戯王か…
・250円竜
・トラパートが使えなくなって原作再現できなくなったのよね


▼動画はこちらから視聴できます▼

【遊戯王】 絶対エラッタは要らなかった 永遠の前科持ちに 『ゴヨウ・ガーディアン』 【ゆっくり解説】

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