全国赤字ワースト1だった北海道「国鉄白糠線」の“廃線跡”を見に行ってきた! 川にかかる巨大な放置橋梁や森に埋もれゆく廃駅がエモい
今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『【釧路廃墟探索】わずか19年で廃線 全国赤字ワースト1だった路線「国鉄白糠線」【釧路のずんだもん】』というマルピギアさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
釧路のずんだもんによる 釧路の廃墟スポット探索です 今回訪れたのはかつて白糠で走っていた鉄道「国鉄白糠線」 石炭の輸送を主な目的とした開通したものの 開業したころにはすでに石炭の時代が終わったため 大赤字によりわずか19年で廃止された短命路線でした そんな白糠線で残された橋や駅を巡ります
北海道の釧路在住の投稿者マルピギアさんが廃線跡を見に行きます。森林資源や石炭輸送のために開通されるも、19年で廃線となった路線そうです。画像中央にあるのがその使われていない線路とのこと。
この路線があったのは釧路市の飛び地に挟まれた白糠(しらぬか)。路線名は白糠線です。白糠から足寄までおよそ70~80キロをつなげる予定だったとか。しかし完成することはなく、大幅な赤字を出して終了となりました。
こちらがかつて白糠線が通っていた場所。路線の周辺には沢山の森林資源や高品質な石炭がありました。ただし石炭はトラックでの搬出、森林資源は馬車や河川流送と輸送面に問題があったとのこと。そのため増産が困難だったことから、資源輸送のために鉄道が求められたそうです。そこで1964年に30キロほどの白糠から上茶路間がまずは開業したのだとか。
次は白糠線の橋梁跡を見に行きます。白糠線は茶路川に沿って北上する路線です。うねうねした川を渡るため橋梁の数が56ヶ所もあったとのこと。コンクリートで作られているためほとんどが残存していて、至る所に放置された橋が見えるのだそうです。
そんな白糠線の橋梁の中で最も大きく、間近でその姿を見ることができるのがこちらの「第10茶路川橋梁」。
茶路川を渡り、森の奥へと伸びています。
開業した白糠線は1日4往復して年間十数万トンの石炭を輸送。開通により9戸の農家があるだけだった上茶路地区は250戸が移住してにぎわったそうです。それまでは1日2往復のバスが通っているだけで通勤にも通学も不可能な場所だったとか。
第10茶路川橋梁は上を歩くことができます。道路に戻り、少し進んでから森の中に入るとこの場所へ出ることができました。草が生い茂り、自然に還っていますね。
橋梁の上を歩くと、「登れるの良すぎる」「人類が滅亡した後みたいだ」「ゲームみたい」などの声が視聴者から寄せられました。
柵などは無く、橋の端まで来ることができます。
道路の向こうに見えるコンクリートが橋の繋がっていた場所です。崩落の危険があるとして、道路に架かっていた部分は2021年に撤去されたとのこと。
端に立って振り返ると見える光景です。
次は上茶路駅の跡へ向かいます。橋からほど近い場所にあるとのことで国道393号から道道665号に入りました。舗装が無いというか、道がよくわからないほど草が生い茂っています。
藪の中を進むと線路が見えて、上茶路駅跡に到着。シンプルなホームの構造と、周辺の緑の浸食具合が文明が滅びたあとの美を感じさせます。本当に物語というかゲームの中で見るような光景で、「ファンタジーっぽいな」「ゼルダ感ある」「うわー、いいなぁ」「エモいな」など様々なコメントが集まりました。
ホームや線路がわりとしっかり残っているのは、白糠線廃止後はトロッコ乗り場として使われていたからかもとマルピギアさん。
その後の白糠線は炭鉱閉山に伴い人口が激減。1982年には収入780万に対して経費が2億3985万円という驚異の赤字額を叩き出しました。全国ワースト1位の大赤字路線となり、1983年に廃止が決定されたそうです。
放置橋梁の迫力、森の中で朽ちる廃駅。いずれも退廃的な美しさがあります。詳細に興味を持たれた方はどうぞ動画をご覧ください。マルピギアさんが身に着けているらしき熊鈴の音が聞こえる映像は雰囲気たっぷりです。
視聴者のコメント
・すごくいい雰囲気
・いやもう聖剣伝説みたいになってるやん
・うーん絵になる
・古代遺跡みたいになっとる
・一時とは言え、ここに人がいて列車が走っていたと思うとこみ上げるものがあるね
・むしろ19年もよくもたせた
▼動画はこちらから視聴できます▼
『【釧路廃墟探索】わずか19年で廃線 全国赤字ワースト1だった路線「国鉄白糠線」【釧路のずんだもん】』
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