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ボカロP✕歌い手ユニット「月が綺麗じゃなくたって。」デビュー曲『ローダンセ』柔らかくも力強いダブルボーカルに「ハモリきれい〜」の声

 今回は、ボカロP×歌い手の5人から成るユニット「月が綺麗じゃなくたって。」が、2月19日に投稿した「ローダンセ」を紹介する。

文/小町 碧音(こまち みお)


 本ユニットは、「ボカコレ2024冬」「歌コレ2024春」の参加者からメンバーを選抜するオーディション企画「#バズスタオーディション」から誕生。ヘッドプロデューサーを務めるボカロPの40mPさんが、歌い手のあられさん、吉沢ぽわさん、ボカロPの雪乃イトさん、加賀(ネギシャワーP)さんを迎え、2024年11月25日に結成した新進気鋭のユニットだ。

 初のオリジナル楽曲「ローダンセ」は、ユニット名の由来となっている、夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した逸話にちなみ、「綺麗な月が出ていない夜でも、歌で“好き”を伝えたい」という想いが色濃く反映された作品になった。

 冒頭とラストに登場する<届かない瞳の花>のフレーズが象徴するように、これまで目の前の大切な人の存在に気づけていなかった男性の視線が、やがて元より美しく咲いていた相手の花の魅力へと向けられるストーリー。
 蕾だった花がダイナミックに開花する情景こそが、光の当たらない場所に光を照らしていくユニット名の想いと通じ合うものなのだ。

 あられさんと吉沢ぽわさんによる柔らかくも力強いツインボーカルの掛け合いを、熱量あふれるバンドサウンドがドラマティックに彩る。駆け上がっていくコーラスワークを、煌めくピアノの旋律が追随し、楽曲を一層盛り上げる。
 とりわけ、耳を奪われるのが、アタック感の強いベース音。離れたり絡み合ったりしながらも、深い部分でしっかりとつながる男女の情念が、音を通して鮮やかに表現されていると感じる。1番で鳴っている時計の秒針の音が、時間の経過とともに移り行く感情をリアルに表現しているのも、切なさが際立つポイントだ。

 第1弾リリース楽曲にして、男女の激しい恋模様が複雑に絡み合う。すでに化学反応は最高潮の音を立てた。
 異なるバックグラウンドを持つ5人のメンバーが集結することで、個々の力だけでは到達できない、特別な音が鳴る。ユニット結成の意義は、まさにそこにある。
 緊張感や生々しい感情を伴った臨場感も、緊密な連携が生み出した産物といえるだろう。新鮮な音の渦に飲まれる感覚は、強まるばかりだと予想する。彼らの新たな楽曲が公開されるたびに、その深化を見守りたい。

■配信情報

ローダンセ DL先こちら

■information

「The VOCALOID Collection」 公式サイト

「歌ってみたCollection」 公式サイト

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