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『進め!電波少年』土屋Pが語る“視聴率30%番組の作り方”「奇跡を起こすテレビ番組は今でも30%取るんだよね」

 高視聴率の冠番組を生み出したコメディアン・萩本欽一さんのドキュメンタリー映画『We Love Television?』が11月3日より公開されています。

 『WOWOWぷらすと』では同映画の監督であり、『電波少年シリーズ』でおなじみの土屋敏男さんがゲストに登場し、映画解説者の中井圭さん、映画評論家の松崎健夫さん、ぷらすとガールズの池田裕子さんに自身が手掛けた『電波少年シリーズ』の話題や、萩本欽一さんの裏話を語りました。

画像は『We Love Television?』公式Twitterより。

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土屋Pが語る、テレビと映画の違い

左から池田裕子さん、松崎健夫さん、土屋敏男さん、中井圭さん。

中井:
 やっぱり映画を作るということと、テレビを作るということは違うんですか。

土屋:
 全然違います。

中井:
 土屋さんは稀代のヒットメーカーですから、そういうテレビ界を背負ってきた人が、映画というフィールドにいったときに何に怯えているのか知りたいです。

土屋:
 テレビ番組を作っていたときも怯えていたんですよ(笑)。ビビリもいいところですよ。気が小さいから「えいっ!」って(笑)。ジャンプ力のあるビビリだったんです。

 民放はCMが入るし、見ている人がチャンネルを変えないようにって思わないといけない。映画は見始めると帰れないという前提で作りました。

スタッフ:
 具体的に映画とテレビ番組の制作は何が違うんですか。

土屋:
 深みですね。映画はちゃんと観てくれる。テレビはちゃんと見てくれていないかもしれないとか、そういうのが正直あります。映画はちゃんと最後まで観てくれる人たちが多いし、お金を払ってくれているから、ちゃんと「ありがとうございます」って素直にいえますし、嬉しいですよね。

視聴率30%は“奇跡を起こす”ということ

中井:
 メディアの変遷を土屋さんはずっと見てらっしゃって、かつてのテレビの視聴率で30%を取るということと、今の時代で30%を取るということは明らかに違うと思うんです。それを今の欽ちゃんに要求するのは、かなり残酷なことを要求していると思うんです。

土屋:
 今の時代で30%を取るというのは奇跡なんだよね。その奇跡をテレビで生めるかとか、奇跡を起こすフィールドにテレビはなりうるのかというところで、奇跡を起こしてみようということだった。

土屋:
 僕もかつて作った番組で30%を取ったことがあるんだけど、『電波少年シリーズ』【※】でなすびだったり、朋友(パンヤオ)、Rまにあ(ろっこつまにあ)だったりが奇跡を起こしているんです。だから奇跡を起こすテレビ番組は今でも30%取るんだよね。

※電波少年シリーズ
1992年7月5日から2003年2月22日まで、日本テレビ系列で放送されたバラエティー番組のシリーズ。芸人のなすびさんは電波少年的懸賞生活のすすめ、朋友はアフリカ・ヨーロッパ大陸縦断ヒッチハイク、Rまにあは電波少年的無人島脱出などに出演した。

 萩本さんは、もともとはテレビを壊した人だった。ラジオでやっていたことをテレビに持ってきたりとか、それをずっとやってきてテレビはドキュメントであるということを発見した人だと思うんです。そういうことも含めて、萩本欽一にもう一度視聴率30%を取ろうという圧をかけました。なすびと一緒のことですよ(笑)。

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