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下ネタもOK!? ビートまりおも目覚めた「短歌」の魅力と楽しみかた

 ニコニコと短歌専門雑誌・月刊『短歌』(発行:KADOKAWA)とのコラボレート企画「歌ドカワ」がスタート!
 第1回のニコ生「【ニコニコ×月刊「短歌」】『歌ドカワ』短歌講座」が昨年12月27日夜に配信されました。

  今回の生徒は人気歌い手のビートまりおさんと、「短歌が大好き」という女優の石山蓮華さん。
 NHK・Eテレのドラマ「念力家族」の原作者としても知られる歌人・笹公人さんを講師に迎え、「短歌って季語がいるの?」「短歌って5・7・5?それとも5・7・5・7・7だっけ?」といった質問にも丁寧に答えながら、短歌のおもしろさと、つくり方の基本を学ぶ講座となりました。

 笹さんから例題として最初に示されたのは「墓場から出て来しゾンビ先生が」という上の句(5・7・5)に、視聴者から下の句(7・7)を考えてもらうというもの。
  放送終盤にはビートまりおさんも絶賛の「墓場から出て来しゾンビ先生の第2あばらをとる卒業生」という怪作も投稿されました。

 番組冒頭では講師の笹さんから短歌について「季語はいらない。ルールはほとんどなく、5・7・5・7・7という韻律を緩やかに守ればいい」と簡単に説明したあと、短歌の基本となる型(パターン)として、

 叙景(場面・風景などマクロな視点を描く)+抒情(内面・モノローグなどミクロな視点を描く)の組み合わせを紹介。
 
 笹さんが例となる歌として下記の3つを紹介。

 石山さんから「31字に、こんなにもグッと思いも情景も込められるってかっこいいなあ!」という感想が。そう、キマった短歌ってかっこいいんですよ!

 笹さんは、「叙景+抒情」以外のパターンとして、「抒情+叙景」「叙景+叙景」「抒情のみ(感情をストレートに表現する)」の歌も紹介。

 「抒情のみ」の例歌として、2月の歌ドカワの生放送に出演予定の穂村弘さんの「サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい」が紹介されるとビートまりおさん・石山さんのお二人から即座に「これ、大好き!」という声が漏れました。

 即座に「まりお好きそう」「まりおが生き生きしてきた」という投コメが流れるあたりはさすがビートまりおさん、「歌の汚兄さん」と呼ばれるだけのことはあります。
 さらに、笹さんからは「謎を投げ込む(読者が読んだときに想像が広がるように、背景を暗示させるように心がける)」「小さな発見を詠む」「直喩を活用する」「他であまり言われたことのない、自分の感覚をストレートに述べる」といった、題材の選び方・描き方のコツも紹介されました。

 ビートまりおさん・石山さんからも、「声」という題で、あらかじめ作ってもらっていた短歌を披露していただきました。

声だして真心こめて肥を出すぶりぶりぶりりぶりぶりぶり

ビートまりお

森のなか山犬モロに会ってから10年真似て「黙れ小僧」

石山蓮華

 ビートまりおさんの歌については笹さんから「『ぶりぶりぶり』ってオノマトペ(擬音語)は普通5文字くらいでやめるのに、下の句全部使うところがすごいですね」とのコメント。さすが「歌の汚兄さん」。

 石山さんの歌については「(映画『もののけ姫』で、美輪明宏氏が声優を務めた「モロの君」。その名セリフを)『ずっと真似てる』じゃなく、『10年』と具体的に示したところがとてもいい」との評が笹さんから寄せられました。

 再度「墓場から出て来しゾンビ先生が」という上の句に、視聴者から下の句を募ると

墓場から出て来しゾンビ先生が足を運びし新作バイオ

(神奈川県の20代女性)

墓場から出て来しゾンビ先生が異世界アニメでハーレムうはうは

ビートまりお

墓場から出できしゾンビ先生がカートン単位で買うファブリーズ

(視聴者のコメント)

墓場から出できしゾンビ先生が寝坊しちゃったと大慌てする

(佐賀県の20代男性)

墓場から出できしゾンビ先生が「腐ったみかん」と我々に言う

(京都府の20代男性)

墓場から出できしゾンビ先生のガールフレンド腐女子の生徒

(視聴者のコメント)

墓場から出て来しゾンビ先生の第2あばらをとる卒業生

(視聴者のコメント)

 「第2あばら」はビートまりおさんも「パワーワードすぎる!」と絶賛されるほどインパクトを持つフレーズですね。

 放送終了予定時刻を過ぎて、笹さんがビートまりおさんと石山さんに「即興で短歌作って!」と無茶振りすると、まずは笹さん自身から

1秒に16回もベルが鳴り高橋名人来訪を知る 

笹公人

 と、ビートまりおさんとの共通点である高橋名人ネタをブッコんだあと、石山さんが

墓場から出できしゾンビ先生が理科の授業で火葬となりぬ 

石山蓮華

 と応じて閉幕となりました。タレントのちからってすげー!

 なお、コラボレート企画「歌ドカワ」では、「リア充」を1首のなかに詠み込んだ短歌、または自由題を1月31日まで募集。選者は歌人・松平盟子、穂村弘と、ビートまりお(予定)。選者が題ごとに1首ずつ、個人賞として選出した上で、2月28日の生放送のユーザーアンケートで第1回「歌ドカワ」短歌アワードが決定します!次世代を担う現代歌人になるのも、好きな短歌を選ぶのも、画面の前のあなた次第。応募方法や番組URLは下のバナーをクリック!

 応募前に12月27日の生放送をタイムシフトでチェックすると、推敲するときの手助けになるかも。

次回放送はこちら!

「歌ドカワ」短歌アワードはこちらで発表します!

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