「アメリカ人ほどカーチェイスが好きな民族はこの世にいない」日本がアメリカに”カーチェイスムービー”で勝てない理由を評論家が解説
4月29日放送の『岡田斗司夫ゼミ』にて、視聴者から届いた「なぜ、日本人はハリウッドのようなすごいカーチェイスを作ることが出来ないのか?」という質問に、評論家の岡田斗司夫氏が回答。岡田氏は「日本人はアメリカ人ほどカーチェイスが好きではないから」と、きわめてシンプルに、日本では良質なカーチェイス映画が存在しない理由について解説しました。
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世界中でアメリカ人ほどカーチェイスが好きな民族はいない
劇場では見られなかった『ベイビー・ドライバー』をDVDで見ました。カーチェイスのアクション物で、すごくかっこいい映画でした。
なんで日本映画にはこんなかっこいいカーチェイスがないのか不思議でたまりません。
道路を自由に使えないからでしょうか?
優秀なスタントマンがいないのでしょうか?
車を壊すお金が無いからでしょうか?
岡田:
――という質問をもらいました。
日本の映画の中のカーチェイスで、「わあ! スゲェ!」というのがあんまりないのは、“道路交通法による制限”とか“警察を含めたお役所が映画製作に協力的じゃない”とか、いろんな理由が挙げられるとは思うんですけど、やっぱり、僕が思う一番の理由は、日本人は、アメリカ人ほどカーチェイスが好きじゃないからなんですよ。と、いうよりも、アメリカ人ほどカーチェイスが好きな民族なんて、この世にいないんですよ。
アメリカ人のカーチェイス好きというのは、もう、ほとんど病気レベルで。あいつら、何かというとカーチェイスなんです。
海外の人間には日本人が作るような“萌えアニメ”が作れないのと同じ
例えば、日本人には“萌え”や“かわいい”というのがわかるし、キャラクターを生み出すことにも慣れている。その上、「これはかわいい」、「これはかわいくない」と見分けられるくらい、すごく目が肥えてるじゃないですか。
そういう国民だからこそ、世界中の人から見たら「なんで日本人は、あんなものを次から次へと思いつくんだ?」というくらい、すごい萌えキャラクターやかわいいデザインを思いつけるわけですよね。
それと同じように、アメリカ人というのは、他の国の人達が引くほど車が好きだから、カーチェイスにかける気合も、工夫も、努力も、他とは比較にならないんです。その結果、すごいカーチェイスが作れるんですよ。
そういった、アメリカ人の車好きに関しては、とりあえず『カーズ』と『アメリカン・グラフィティ』を見てください。この2作品を見れば、「アメリカ人にとって、車というのはなくてはならないものなのだ」というのがわかりますから。よろしくお願いします。
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