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不幸さ今期ナンバーワン!?『盾の勇者の成り上がり』の主人公・尚文のこれまでの受難を振り返ってみたら怒りと涙が止まらない

 2019年1月より放送中のアニメ『盾の勇者の成り上がり』。2クール25話で放送されている本アニメも、いよいよ本日(6月26日)最終回を迎える。

 本作は、異世界転生(転移)作品定番である、宇宙最強モテ(またオレなんかやっちゃいました?)系主人公が、異世界を舞台に勝ちまくりモテまくりなものとは異なり、主人公の岩谷尚文謂れなき迫害を受けるところから物語がスタートする。

 公式サイトにも“不信、疑念、猜疑心、世界中すべてが敵”と刺激的なキャッチコピーが打ち上げられているとおり、盾くんこと尚文が歩む道はとにかく受難の連続。

 今回の記事では、そんな彼がこれまでに受けてきた悲惨な仕打ちの数々を振り返ってみる。悪意、傲慢、そして理不尽……。さまざまな悪感情に晒されながらも闘い続ける盾くんの背中に涙せよ!

(画像はTVアニメ『盾の勇者の成り上がり』より)

受難その1:強姦未遂の冤罪をかけられ孤立無援に……

 図書館で本を読んでいたら突如異世界に召喚されてしまった尚文。定期的に発生する『波』と呼ばれる魔物の氾濫現象に脅かされる世界で、は四聖勇者のひとり、盾の勇者として闘うことになる。

 当初は異世界召喚に喜ぶ尚文だったが、彼が召喚された国・メルロマルクは盾の勇者を悪魔と蔑み、他の三勇者(剣・槍・弓)を崇拝する三勇教が国教だったためいきなり冷遇を受けてしまう。

 勇者同士はお互いに干渉してしまう(と言われていた)ため、事前のレベル上げを含めた『波』への対応は他の者とパーティーを組む必要があったのだが、盾ゆえに誰も仲間になってくれず孤立する尚文。

 そんなとき唯一声をかけてきた女魔術師・マインといい感じになり気分はアゲリシャスだったが、その夜、いきなりマインに装備&所持金をパクられた上に強姦未遂の冤罪をかけられるハメに

尚文にとって諸悪の根源・マイン。この女なんとかしてくれ~!!
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

 尚文は無罪を主張するが、じつはマインの正体はメルロマルクの王女であり誰ひとり尚文の主張を信じる者はいなかった。

 第1話にしてさっそくクソ女にハメられサゲサゲリシャスな異世界生活のスタートを切ってしまった尚文。こうして彼は味覚障害を発症するほどの激しい人間不信に陥ってしまった……(泣)

異世界に来た当初の盾くん。きれいな眼をしている。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)
1話ももたずに荒んでしまった……。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

受難その2:アホの正義マンに絡まれる

 強姦未遂の冤罪やそもそもの盾冷遇によって完全に孤立してしまった尚文。

 勇者の制約で盾以外を装備できず、かと言って他人の協力も望めない彼は、攻撃手段として奴隷の少女・ラフタリアを購入する。

亜人の少女・ラフタリア。当初は凄惨な過去からパニック障害を発症していた。かわいい。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)
亜人種は急激なレベルアップで肉体も急成長するため、一瞬でおおきくなってしまった……。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

 ラフタリアの援護もあってなんとか『波』を生き残った尚文だが、今度は祝賀会の会場で女好きの槍の勇者・北村元康が因縁を付けてきた。

 勇者のくせに奴隷を買うとは何事か!と決闘を挑んでくる元康。うっさいアホかとシカトを決め込む尚文だったが、盾の勇者を毛嫌いする国王の強権発動によって無理矢理決闘に付き合わされることになってしまう。

 攻撃手段を持たないにも関わらず優勢に立ち回る尚文だったが、ここで元康のパーティーメンバーになっていたマインの横槍が発動! 不可視の風魔法を背に受けた尚文はそのまま逆転負けを喫し、ラフタリアとの奴隷契約を解除される

不自然に吹っ飛んだ尚文に違和感を抱かず襲いかかる元康。アホ!
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

 さすがにこれには尚文もブチギレ。なにもかもが許せねえ! みんな死ね!! 世界滅べ!!! と、かつてないレベルでキレ散らかすが、契約解除されたにも関わらずラフタリアが尚文の側にいることを選んだこと、さすがに不正を見咎めた錬・樹が国王に物言いを入れたことでなんとかその場は収まった。

味覚障害から立ち直る程度に人間不信も回復。よかったね盾くん!
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

受難その3:3バカの尻拭いに奔走!

 つぎの『波』が訪れるまで日数が開き、尚文たちはその間に文字や魔法の習得、レベルアップなどの自分磨きをすることに。

 しかし、尚文が拠点にしていた村の新領主として元康がやってくる。元康がこの世界の一般的な生活水準を知らないのをいいことにすさまじい重税を課すマイン。

 村民たちはこれに反発し、なし崩し的に居合わせた尚文が元康とレースで勝負するハメに。当然のように魔法で妨害しまくるマインとそれに気付かない元康。しかし、尚文の駆るフィロリアル(鳥の魔物)のフィーロは妨害を乗り越えこれに勝利する。

鳥モードのフィーロ。人語を解し話すこともできるスゴ鳥。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)
強力なフィロリアルのフィーロは自由に人化も可能。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

 これくらいの妨害ならまだかわいいもので、後日、騒動を収めた報酬で行商ができる手形を入手した尚文の下に、大量の除草剤がほしいという依頼が舞い込む。

 現地に赴き事情を訊くと、どうやら元康のやらかしが原因の模様。飢饉に苦しむ村にさまざまな実を付ける奇跡の種を授けたはいいが、その植物が無限増殖した挙句魔物化してしまったのだ。

人間に寄生するなど、被害は深刻。本当にロクなことをしない。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

 アホの尻拭いを終えて行商を続ける尚文は、立ち寄った村で依頼を受ける。村にはドラゴンの死骸が原因で奇病が蔓延していたのだ。

 ドラゴンは剣の勇者・天木錬が倒したまま放置していた(じつはドラゴンの素材目的で訪れる冒険者目当てで村人も放置に合意していた)ため、またしても他の勇者の後始末、尻拭いをさせられるハメになってしまった。

フィロリアルとドラゴンは種族的に犬猿の仲。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)
勇者のなかではマトモな方のキリt……もとい錬。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

 そのころ、残りのひとりである弓の勇者・川澄樹は正体を隠して世直しごっこに興じていた。

 彼は身分を隠してある国の悪徳領主を倒したが根本的な問題の解決には至らず、つぎの領主もすぐに同様の問題を起こしていた。

 樹が救ったはずの領民たちは以前と変わらず圧政に苦しみ、多数の死者を出しながらメルロマルクに逃れてきたところで尚文と出会う。尚文は飢える彼らに炊き出しを施してあげるのだった。

悪徳領主を倒した樹だが、問題はなにも解決していなかった。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

受難その4:冤罪ふたたび! 今度の罪は王女誘拐!?

 行商中にふとした縁で出会ったメルロマルク第2王女・メルティに付きまとわれる尚文。

 これまでの所業から王族に強い憎しみを抱く尚文は騒ぎ立てるメルティを無視していたが、突如メルティの護衛たちが彼女に刃を向ける。尚文は咄嗟にメルティをかばいその場を離れるが、暗殺実行犯はこれを尚文による誘拐と喧伝。またもやガチめの冤罪を被せられてしまった。

父、姉と同じ血が流れているとは思えないほど聡明なメルティ。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」12話~最新13話上映会より)

 既に説得や弁明が無意味と悟っている尚文はメルティを連れて国外への脱出を図るも、途中で三勇者に追いつかれてしまう。

 後に判明することだが、メルティ暗殺は三勇教のクーデター計画の一部にマインが便乗したものであり、マインは妹ながらに王位継承権1位を持つメルティが邪魔だったのだ。

胸糞案件はだいたいコイツのせい。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」12話~最新13話上映会より)

 メルティを渡せばマインに殺されるのは明白。尚文は引き渡しを拒否してその場を離脱し、現れた女王側の隠密・影の勧めによりメルロマルク女王が滞在する国を目指す。逃避行の果てに再度元康たちと遭遇し交戦するが、そこに三勇教の教皇が現れ元康たちもろとも攻撃を仕掛けてくる。

 教皇は不甲斐ない三勇者を見限り、王位継承権を持つマイン&メルティと今代の三勇者を亡き者にして国の乗っ取りを企んでいた。

 当然“盾の悪魔”も抹殺対象のため、不本意ながら生き残る為に元康や遅れて登場した錬、樹と共闘するハメになる尚文。苦戦の末に怒りによって発現する呪われた盾・ラースシールドを使って教皇を倒すも、その反動で全身から血を噴いて倒れてしまう。

憤怒の感情に呑まれる盾くん。ゲッターロボに出てくる人みたくなってる。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

苦労の絶えない盾くんの明日はどっちだ!?

 そんな受難の連続にさらされる尚文だが、ひとりの女性の登場によって流れが変わる。

 教皇撃破後倒れていた尚文はが目を覚ますと、そこは医療室で目の前にはひとりの女性が。その女性の名は周辺諸国との会合から帰国した女王・ミレリア。彼女から三勇教は壊滅したこと、国教を四聖教へと改宗することを伝えられ、名誉の回復や今後は不当な処遇がなされないことを約束される。

盾に差別意識もなく、夫よりもえらい。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」21話~最新22話上映会より)

 ミレリアは手始めに盾の勇者迫害の元凶である国王(代理)とマインを弾劾。

 窮地と見るや醜く縋りつくマインの姿に尚文はイラっとくるが、夫と娘を処刑しなければならないミレリアの気持ちを汲み、国王をクズ、マインをヴィッチと改名させるだけというなんともヌルったらしい措置でその場を収めるのだった。

視聴者の気がおさまらねー!コイツはここで死刑にしろ~~!!
(画像は「盾の勇者の成り上がり」21話~最新22話上映会より)

 2度の『波』を乗り越え、三勇教のクーデター事件も解決した尚文たち。しかし、今度は尚文以外の3勇者の強さがだんだん疑問視されるようになってくる。そこで女王は経験値効率が上昇する活性化が起きているカルミラ島でのレベリングを提案する。

 カルミラ島行きの船で出会った気のいい冒険者・ラルク&テリスの2人組と意気投合した尚文たちだったが、島で発生した『波』の対処をした際に彼らが四聖勇者を狙って『波』の向こうの世界からやってきた敵対者だということを知る。

2度目の『波』で遭遇した謎の敵対者・グラス。ラルクとテリスは彼女の仲間だった。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

 『波』のボスを軽々と倒すほどの実力を持つラルクとテリス。勇者を狙う彼らに元康・錬・樹は挑みかかるも、勇者とすら認識されずに全員が一撃で気絶させられてしまうのだった……。

 召喚された異世界で、そのまたさらに異世界からやってきた侵略者という新たな勢力が現れたにも関わらず、尚文以外の3勇者は相も変わらずゲーム感覚の役立たず。今回も一瞬で蹴散らされた彼らが心を入れ替えるとも考えられず……。

 召喚当初の不遇から脱して激しい怒りを燃やす機会が激減した感のある尚文だが、今度はなにかと3バカの後始末に奔走させられている。無駄にプライドが高く協調性の無い彼らは今後もバリバリ問題を起こしそうだし、まだまだ尚文の気苦労が絶える日は遠そうだ。

3バカは弱すぎてグラスたちに勇者とすら認識されていない始末……。
(画像は「盾の勇者の成り上がり」1話~11話振り返り一挙放送より)

文 / Jくん
編集 /竹中プレジデント

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