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“風葬の洞窟”や“ユタの修行場所”に潜入!? 沖縄の神秘を現地で目撃してみた【松原タニシ】

地域によっては数年に一度しか入られない場所も

松原タニシ:
 (コメントを読む)「ユタは女しかなれないんですか?」って。

上里洋志:
 実質、男もなれるみたいなんですけれども、たぶんちょっとした宗教観の違い。ユタの中でも派生が多少あって……。

松原タニシ:
 それは島によって、とかになるんですか?

上里洋志:
 そうですね。あと、うちはやっぱり男はダメでした。ただ、ばあちゃんはどうしても僕にユタをさせたかったみたいで、小さいころの僕に女の格好をさせてたらしいんですけれど(笑)。

松原タニシ:
 そんな、よくある中世ロマン漫画のような(笑)。

上里洋志:
 現場じゃないですけど、ばあちゃんがたくさん呼ばれて行くときに、どうしても僕の面倒を見る人が誰もいないからって、ばあちゃんについて行ったりするときが多かったです。

 そういったときに、「何が見えるの?」ってばあちゃんに言われたら、僕は「上半身だけ燃えてる男の人が向こうから歩いてくる」とか「石垣のところからすごい手がいっぱい出てる」とか、答えたりとかしていたらしいです。

松原タニシ:
 実際に見えるんだ。それは才能?

上里洋志:
 才能を持っていたのかな。ユタの現場に行くことが多かったんですけれど、僕の地元が宮古島でもすごく変わったところで、宮古島というものを造りあげたと言われている神様が祀られている祠みたいなところがあるんですけれど、そこは絶対に行けなかったです。

松原タニシ:
 行けない、というのは、たどり着けないということですか?

上里洋志:
 いや、入っちゃいけないというところです。何年かに一回だけは通ってもいい。ただ通るときはそこに住んでいる地元民は全員そこを通らないといけない。そのときとかは学校とかも授業を休んで、そのタイミングで中に入って行くんです。

松原タニシ:
 お祭りの日、みたいなものがあるんですか?

上里洋志:
 そうです。そこの中を通って、ジャングルみたいなところに入って、外回りに一周する……島の崖に沿って歩いて行くみたいな感じです。

 途中に祠があるのでそこでお祈りをして、その日はうちのばあちゃんも1日中お祈りして帰っていくんです。そういうのが文化としてありました。たぶんもう今は学校を休んだりとか会社を休んでまでやるみたいなものじゃないみたいなんですけれども。

松原タニシ:
 おもしろいな。宮古島が特別なんですかね。

上里洋志:
 宮古島にはそういうのが結構多い、というのは後々から聞いたことがありますね。実は戦争の被害もそんなにない場所なんですよ。

松原タニシ:
 そうなんですか。

上里洋志:
 戦争時での怨念とかそういったものに関してはむしろ逆にそんなに多くなくて、「神秘的な島」ともともと言われていて、宮古島のちょっと外れのところに大神島というのがあるんですよ。そこになぜか小学校とかもあるぐらい、その島だけで成立するような仕組みになっているんです。

 言ってみれば、船で移動すればちゃんとしっかりした街の中に行けるのに、その島の中でしか暮らせられないというか、解決できない理由がたぶんあるんですよね。小学校も中学校もあってそこだけで全部完結できるような。

松原タニシ:
 小学校とかもあるんだ。

上里洋志:
 あるんですよ。でも生徒数1名とかしかいないんですよ。

松原タニシ:
 うわ、めっちゃ気になる。

上里洋志:
 その大神島は中に入ったり、学校とかも見れたりできます。本当に一周100メートルもないぐらいかな。いや100メートルはあるかな。本当に簡単に1時間もあれば一周回れるぐらいの島なんですけれども。

松原タニシ:
 地元に戻ることってあるんですか。上里さんについて行ったら絶対におもしろい。

上里洋志:
 じゃどこかのタイミングで(笑)。宿はうちがあるのでね。

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