理系のためのオムライスレシピ! 素材はCGS単位系、手順はPERT図、単振動と円運動混ぜ……理屈たっぷりの解説にガチ理系勢も歓喜の声「料理は科学」
理系のみなさん、朗報です。いざ自炊をしようとレシピ本を見ると、「塩コショウ適量」や「一口分の大きさに切る」などといった実験時とは違う曖昧な指示に、手が止まってしまうことはありませんか。
今回紹介するラムダ技術部 / Yoideaさんが投稿した『理系のためのオムライス入門【再現性が高くて安心】』という動画では、PERT図を使用して、料理初心者の理系でも再現できるオムライスのレシピを紹介していきます。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
オムライスの作り方をできる限り再現性高くお伝えします。 難易度の割には見栄えして美味しいのでおすすめです。 線形な材料リストや媒介変数表示、PERT図を活用して初心者に優しいレシピを目指しました。
野菜は25m㎡、ベーコンは100m㎡に切断
投稿者の「料理経験が乏しい者にとっては、レシピは擬音語・擬態語や抽象的な指示が多く、特に理系科目を学んだ人との相性が悪く、大変難しく感じます」という不満点から、まるで実験の手順を踏んでいるかのような方法で、オムライスを作っていきます。

では材料から確認していきます。量を表すには、単位系を考える必要があります。国際単位系(SI単位系)ではmとkgを基準に表すべきとされています。しかし、今回はCGS単位系を使ってcmとg基準で表します。それがこちらの表です。

手順はこちらのPERT図を使用していきます。基本的には矢印の通りに進んでいくと、オムライスが完成する手順になっています。なお、今回はチキンの代わりにベーコンを使用していますが、便宜上チキンライスと呼んでいます。


ピンク色に塗られたチャートの手順どおりに、玉ねぎ、ピーマン、ベーコンを切っていきます。「玉ねぎの両端を切り落として4分割する」という説明に、「両端の定義は?」「4分割は体積で考えるんですか?」などと、さっそく視聴者からの説明を求められます。

玉ねぎとピーマンはみじん切りにしたいので、フードカッターを使用して、25m㎡に切断します。


しかし、ここでも視聴者から「精度は? 許容誤差は?」「どこの会社のどの製品のどの品番のどのバージョンか書かないと」という、レポートでも書かされているかのような気持ちにさせる理系コメントが炸裂します。
具材は横軸方向の単振動と縦軸方向の単振動を合成して混ぜる
次の手順はフライパンの準備です。フライパンをあたためながら、米をレンジであたため、あたたまったフライパンにバターを16cm、おろしにんにくを1cm投入します。


そこに切った野菜を投入し、フライパンの温度を180℃に保ちながら加熱します。フライパンの温度を摂氏で表示したところ、視聴者からは「Kじゃないと分かんないんだが」「℃は度し難いな」と単位にK(ケルビン)を使うようにとの指摘が。

野菜の混ぜ方は横軸方向の単振動と、縦軸方向の単振動を合成し、これを繰り返すとまんべんなく混ぜることができます。



ベーコンは分離させたいので、角運動を与えながら混ぜます。小さい円運動と大きい円運動を合成して、以下の混ぜ方をするのが良いそうです。



ここにうま味調味料を0.3g、デミグラスソース30c㎡投入し、水分を蒸発させます。投稿者によると、「料理を美味しくするのは、素材でも愛情でもなく、化学調味料」とのこと。


回転させながら焼いて中心部を半熟にする
続いてチキンライスを作っていきます。汁気がなくなったら、温めたご飯をフライパンに入れます。フライパンは縦軸方向に単振動させ、箸は円運動を繰り返します。



続いてオムレツを作っていきます。卵を溶いて、フライパンに油をひきます。卵をフライパンに投入して、急いでかき混ぜます。すぐに固まってしまうので、火を止めて半熟の状態を作ります。ある程度半熟になったら、混ぜるのをやめて、下の部分を固めます。


ここでも「半熟とは?」「かき混ぜる速度は」「ある程度って何パーセント?」と質問が殺到します。フライパンの端に卵を寄せて、半熟部分を固形部で覆います。しかし、フライパンに卵がくっついてしまい、うまくいかない様子です。「温度が低くなったからかくっついてるな」と冷静な指摘も。

回転させながら表面を焼くことで、内部に半熟卵が詰まったオムレツができます。


最後にオムレツとライスを結合して、卵を包丁で切り開きます。デミグラスソース10cmとパセリ0.1gをかければ完成です!


ロードマップ通りに作るだけの、とっても美味しそうなオムライスに「ふつうにおいしそう」「ネタっぽいけど普通にわかりやすい」というコメントが寄せられました。
視聴者コメント
おもろかった
理系あるあるで難癖つけながら見るの楽しいな
学生実験担当してる教授こんな気分なのかな
まだまだ抽象的なので、レポート再提出です
結論→普通に作った方が早い。