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ダイエットで「おしゃぶり昆布」を毎日食べ続けた結果、激しい動悸に襲われて入院 原因はヨウ素の摂取過多による「破壊性甲状腺炎」だった

 今回紹介する動画は、ゆっくりするところさんが投稿した『【2017年神奈川】マグカップが握れないほど、突然激しく震えだした彼女の手 その原因はダイエットで食べていたあの食品だった【ゆっくり解説】』。
 毎日一袋「おしゃぶり昆布」を食べ続けた女性の体に起こった異変について解説しています。

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魔理沙:
 今回紹介するのは以前からリクエストがあった「ダイエット」に関する事例だ。

霊夢:
 ダイエット? ダイエット中に事故に遭ったとか……?

魔理沙:
 これは食べ物に関する事例なんだが、ダイエットをしたことがある人やこれからする人、そしてその食品を口にする人に関係する内容だ。

 それじゃ早速本題に入ろうか。

 神奈川県北部に位置する政令指定都市、相模原市に暮らす女性「Aさん」。彼女は夫の「Bさん」とふたりで暮らしており、この日は休日だったためふたりそろって近所の公園を散歩していた。

 そうして歩いていると、とある喫茶店が目に入ったので、ふたりはここで少し休憩していくことにした。実はAさんはこの数日前から体調がイマイチ優れず、睡眠不足などに苦しんでいたところだった。

 この日は体調が比較的良かったので、仕事が休みだったBさんと、久しぶりに外の空気を吸い、リフレッシュするために散歩していた。

霊夢:
 まあそういう時期もあるわよね。いい気分転換になったんじゃない?

魔理沙:
 ああ。その途中で、この喫茶店に寄っていたんだな。まだ午前中の早い時間だったので、食事はせず、コーヒーや紅茶を注文し、席でリラックスしていたふたり。しかし異変は突然やってきた。

霊夢:
 え、もう何か起きるの?

魔理沙:
 Aさんは突然激しい動悸に襲われ、カップを持つ手が激しく震えた。震えはすぐに収まらず、カップを持っていることすらできない。

霊夢:
 何が起こってるのよ……。

魔理沙:
 心配そうに彼女の額に手を当てて、熱がないかを測るBさん。すると40度近くはあろうかというくらい体が熱くなっていた。

霊夢:
 普通じゃない……。

魔理沙:
 Bさんは救急車を呼ぼうとしたが、大事にしたくなかったAさんは「大丈夫」と話し、そのまま喫茶店を出てこの日は帰ることにした。

霊夢:
 だ、大丈夫なのそれ……。

魔理沙:
 家に到着したふたりだったが、やはりAさんの体調がおかしい。数日前から体調が優れず、あまり眠れていなかったようだったが、この日の症状は特に激しく、高熱、息切れ、動悸にひどい倦怠感まで現れ始めていた。

霊夢:
 救急車とは言わないまでも、病院に行ったほうがいいんじゃないのそれ……。

魔理沙:
 ああ。Aさんは大丈夫だと言っていたが、さすがに心配になったBさんはAさんを病院に連れていった。近所にある、かかりつけの内科医を受診し、血液検査をすることになった。

 そしてその検査の結果、医師から「バセドウ病」にかかっている可能性があるので甲状腺の専門医に診てもらった方がいいと話された。

霊夢:
 バセ……なにそれ?

魔理沙:
 バセドウ病とは甲状腺に異常をきたす病気のことだ。

霊夢:
 そもそも甲状腺のことをよく知らないんだけど……。

魔理沙:
 よし、それじゃ少し甲状腺についても説明しておこうか。甲状腺というのは喉仏の下にある蝶々のような形をした臓器のことで、「甲状腺ホルモン」という物質を分泌する場所なんだ。

 このホルモンは人間の成長、新陳代謝などの働きに関係するホルモンで、健康な人間は、この甲状腺がホルモンの分泌量を調整し、ちょうどいい新陳代謝を行えるようになっている。

霊夢:
 へぇ、のどにそんな臓器があったんだ。

魔理沙:
 しかし、何らかの原因でこの甲状腺ホルモンの分泌量がうまく調整できなくなると、疲れやすくなったり、急に体が熱くなったり、動悸、息切れ、手足の震えなどが起こる。甲状腺ホルモンが異常に多く分泌されてしまう病気がこの「バセドウ病」だ。

霊夢:
 だからあんなことになってたんだ。

魔理沙:
 ああ。彼女の身体には甲状腺ホルモンが大量に分泌され、臓器が異常なほど活発になっていたせいで、手の震えや不眠、動悸などが起きていた。

霊夢:
 臓器が動きすぎて具合悪くなるって、なんかすごく怖いわね……。

魔理沙:
 ふたりは後日、医師の勧め通りに専門病院を訪れ、Aさんの精密検査が行われた。この時の診断結果は、バセドウ病ではなく「破壊性甲状腺炎」という病気だった。

霊夢:
 え、違う病気だったの? 破壊性って、またすごい名前の病名ね。

魔理沙:
 これはバセドウ病と同じく、甲状腺ホルモンが大量に血中に流れ出てしまう病気のひとつなんだ。しかし、これは一時的に強いストレスを受けたり、一部の薬品などが原因で引き起こされる病気で、通常の生活を送っていれば、まずかかることのない病気だった。

霊夢:
 珍しい病気ってこと? どうしてそんな状態になったのかしら……

魔理沙:
 割合でいえば女性に多い病気であり、それも出産直後や手術など、体に大きな負担とストレスがかかるような出来事があれば、発症することは珍しくないが、Aさんにはどれも当てはまらないことばかりで、原因が全く分からなかった。

 ただ、ここの専門医には思い当たる原因があった。この原因を説明するために、少しだけ時間を戻そう。

霊夢:
 おっけーおっけーよ。

魔理沙:
 Aさんは数日前から体調を壊していたが、原因はもっと前の約2か月前までさかのぼる。彼女はこの時期、夏に向けてダイエットをしている最中だった。その一環で、かなり激しい食事制限を行っていたんだ。

霊夢:
 食事制限……。

魔理沙:
 カロリーの高いものは食事から除外し、食物繊維やビタミン、ミネラルなどを多く取るため、野菜や海藻、鶏肉などを食べていた。そして食事の合間に空腹になると、おやつの代わりに「おしゃぶり昆布」を食べていた。

霊夢:
 それって、おつまみコーナーとかに売ってるやつ?

魔理沙:
 そう。一口サイズの小さな乾燥昆布だ。彼女はもともとこの昆布が大好きで、食物繊維が豊富だということもあり、ダイエットにピッタリと考え、ほぼ毎日この昆布を食べ続けていた。

霊夢:
 私も大好きだわ。

魔理沙:
 彼女は本当にこの昆布が大好きで、おやつ代わりに食べるのはもちろん、出勤中や仕事中にまでこの昆布を食べていた。

霊夢:
 確かにあれなら罪悪感なしに食べられちゃう……。

魔理沙:
 口寂しかったり、小腹が空いたなと感じたら、すかさずこの昆布をほおばり、それこそ四六時中口にしていたという。

霊夢:
 四六時中……ま、まさかそれが?

魔理沙:
 ああ。そのまさかだ。昆布は食物繊維のほか、さまざまなミネラルが含まれていることで知られる食品だ。旨み成分も豊富で、だしを取るのにも使われるし、ダイエットに効果的なのも確かだ。

 しかし、その含まれているミネラルが曲者だった。昆布はミネラル成分のひとつ「ヨウ素」が大量に含まれている食品でもあった。

霊夢:
 ヨウ素って、放射線の事例でよく出てきたけど、食品にも入ってるんだ。

魔理沙:
 ああ。ヨウ素は様々な食品に含まれている。しかし、その中でも昆布はヨウ素の含有量がずば抜けて高い。

霊夢:
 ヨウ素……甲状腺……ハッ!

魔理沙:
 察しがいい人なら気が付いていると思うが、実はこのヨウ素というミネラルは、甲状腺ホルモンを作り出すために必要不可欠なミネラルなんだ。

 だがこのヨウ素が多すぎれば、Aさんのように甲状腺異常を引き起こしてしまう危険性を高める。

霊夢:
 つまり、Aさんは昆布の食べ過ぎで甲状腺の病気にかかってたってこと!?

魔理沙:
 そういうことだ。

霊夢:
 昆布でそんなことに……。

魔理沙:
 通常であれば、健康な体を維持するために1日に摂取した方がいいヨウ素量は、成人した日本人で1日約0.13mgとされている。そして健康に影響がないヨウ素上限量が約3mg。

 Aさんの話では、1ヶ月前あたりからこのおしゃぶり昆布を毎日一袋以上食べていたということだった。

霊夢:
 結構食べてるけど、そんなに食べ過ぎだったの?

魔理沙:
 彼女が食べていた物は、一袋約20gの乾燥昆布が入っており、ヨウ素量で言えば上限をはるかに超えるおよそ40mgにもなっていた。

霊夢:
 いやぁぁぁああ!

魔理沙:
 恐ろしいことに、彼女は症状が出てどうしようもなくなるこの日まで、毎日約40mg近いヨウ素を摂取しており、知らず知らずのうちに甲状腺異常を患っていたんだ。

霊夢:
 だからあんな状態になってたのね……。

魔理沙:
 彼女はすぐに入院し、一時的に危険な状態にまでなったが、無事退院。今までどおりの生活に戻れたそうだ。

霊夢:
 よかった……でも、昆布を食べてただけでこんなことになるなんて……。

魔理沙:
 彼女を苛んでいたこのヨウ素というミネラルは、昆布に特に多いが、海藻類やナッツに多く含まれる物質だ。我が国で古くから日常的にこの海藻類を口にする日本人は、世界的に見ても最もヨウ素を摂取している民族だとも言われている。

霊夢:
 外国だと食べないの?

魔理沙:
 まったく食べないわけではないがあまり好まれず、日本ほど一般的な食品ではないようだ。もちろん寿司が世界的な食べ物となってからは、海苔などの知名度も上がり、食べられるようにはなってきているけどな。

 ただ、長年海藻を食べて来なかった民族の体には、海藻を分解する酵素が少ない、またはほとんどない場合が多く、食べてもお腹を壊してしまうため、なかなか定着しない食品なんだ。

霊夢:
 へぇ、そんな理由だったんだ……。

魔理沙:
 日本人は世界一昆布などの海藻類を食べる民族なので、他の民族より元々ヨウ素を多く摂取しており、摂取上限量もかなり高い数値が設定されている。

 もちろん、症状が出るかどうかは個人差によるところが非常に大きいので、過信するのは禁物だがな。

霊夢:
 私も昆布好きだから気をつけないと……。

魔理沙:
 昆布、海藻類は、私たち日本人にとって切っても切れない食品のひとつで、現在でも日常的に口にすることの多い食品でもある。それに、Aさんのケースのように、ダイエット目的で食事などに積極的に取り入れる人も多い。

 だが、「健康に良い」とされるものも、過剰に摂取してしまえば逆に毒にもなり得るということを知り、ダイエット中であってもカロリーだけに注目するのではなく、含まれている栄養素やミネラルを成分量などを見てしっかりと把握し、自分が毎日何をどれくらい食べ、またどこまで食べていいのかなどを知っておくことが大事だ。

霊夢:
 そうね……。確かにダイエットってなると、カロリーばっかり見ちゃうけど、その中身が一番大事なのよね……。

魔理沙:
 そうだな。以前も別の事例で言ったが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」という感じだな。

霊夢:
 何事も程度が大事なのね。

 

 美味しいので、ついつい食べすぎてしまう「おしゃぶり昆布」。確かに体によさそうな気はしますが、食べ過ぎには気をつけなければいけません。
 この解説をノーカットで聞きたい方はぜひ動画を視聴してください。


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【2017年神奈川】マグカップが握れないほど、突然激しく震えだした彼女の手 その原因はダイエットで食べていたあの食品だった【ゆっくり解説】

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