約7mの巨大ニシキヘビが成人女性を丸呑みに… インドネシアのゴム農園で発生した悲劇な事故を解説
今回紹介する動画は、ゆっくりするところさんが投稿した『【2022年インドネシア】行方不明になっていた女性 捜索中に意外なところから発見される「インドネシア大蛇丸呑み事件」』。
インドネシアで巨大蛇が女性を丸呑みしてしまった事件について、音声読み上げソフトを使用して解説しています。
魔理沙:
今回紹介するのは、以前リクエストをもらっていた、野生動物に関する事例の1つだ。
霊夢:
野生動物って、クマとかそういうの……?
魔理沙:
いや、今回の事例は、海外の蛇に関するものだ。
霊夢:
ヘビきらい……。
魔理沙:
これは蛇が苦手な人にはきつい話かもしれない……。それに、これは死亡事故の一例なので、その紹介の一部でショッキングな表現をせざるを得ない部分がある。また、これはあくまでも概要を伝えるものであり、すべての事柄を詳細に、正確に解説する動画ではない。以上のこと、コメントガイドラインを理解し、了承できる人のみ視聴・コメントしてくれ。
霊夢:
蛇怖いから聞きたくないけど……私がおっけーおっけーしないと終っちゃうし……おっけーおっけーですぅ……。
魔理沙:
ヨシヨシ、なるべくマイルド表現するから……。
霊夢:
(そんなわけない……)
魔理沙:
それじゃ、早速本編始めるぜ。
■人口数は世界第4位「インドネシア」
魔理沙:
東南アジア南部、赤道をまたいだ約18,000もの島々からなる、島嶼国家「インドネシア」。わが国の約5倍もの国土を有し、その人口数は世界第4位である約2.5億人。
霊夢:
へぇ、インドネシアってそういう国だったんだ。
魔理沙:
首都はジャカルタ。総人口の半分ほどが、30歳未満の若者で構成されたこの国家は、インドネシア語を公用語としているが、約300もの種族が暮らす、多民族国家とも知られるところである。
一説によれば、500以上の言語が各地で話されているともいわれている、珍しい国だ。
霊夢:
ひ、ひとつの国でそんなにいろんな言葉が……。
魔理沙:
いろんな少数民族もくらしているみたいだからな。美しいビーチが数多く存在するこの国には、海外からも多くの観光客が訪れる、人気スポットでもある。それに、インドネシアでは、天然ゴムの生産国としても非常に有名で、わが国との貿易も盛んな産品のひとつなんだぜ。
霊夢:
へぇ、ゴムって確か、木の樹液から作られるのよね?
魔理沙:
ああ。ゴムには主に2種類、石油由来の合成ゴムと、ゴムの木の樹液から作られた、天然ゴムがあるが、インドネシアはこのゴムの木を大量に育てており、「ゴムの国」としても知られる場所だった。
■事件はゴム農園で発生
魔理沙:
2022年10月。今回の主要人物である女性「Aさん」も、国内のゴム農園で働く女性だった。この農園は、彼女の夫が経営していた農園であり、この日、ゴム農園からいつも通りに収穫したゴムの樹液を運ぶ仕事をしていたが、その帰り、まるで神隠しにでもあったかのように、忽然と姿を消してしまった。
霊夢:
えぇぇ!? いきなり??
魔理沙:
ああ。Aさんの夫は彼女が失踪したことを知ると、すぐに従業員を集め、妻の捜索にあたった。しかし、彼女が直前までいたであろう場所には、当時履いていた靴と、頭に巻いていたスカーフ、そしてゴムの木から樹液を採取するためのナイフだけ。
夫は地元警察にこのことを知らせ、警察は捜索隊を組織し、Aさんの捜索を開始した。彼女が消えたと思われる現場は森になっており、そこから約10数メートルほど離れた位置は、険しいジャングルになっていた。
地域住民たちも参加した、この大規模な捜索は陽が落ちるまで続けられた。だが、それでもAさんが見つかることはなかった。
霊夢:
そんな……なんでそんな急に消えたのかしら? 誰もAさんが消えるところをみてないの?
魔理沙:
ああ。このゴム農園は広かった半面、従業員数は少なく、各従業員が担当する区画と、その間隔は距離があり、仮にAさんの身に何かが起こっていたとしても、すぐに発見するのは難しい状況にあったし、彼女はこの農園の中ではなく、樹液を運ぶ道中の森で姿を消していた。
霊夢:
だから誰も見てなかったんだ……。
魔理沙:
その翌日。捜索隊は、湿原の中の捜索を朝から再開し、そして昼頃、異様な物体を発見した。
霊夢:
い、イヤナヨカーンが……。
魔理沙:
それは、異常なほどに胴体が膨らんだ、長さ7メートルはあろうかという、巨大な蛇だった。
霊夢:
イヤァアアアアアアアアア!!! 無理無理無理!!!
魔理沙:
発見された蛇は身動きがとれない様子で、非常に動きが鈍かった。すぐに捜索隊によって、この大蛇を取り囲むと、彼らはすぐにこん棒などで蛇の頭を叩き割り、絶命させた。そして、その不自然に膨らんだ胴体をナイフで切り裂き、中身を確認した。
するとそこには、先日から行方不明になっていた、Aさんの姿があった。
霊夢:
(絶句)
魔理沙:
警察が彼女の状態を確認するが、すでにAさんの脈はなく、この世を去っており、すぐさま蛇はブルーシートにくるまれ、運ばれていくことになった。
霊夢:
そそそそ、そんな……。
魔理沙:
彼女は蛇の胃の中に納まり、体表が溶け始めていたものの、その姿はほぼ生前と変わらない状態だった。
霊夢:
ま、丸呑みされたってこと……?
魔理沙:
ああ。衣服もそのままだったからな。警察の調べによれば、彼女が絶命した直接の原因は、窒息によるものだったため、恐らく彼女は農園の帰りにこの蛇に出会い、襲われて巻き付かれてしまい、その締め付けによって呼吸器が圧迫されてしまい、窒息して意識不明に陥ったと考えられた。
そして、蛇は彼女の体を少しずつ飲み込み、この湿原まで移動したと考えられた。ただ、先述したように目撃者が誰もいないため、被災状況の詳細は不明だった。それに、今でもわかっていない不思議なことがいくつかあった。
霊夢:
不思議なこと?
魔理沙:
ああ。ヘビというのは基本的に、食べたものを吐き出すことはほとんどない。例外として、彼らが吐き出すのは丸呑みした卵の殻と、獲物を消化しきれないとき、もしくは強いストレスを感じた時だけだ。
にもかかわらず、現場付近には彼女の持ち物が複数発見されており、蛇に飲まれたAさんは、何も持ち物を持っていなかった。
霊夢:
そういえば、仕事で使うナイフまで落ちてたのよね……。
魔理沙:
ああ。Aさんが蛇に襲われたときに応戦し、その時に落としてしまった可能性もあるがな。もう1つ不思議なのは、人間を丸ごと飲み込んでいたにもかかわらず、数10メートル以上離れたジャングルの中で蛇が発見されていたということ。
通常、蛇は獲物を襲い、絶命させた後、その大きな口で時間をかけて丸呑みし、長い時間をかけてゆっくりと骨まで消化して、それを栄養源としている。
しかし、シカなどの大型動物を飲み込んでしまった場合、その場から移動することは難しい。その状態で身の危険を感じた場合など、緊急措置として飲み込んだ獲物を吐き出すこともあるようだが、この蛇はAさんを飲み込んだうえで、数10メートル以上移動していたことになる。
霊夢:
確かに……そう考えるとちょっと不思議かも……。
魔理沙:
また、彼女を襲っていたこの蛇は、アミメニシキヘビとみられる蛇であり、同種はこの地域に生息している種類の蛇で、大人の人間を簡単に飲み込んでしまうほどの大きさがある、危険な野生動物のひとつだった。
この蛇が獲物を捕食する際、体躯を獲物に巻き付け、全身に備えられた強靭な筋肉で、持続的に締め付ける。この力はすさまじく、その状態で獲物が息を吸い込めば、たちまちに体は締め付けられ、息を吐き出すこともできなくなり、やがて窒息して意識を失う。
そうでなかったとしても、この締め付ける力は、獲物の血流さえも止めてしまうため、どちらにしても意識を失うまでそう時間はかからない。獲物によっては体の骨がバキバキに折れてしまい、それだけで再起不能になるだろう。
さらに、この蛇の上あごと下あごには、強力な靱帯で繋がっており、かつそれは高い柔軟性があるため、たとえ自分よりも大きな獲物であっても、無理やり飲み込むことができる。
霊夢:
ここここここ、怖すぎる……。
魔理沙:
また、専門家によればこの種類の蛇は、自分から獲物を探すというよりも、待ち伏せによって狩りを行うことが多く、獲物となる動物が往来する際に発する、化学物質を感じ取り、その近くに身をひそめる習性があるという。
これは完全に推測に過ぎないが、もしかしたらAさんは、仕事の帰り道として利用していた森近くの道を蛇に覚られ、そこに待ち伏せして潜んでいた蛇によって襲われていたのかもしれない。
霊夢:
そんな狩りの仕方するんだ……。
魔理沙:
実はここインドネシアでは、こういった大蛇が生息しているため、過去にも人が襲われて亡くなる事故が数件発生していた。
霊夢:
そういえば、日本でもニシキヘビに襲われたっぽい事故とか聞いたことあるわね……。
魔理沙:
日本でも起きているな。日本では人の生命、身体または財産に害を与える恐れのある、ワニガメ、毒蛇、ニシキヘビなどは特定動物に指定されており、種類ごとに自治体などの許可が必要なものになっている。
令和2年以降は原則として、愛玩目的で新たに飼育することが禁止されているようだけどな。(特定の施設を除く)ペットショップで飼育していた体長6メートル以上のニシキヘビが逃げ出し、男性を襲った事件や、ペットとして飼育していた蛇が脱走したという事件は、過去何度か発生している。
今回の事故は、地元に生息する野生動物によって、女性が襲われて亡くなるというものだったが、日本のクマなどの動物と同じく、自分が暮らしている地域にはどのような危険が潜んでいるのか、どうやって事故を防ぐことができるのかを考えておくことが大事だったかもしれない。
霊夢:
確かに……それくらいしか予防策ないもんね。日本にはここまで大きな蛇は生息してないんでしょうけど、それとは別にクマに襲われた事件とかも沢山起きてるし、地域によっては私たちもそういうことをキチンと考えないとね……。
野生の蛇に丸呑みされてしまうという、考えただけでもゾッとするような事件でした。
この解説をノーカットで聞きたい方はぜひ動画を視聴してみてください。
『【2022年インドネシア】行方不明になっていた女性 捜索中に意外なところから発見される「インドネシア大蛇丸呑み事件」』。
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