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「痴漢冤罪から身を守る方法」を痴漢対策に強い弁護士に聞いてみたところ結局は「満員電車には乗らない」が唯一の正解だった件

 痴漢率が世界一と言われる日本。痴漢によって心に傷を負う女性がいる一方で、男性側が「痴漢冤罪」の恐怖と戦っているのもまた事実。『ニコニコワークショップ』では、痴漢対策に強い弁護士の田畠宏一さんを講師に、「男性のための痴漢対策ワークショップ」が開催されました。

 「どういった痴漢が多いのか」「どのレベルから痴漢になるのか」「痴漢に間違われた場合の正しい対処法」などを配信者の高田健志さん愛の戦士さんむらまこさん、元セクシー女優で男性タレントの大島薫さんが学んでいきます。

左から、田畠宏一さん、高田健志さん、愛の戦士さん、大島薫さん、むらまこさん。

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痴漢に間違えられたら線路を走って逃げるのはあり?

高田:
 ちょっと大島さんに聞きたいんですが、大島さんは元男性ということで、付いているじゃないですか。痴漢されたとき、そこをガッツリ触られましたか。

大島:
 うまい具合にお尻を動かして、前にだけはくるな……って思っていました(笑)。だって触れるのはイヤだけど、騒いで男性だとバレたら恥ずかしいし。女装した男性を男性が触っても犯罪になるんですか。

田畠:
 結論から言いますと、同性同士でもそれが卑猥だと評価されれば犯罪は成立します。

高田:
 若い人も痴漢をしたりするんですか。印象ですが、4、50代の人がやるイメージです。

田畠:
 データベースを見ると、20代の方も1/5にいかないくらいの数ですがいますね。

高田:
 でも実際に冤罪が発覚しても、社会的には白い目で見られることは多いのでしょうか。

田畠:
 実際そうでしょうね。途中で職を失って、社会の信頼を失ってしまう。人生がかなり厳しい状態になることがあるみたいです。

高田:
 ちなみに裁判所に提出する冤罪を証明する材料を自分で揃えられるものなんですか。

田畠:
 裁判所の判断として手のひらに繊維や皮膚が付着しているかというものを見ても、なかなか客観的な証拠としては難しいです。被害者の供述が重視されて、リアリティがあって一貫していて具体的であれば、この証言は信用できるのではないかと裁判所が判断する傾向がありますね。

高田:
 たとえば痴漢で捕まると、どういった流れになるんでしょうか。

田畠:
 よくあるパターンは駅員室に連れて行かれる。話を聞くから待っていてくれ、と言われる間に警察が来て連れて行かれる。

高田:
 それで警察署に連れていかれるということですよね。もう逃げ場がないですよね。

田畠:
 そうですね、なかなか厳しい状態になってくると思います。以前ですと1回逮捕されたら23日間勾留されて、出てきたときには人生ボロボロというものでした。

一同:
 え~!

田畠:
 2007年に痴漢冤罪の映画がありましたが、それまではそういうのが多かったですが、今は少し変わってきました。とは言っても、「痴漢冤罪で会社を数日休みます」という影響は大きいですので、恐ろしいことには変わりません。

高田:
 どうしようもないですもんね。社会的には冤罪だろうが何だろうが「犯罪者」という目で見てしまいますよね。

大島:
 こういうときは、さっさと認めたほうが結果的に早く出られていいと言う人もいますよね。

田畠:
 非常に難しい質問で、確かに事実として起訴されると有罪率が99%を超えます。

高田:
 絶望じゃないですか! ほぼほぼ社会的に終わってしまう可能性が極めて高いのでしょうか。

田畠:
 社会生活を送りつつ、捜査に協力するとか、裁判に来たりとかできる状況も増えていますので、そうすればなんとか日常に近い生活を送るようにはできるようになりました。

高田:
 じゃ実際にやっていない場合はどうしたらいいんですか。対処法などはあるのでしょうか。 

田畠:
 電車を降りたときに手をつかまれたら、結論から言うと立ち去るのがベストです。ですが変な逃げ方をしてはいけません。弁護士さんによって意見が分かれることなのですが、一度身柄拘束されてしまうと、どんどん状況が厳しくなりますので「やっていません」と言って立ち去る。

 もしくは名刺を渡したり、連絡先を渡して「出るとこに出ますし、呼び出されたらきちんと話をしますので、今は〇〇があって行かなければいけないので、失礼します」ということで助かることができれば、これがベストですね。

高田:
 ネットとかで「線路の上を走れ」とかありますけれど、あれは間違いなんでしょうか。

田畠:
 その場で逃げてしまえば、捕まえ直すというのは困難なので一種有効な選択なのかもしれませんが、実際にニュースになっていますが線路に飛び降りて亡くなってしまった方もいたり、一生懸命逃げたはいいけれど結局捕まえられたら、「異常な逃げ方をするということは、お前やったんだろう」と言われてしまう可能性があります。

 それを考えれば、線路を走ってでも逃げるというのは、不利なことが多いんでしょうね。

痴漢にはこんなケースも…手を上げるのは意味がない?

高田:
 むらまこはお尻を触られたとき、どういう気持ちだったの?

むらまこ:
 電車に乗っていたら、降りるときに明らかにお尻を触られたんです。最初は何かわからなかったんですが、「痴漢だ!」と思って。

高田:
 でもこういう一瞬触ったとかなら、「たまたま当たっただけ」とか言い逃れできちゃうのではないですか。

田畠:
 しかし実際問題として、ちょっと当たっただけでも逮捕された案件もありますので、「ちょっと当たっただけなら大丈夫」という認識は危ないと思います。

高田:
 大島さんは、ほかにどんな痴漢がありましたか。

大島:
 僕は男性の見た目をしていた時代があって、サラリーマンで普通に通勤していたんですが、両手を上げていても意味がないなって、この格好をするようになってから思ったんです。

高田:
 え、なんで?

大島:
 なんか当たってるなと思って振り返ったら、両手でつり革につかまって股間を押し付けてきたんです。

股間を押し付けられた当時の様子を再現する大島さん。

大島:
 最近は手を使う痴漢に出会ったことがないです。

田畠:
 実際に裁判所で罰されている例に携帯電話のバイブレーション機能を押し付けて触ったという例がありますね。

高田:
 レベルが高いですね(笑)!

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