ゾンビが出現したらマジでどうする? 信頼できる情報筋に“生き残るための心得”を聞いてきた
「対ゾンビ格闘戦」2択クイズ――身近な武器とチームワークで対処せよ
高荷:
このような理性をまだ少し残しているようなゾンビを発見しました。いよいよ実際に行動を起こしていただきゾンビを退けるための実践をやっていただきたいと思います。自宅からアイテムを持ってきました。
アイテムを使ってゾンビを退けていただくのですが、有効なアイテムはどちらでしょうか。1「包丁」、2「傘」
茸:
普通に考えたら刃物の方がいい気がする。
コジマ店員:
俺、絶対ナイフ。
高荷:
アウトです! 実際に刃物があったとしてもゾンビの頭を一撃で粉砕できるかということを考えると、なかなか難しいですね。
茸:
確かにリーチが短いからね。
高荷:
続いて傘を使ってゾンビと対峙してください。
高荷:
今は傘を使っていただいたのですが、やっぱり感染症対策ということになりますので、対ゾンビ戦において必要なのはリーチ。これが前提です。ゾンビの腕よりも長いものでないといけません。
傘を開いてゾンビを交わしながら、くるっと反対側に抜けるということをしましたが、今の段階ではとどめを刺すことはしなくていいんです。一瞬通路ができたら走り抜けるというふうに使っていただいたり、以前傭兵の方から教わったのですが、傘を反対に持って……。
高荷:
足を引っ掛けて転倒させることができれば、反対側に回ることができますね。では、ここでさらにアイテムを追加したいと思います。まずはどんな家庭にもある「ゴミ袋」、そして「ガムテーム」、「食品用のラップ」。この三つを武器として支給しますので、これをうまく使ってゾンビを退けていただきたいと思います。
コジマ店員:
どうしよう!
コジマ店員:
ちょっとまって! ラップ出させて!
高荷:
ではラップを出している間に技を紹介します。たとえばゴミ袋。これを空気を入れて丸めると押しきることができますね。
一同:
おぉ~!
高荷:
野生のクマは無理ですが、他にいろいろなシーンで使えますよ。
コジマ店員:
よし、ラップの準備ができた! これで左右からこうやって……。
コジマ店員:
このすきに上からビニール袋を!
高荷:
このラップをロープの代わりにしたやり方はよかったですね。たとえば、足を狙っていただいて、転倒させるとかができますね。
コジマ店員:
なるほど。
高荷:
このように対ゾンビ戦におきましては、チームワークが非常に重要になります。かならずおとり役、足止め役、もしやっつけなければいけない場合は、とどめ役ということで、役割分担をしていただくことが必要です。
コジマ店員:
理想は何人ですか?
高荷:
4人くらいいるといいですね。1名はおとり役です。このときに先ほどのビニール袋ですとか、イスを使って牽制をする。足止め役が必要になりますので、傘とか紐を使ってゾンビを転倒させる。それが1人ないし2人。最後の1人がとどめ役になりますので、頭を攻撃する。
ゾンビが立っている状態で頭を狙うのは難しいので、一度転倒させて、自分より下の位置にいてくれないと頭を狙うのは難しいですね。
ゾンビ災害時に絶対に鞄に入れてはいけないもの
高荷:
ではクイズに戻ります。廊下や狭い通路でゾンビに遭遇してしまいました。このときに有効なアイテムはどちらでしょうか。1「火炎瓶」、2「水風船」
コジマ店員:
あながち水風船とかオチがありそう。
茸:
何だろう。
コジマ店員:
水風船だとゾンビが喜んじゃいそう。どっちもリスクが高そうだから。
高荷:
正解は2「水風船」です。
茸:
え! そうなんだ!
高荷:
大原則としてゾンビは燃やしても死なない可能性が高いんです。そうすると、ファイヤーゾンビになって攻撃力が上がりますし、燃えながら迫られてきたらどうしようもないですよね。そして何よりも社会的混乱状況になりますので、火災の原因にもなります。
通常の防災のときも同じで、避難するときの防災リュックにロウソクとマッチが入っている人が多いんですが、地震が起こった場合は火災が起こりやすくなっていますので、絶対に使っちゃいけないです。代わりにライトと乾電池を使ってください。とにかく火災が怖いです。
火災を起こさなければ、災害というものは、ものすごく小さくなるんです。
高荷:
では、なぜ水なのかと言いますと、ゾンビウイルスというものに、一番近いウイルスと言われているのが「狂犬病」です。狂犬病ウイルスが致死率100%で、ゾンビ状態に近いものです。これが突然変異するとゾンビ的ウイルスができてしまう可能性があります。
コジマ店員:
そっか、狂犬病は水が怖いんだ。
高荷:
そうですね。狂犬病の状態というものは水がすごく怖い状態。これは水を飲もうとすると喉の筋肉が緊張して痛みを覚えるからだと言われています。ゾンビにおもいきり水をぶつけますと、一瞬固まるかもしれません。そのすきにさっと逃げるというロジックです。
コジマ店員:
なるほど、先生さすがです、プロですね。
高荷:
これでお金をもらってますのでね(笑)。
ゾンビに遭遇したときのサバイバルシリーズ
第1章「情報収集編」
日本で“ゾンビウィルス”が蔓延したらどう行動するのが正解? 危機管理のプロに『ゾンビ出現時に身を守る方法』を聞いてみた
第3章「感染編」
会話が困難、皮膚が腐ってる…その症状、もしかしたらゾンビかも。生きてる間に読んでおくべき、明日から使える『ゾンビの作法』