『メディアによる政治家の印象操作』を百田尚樹らが解説――マスコミに“担がれた”小池百合子と“歪曲された”森喜朗の真実
東京都知事選挙、豊洲市場移転問題、「希望の党」結党。小池百合子東京都知事とメディアによって行われた一連の「小池劇場」は、改革への高い期待があると報じられたにも関わらず衆議院議員総選挙に敗北しました。
『百田尚樹チャンネル生放送 第90回』は百田尚樹氏とジャーナリストの有本香氏がこの件について解説を行い、有本香氏は「小池劇場とは、小池百合子が安倍晋三に喧嘩を売ったが、完全に喧嘩を売る相手を間違えたという話」とコメントしました。
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小池百合子とメディアの罪
百田:
有本さんの出された本に『「小池劇場」が日本を滅ぼす』とあるけど日本の前に小池が滅んだね。
有本:
わかりませんよ、しぶといですからね。小池さんは次の手を考えているでしょうから。
百田:
嫌な虫ほどすぐ死なないよね(笑)。
有本:
私は小池劇場のパート2があると思ってすでに続編を準備しています。その中でいろんな人の生の声をお届けしようと思って取材をしいてるんですが、小池劇場の「被害者の会」みたいなものがありますね。
百田:
確かにあるね。
有本:
しかし、加害者は小池さんだけではないですよ。小池さんとテレビが共犯関係となって、いろんな人の名誉を棄損しました。あれだけ誰が悪いだの何だの疑いをかけて大騒ぎしたのに、結局、誰からも何一つ不正など出てきませんでしたからね。全部濡れ衣、冤罪。
百田:
その筆頭がまず石原慎太郎さんね。
有本:
いってみればこれは森友・加計問題の前哨戦だったんですね。ワイドショーで「この人が悪い」「あの人とあの人が仲が悪い」って言って騒げば、不正の事実など一切なくてもそうなっちゃうんですから。
百田:
捏造報道もあったね。小池さんが初めて都庁行ったときに、都議会議長とちゃんと握手してるのに握手を拒否したって報道されたりね。何の問題もないのに、如何にも問題があるみたいに報道して、小池百合子が石原慎太郎や自民党の悪の巣窟にたった一人で切り込む正義のジャンヌ・ダルクみたいな、そんな報道をボンボンやってね。
都議会の内田茂が悪い、高木啓が悪いってどんどん悪者を作っておいて、彼らの名誉ってまったく回復されてないですよね。
有本:
まったく回復されてないですね。それと残念ながら政治家ですから、あれだけ名誉棄損されてもみんな訴訟に訴えづらいんですよ。
百田:
ところが、民進党の議員はすぐ訴訟に訴えてる。
有本:
民進党の人は訴えるんですね。自民党の人たちは、基本的に金持ち喧嘩せずみたいな感覚でやらないんですよね。公人は批判されても仕方ない、とか、反論すると「報道・言論への弾圧だ」とさらに激しく叩かれることを恐れている。
完全にメディアに印象操作されている森喜朗氏
有本:
いろんな人を取材して一番印象が変わったのって森喜朗さんですね。
百田:
森さんは昔からメディアにやられてますからね。
有本:
首相現役時代からありとあらゆるメディアに印象操作されてきましたよね。加計問題では、加戸守元愛媛県知事が過去のえひめ丸事故について話されていて、森さんの名誉を回復してさしあげてほしいと仰ったんですね。
※えひめ丸事故
2001年2月10日にアメリカハワイ州のオアフ島沖で、愛媛県立宇和島水産高等学校の練習船だったえひめ丸に浮上してきたアメリカ海軍の原子力潜水艦グリーンビルが衝突し沈没させた事故。
有本:
事故があったとき森さんはゴルフをやっていて、一報を聞いたのにゴルフを続けてという報道をメディアは連日流して印象操作したんですよ。それで支持率がどんどん落ちたんですが、実際のところは違います。
当時、加戸さんは愛媛県知事という当事者だったんですが、あのとき森さんが総理で本当に良かったと仰っています。
百田:
真実はどうだったんですか。
有本:
森さんはそのときゴルフ場にいてプレー中だったんです。そこへ官邸から電話があって、事故を知りすぐ戻ろうとしたんですね。けれど、移動中連絡が取れないことがあるかもしれないから詳しい情報がわかるまでその場にいてくれといわれたそうです。これは森さん、ご本人から聞きました。
一報を聞いた場所からクラブハウスまで戻る間にまだ数ホール残っているから、プレーしながらクラブハウスに戻って詳しい第二報を得てから官邸へ戻ったということなんで、それ以上の対処はしようがない状態だったんですよ。
百田:
なるほどね。
有本:
しかも、事故が起こったのは冬なんですが、マスコミは映像として真夏の軽井沢で楽しそうに森さんがゴルフをプレイしてる古い映像を繰り返し流して、如何にも不謹慎だという印象操作を行いました。当時、加戸さんは森さんに悪い印象を擦り付けられていてどうしたらいいかと思っていたと今回告白されています。
森さんにもこの話を伺ったんですが、「昔のことだから。だけど夏に軽井沢でゴルフやってる映像があんなに使われるとは思わなかった。やっぱりマスメディアは恐ろしいと思った」って仰ってましたね。
百田:
あの時代は不幸なことにネットがなかったですからね。いまだったらネットで晒されてメディアが嘘をついてることをわかる人はわかるんですよね。当時は報道に対して一般人がこれは違うぞっていう声がどこにも載らなかった。
有本:
反論を拡げる手段がなかったんですよね。
百田:
メディアに対して違うっていう声が一切知らされないんですよね。昔のネットが普及する前に叩かれた人たちはきつかったでしょうね。
有本:
SNSもなければスマホもない情報を共有することができない、そういう意味では不幸な時代に森さんは総理になられて、今回の小池さんや東京五輪のことでもまた相当印象操作されました。
百田:
僕も勝手に森さんは頭の悪い人かなって思ってたもん。
有本:
全然違いました。森さんの総理時代の沖縄に関わる問題についても私達の理解とはまったく違う仕事をされています。森喜朗はメディアによって歪曲されて、日本でもっとも誤解されている男だと思いますね。