平成「ウルトラマン」シリーズ監督が“怪獣強さランキングTOP3”を発表「3位がレッドキング。2位がキングジョー」1位は…?
ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんが番組ホストを、声優の中村繪里子さんがアシスタントを務める、ニコニコ生放送番組「吉田尚記 dスタジオ」。
今回は『怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~』(以下、『怪獣娘』)を大特集。ゲストにアギラ役で声優の飯田里穂さん、JJ役で出演した俳優の青柳尊哉さん、マガバッサー役の寺田晴名さんが登場。さらに、“ウルトラ怪獣”マニアの映画監督・田口清隆さんも参戦しました。
番組では田口監督が『怪獣娘』に登場する怪獣たちを解説し、歴代怪獣強さランキングTOP3を発表しました。
『怪獣娘』の声優陣とウルトラ怪獣マニアの映画監督が登場!
吉田:
田口さんは実写の映画とかいわゆる特撮の監督という理解でよろしいでしょうか。
田口:
そうです。『ウルトラマンオーブ』のメイン監督をやっています。
吉田:
そうしたら青柳さんとも……。
青柳:
私を抜擢してくれた【※】監督です。
※私を抜擢してくれた
青柳さんは『ウルトラマンオーブ』でジャグラス ジャグラー役を務めた。
吉田:
監督が青柳さんを抜擢した理由は何ですか。
田口:
その役のオーディションで来たわけじゃないんだよね。何人かのスタッフが「青柳くんは何か気になるやつだ」と。レギュラーで出てくる悪役がいて、そいつはよくいる「宇宙を征服するのだ」っていうやつではなくて、ちょっと怪しいネズミ男みたいなやつなんですよ。
なので、「青柳くんはどうだ?」となって。本来、オーディションに来た役とは違っていたんだけれど、もう一度青柳くんを呼んで、その役をやらせてみたら「いいじゃん」となって、決まったんです。
一同:
すごい!
吉田:
そこでインパクトを与えていたから『怪獣娘』にも出演することになったわけですよね。
青柳:
サクセスストーリーと呼んでください(笑)。
吉田:
『ウルトラマンオーブ』以外にも『ウルトラマンジード』『ウルトラマンX』『ウルトラマンギンガS』『ウルトラゾーン』などを監督されている田口監督。北海道室蘭市の出身で現在37歳なんですね。僕、今年で43歳になるのですが、それでも特撮よりちょっとあとの世代ですから、子供の頃にいっぱい見ていたとかいう世代ではないですよね。
田口:
もうレンタルビデオが当たり前になっていたので何でも見られたじゃないですか。
吉田:
そっか。逆に僕はそこが空白だったんですよね。借りようと思えば『ウルトラマン』も初代から全部見られるし、という感じだった?
田口:
そうですね。あとは再放送もやっていたし、当たり前に見ていました。あとは毎年『ゴジラ』が上映されていた時代でした。「平成VSシリーズ」とか、どハマりしていて、高校生くらいまで全然怪獣を卒業しなかったんです。
吉田:
高校生くらいでも怪獣を卒業しない……。
田口:
みんな小学校くらいでいなくなっていくじゃないですか。その中で、高校1年生のときに『ウルトラマンティガ』というのが始まって、それにまたどハマりしちゃうんですよ。ゴジラもあるわ、ガメラもあるわの時代に中学・高校時代を過ごしてしまったので、「あれを仕事にする!」ってなっちゃった。
吉田:
そこで「あれを仕事にする」と思えるのが高校生くらいだよね。小学生だとどっちかと言うと地球を守る側にいっちゃうからね。
『ウルトラマンオーブ』登場怪獣マガバッサー誕生秘話
吉田:
飯田さんが演じているアギラという怪獣はどんな怪獣なのですか。
田口:
要するに『ウルトラセブン』というウルトラマンシリーズの二人目のウルトラマンがいて、変身前に相手を一回痛めつけたいときにカプセル怪獣という元祖『ポケットモンスター』みたいなものがいて、何匹かいるうちの一匹です。元々いい子で味方側の怪獣なんですよ。
吉田:
ウィンダムとかと同じですよね。
田口:
そう。ウィンダムとミクラスとアギラというのがメインのカプセル怪獣です。
吉田:
アギラは味方側である、と。怪獣って必ず長所と弱点があるじゃないですか。
田口:
アギラはないよね(笑)。なんて言うか、がんばるんだけど、やられるみたいな。
飯田:
そうなんです(笑)。
中村:
どういう攻撃をするんですか。
田口:
突っ込んでいってやられるみたいな。
吉田:
「なんでや! 映画で勝ったやろ!」という阪神ファンのようなコメントが来ていますが(笑)。
田口:
別にバカにしていないです(笑)。
飯田:
愛ゆえです(笑)。
田口:
一番「がんばれ!」って思えるタイプです。
吉田:
とりあえず主人公というのは、素であれば素であるほど主人公っぽいというポジションですかね。
田口:
そうなのかな……。
飯田:
そうですよ!
吉田:
寺田晴名さんが演じているマガバッサーは新シリーズ。ということは、田口監督は誕生にも関わっていらっしゃったりしますか。
(画像は『ウルトラ怪獣擬人化計画』公式サイトより。)
田口:
まさに『ウルトラマンオーブ』で僕がメイン監督をやっていたシリーズのときの第1話の怪獣なので、もろに僕はデザイン・名前から、関わっていますね。
吉田:
やっぱり怪獣が好きだったわけですから、マガバッサーとか自分で怪獣の設定を考えられるのは嬉しかったんじゃないですか。
(画像は『ウルトラ怪獣擬人化計画』公式サイトより)
田口:
そうですね。
吉田:
結構詰め込みましたか。
田口:
『ウルトラマンオーブ』の第1話は結構詰め込んだと思います。
中村:
どんな怪獣なんですか。
田口:
鳥の怪獣なんですよ。それこそ名前は鳥の翼のようにバサバサしているからバッサーです。
吉田:
せっかく詰め込めるのに、そこはそんな擬態みたいな名前でいいんですか(笑)。
中村:
でも子供はそういうのが楽しいんですよね。
田口:
「最近の悪者は名前が面倒くさいんじゃないか」という話になって、「子供がもっと覚えやすい名前にしようよ」って、鳥の怪獣が出ると書いてあったから、みんなで「バッサーでいいんじゃない?」って(笑)。
本当は最初バッサーっていう名前だったんですけれど、1話なのに中ボスだったんですよ。いきなり中ボスが出て来る話にしようとなって……、怪獣の名前が「マガ◯◯」というのがたくさん出てくるんです。
「禍々しい」のマガなのですが、ラスボスもマガタノオロチというシリーズなんですよね。その力を持っているバッサーなので、マガバッサーになりました。「禍々しくバサバサしている」からマガバッサー。
吉田:
名前だけじゃなくてどんな怪獣だという設定もありますよね。
田口:
「風ノ魔王獣」という設定で、本当は魔王なんです。
吉田:
では強いんですね。
田口:
上空を飛ぶだけで竜巻が起きて、街がふっ飛ぶんです。
吉田:
それじゃあ、1話ではやられないんですね?
田口:
1話でやられちゃうんです。
吉田:
中ボスなのに?
中村:
でもそれだけ愛情を込めて作った怪獣がやられるって、嫌だと思いませんか。
田口:
怪獣はやられるからいいんですよ。
中村:
やられるところに美学が。
吉田:
確かに感じるな。やられ方が重要なんですよね。
田口:
そうですね。ギリギリまでウルトラマンを追い詰めるんだけど、何かの拍子に逆転されてやられるみたいな。
中村:
最後、マガバッサーは焼き鳥みたいになっちゃうの?
田口:
最後は爆発したら羽毛が飛び散る(笑)。
一同:
(笑)
田口:
青い羽毛を買ってきて爆弾の中に入れてふっ飛ばして……。撮影のときの思い出です。
吉田:
今さらですけれど、羽毛とかは楽天とかで買うんですか。
田口:
はい。青い羽はどこで手に入るかをひたすら調べて、いろいろなところから青い羽毛を買ってきて、火薬の中に全部入れちゃって爆発させたら、いい感じに羽毛がふわっと……。
中村:
改めて映像で見てみたいですね。
田口:
是非見てください。
吉田:
爆発シーンは採石場みたいなところで撮られたんですか。
田口:
スタジオです。ミニチュアのビルを並べて撮りました。