『事故物件アワード2018』は「4人が集団自殺した北九州の部屋」大島てる&松原タニシが今年を代表する事故物件を選出
事故物件公示サイト「大島てる」管理人の大島てる氏(@Oshimaland)と、事故物件住みます芸人の松原タニシ氏(@tanishisuki)がMCを務めるニコニコ生放送「事故物件ラボ」。
12月の放送回のゲストには、怪談ライブバースリラーナイト専属語り部の匠平氏(@1shouhei1)、稲川淳二氏のモノマネでおなじみの芸人BBゴロー氏(@BeeBeeGoRo)が登場しました。
2018年最後の放送となった今回、今年最も印象に残った事故物件を決める「事故物件アワード2018」を開催!
「集団練炭自殺の物件」「治安がいいのに自殺他殺が頻発するエリア」「タイで包丁女に遭遇」など、大島氏と松原氏が2018年を代表する事故物件をプレゼンし、視聴者が投票。さまざまなノミネート物件の中から2018年の大賞に輝いたのはどの物件でしょうか。
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No.1 江戸川区 一軒家にて5人が練炭で集団自殺
松原:
「事故物件アワード2018」のルールとしましては、(大島)てるさんと僕がそれぞれノミネートした物件の中からアンケートをとってそれぞれの1位を決めます。そして、てるさんの1位と僕の1位で最後に決選投票をします。
大島てる:
はい。私が事故物件を選ぶにあたって、今年はテーマがありまして、亡くなった方が多めの事件事故というのが目立った年でした。もちろんまだ12月半ばですから、残り2週間の間にもう一件ぐらい起きても全く不思議ではないんですけれども。
5、6人くらいの犠牲者が出てしまったような事件や事故というのが相次ぎまして、それを説明していきたいと思います。
まずは時系列で言っていきますと、東京都江戸川区の物件なんですけれども、今年の7月に集団自殺がありまして、一軒家なんですけれども5人亡くなっています。
松原:
はいはい。
匠平:
ありましたね。
大島てる:
確か練炭自殺だったと思うんですけれども、おふたりとも「ありましたね」という程度だったのは、それはやっぱり「みんなで死のう」ということで特に誰かが殺されたというわけでもありませんし、あいにく中にその有名な方が混ざっていたとか子供が混ざっていたとかそういうこともないので、何か大きな事件や事故が起きてしまうとあっという間にかき消されてしまうということ。
松原:
殺されただけでもなく、特徴的なことがなければすぐに話題性がなくなっていくんですね。
大島てる:
そうですね。どうも聞くところによれば、集団自殺のリーダーの方が最後に「大島てる」サイトを見ながら自殺を決行したと聞いたんですけれども、私は裏が取れないですので本当かどうかわかりません。
松原:
どういうことですか。
匠平:
書き込んでから?
大島てる:
いや、それはないと思うんですけれども、「見ながらいろいろな思いがよぎったのかな」という話を正確な情報を提供してくださる方から言われたんですけれども、私自身は確認できませんでした。
松原:
このあと自分たちの事件が火の玉マーク【※】におさめられるのかなということを想像されたんですかね。
※火の玉マーク
サイト「大島てる」内で使用されている事件・事故の現場を示すアイコン。
No.2 福島県 火事で子供を含む一家7人が死亡
大島てる:
続いて、11月に福島県のあるところで火事がありまして、これは子供さんが亡くなってしまったということもあって、それなりに大きく報道されたかなと思います。先月だということもあって覚えられているかなと思うんですけれど、ご存知ですか?
匠平:
ちょっとわからないですけれども。
大島てる:
7人が火事で亡くなってしまいました。火事はそれなりに大きく報道されるんです。なぜかと言いますと、他所の家に燃え移ってしまうかもしれませんし、ちゃんと鎮火したあとも視聴者が自分も同じ目に遭ってしまうかもしれないという注意喚起も含めて、気をつけましょうということでそれなりに報道はされます。
残念ながら子供さんも含めて亡くなってしまった痛ましい事故ということもあって、それなりに大きく報道されたんですけれども、火事は自殺と違って誰でも起こしかねない、放火でもなく焼身自殺でもないわけですから。みなさん気をつけましょうという意味合いを込めて大きく報道されますね。
誰かが火をつけて逃げ回っているとかそういうわけではないので、一段落してしまうと流れてしまいました。
No.3 宮崎県 次男が親族・知人を殺害後に自殺
大島てる:
続いてはそこから一週間も経たないうちに、宮崎県高千穂町で殺人事件がありましたね。これは殺人なので大きく報道されましたし、聞いたことがあるという方も多いんじゃないのかと思うんですけれども。
松原:
これも「大島てる」に載っているんですか?
大島てる:
はい。私自身はこれに関しては現場に行っていません。こちらも事故物件になりたてで、6人が亡くなっています。犯人は他の場所で自殺しているわけですけれども、誰が犯人だかわからないまま逃げ回っているということであれば未だに連日報道していたと思うんですけれども、あっさり犯人が自殺したということで断定されたので一安心ということで、一件落着してしまいました。
家族の中での事件ですから、関係ない我々が殺される可能性はないんだなということになっちゃいますので、そういうことでも安心になってしまうということなんです。
事故物件は大きくわけて「殺人」「自殺」「火事」「孤独死」でその他にもありますけれども、この4つのカテゴリでだいたい説明できるわけです。孤独死に関しては「事故物件じゃない」と言い張る人もいるのですが、もちろん事故物件です。
7月に東京で5人亡くなった自殺、11月に福島で7人亡くなった火事、同じく11月に宮崎で6人亡くなった殺人事件。当然集団孤独死なんてありえないわけですから、この3つのカテゴリの事故物件でそれぞれが5、6人が亡くなってしまう、しかも同じ家の中でですよ。
この家で殺された、さらに隣の部屋でも殺されたみたいな怪談めいた事件とは違って、一軒の家でみんな死んじゃったと。確か、助かっている方があまりいない。たとえばひとりだけ殺されずにすんだみたいな方はいないというような、そういう特徴がある事件や事故が続いた年だったと。
匠平:
生き残りが出ないんですね。
大島てる:
その場にいなかった人とかは生きているはずなんですけれども。
No.4 北九州 治安はいいのに自殺・殺人が頻発するエリア
大島てる:
9月に福岡県の北九州で集団の練炭自殺があり、4人亡くなりました。
たとえばみんなで首吊り自殺するとだいたいひとりぐらい失敗しますが、練炭だからみんな死んじゃったということになるので、そこに因縁めいたものを見出すことは難しいんですけれども、よくある話ということです。
私的にはここをアワードに選んでほしいなという物件であるわけなんですよ。
匠平:
言っちゃダメですよ(笑)。
松原:
アワードという体でやっているんですから。ノミネートが平等というか、みんなに選んでもらうというか(笑)。
大島てる:
でも私も一票ありますから(笑)。
匠平:
とんでもない我の強さを出してきました(笑)。
一同:
(笑)
大島てる:
それで、こちらのマンションの一室で練炭自殺があったと。なぜここがすごいのかというのを説明したいと思います。私がこのサイトを運営して以来、全国で一番ひどい事故物件が北九州にあるというような話を繰り返ししてきたんですよ。
(今回ノミネートされた事故物件は)その物件のすぐ近くなんですよ。しかも私が「史上最強の事故物件だ」と言ってきた物件というのは、その前提として周辺の治安がいいということがあったわけですね。
ご存知ない方のために説明すると、10階建てのマンションが北九州にありまして、そこの一室です。昔、3階の一室で焼身自殺がありまして、周辺の方はちょっと火事があったぐらいにしか思ってないんですけれども、自分で火をつけた自殺です。
真上の階にお住まいの方からすれば、前の住人が死んじゃった物件であるということをわかった上で「安いからラッキー」ということで購入し、一軒家の1階と2階というように、下のフロアと自分のフロアを床をぶち抜いて階段を作ってデュープレックス【※】として使っていたわけです。
※デュープレックス
部屋の中で上下2階になっている構造。
「事故物件なんか平気だ」と数年住んでいたんですけれど、結局はその買った方もあとになって自殺をしてしまいました。どこが現場だったかというと、上のフロアと下のフロアをつなぐ階段の手すりを使っての首吊り自殺でした。階段というのは下のフロアにあるわけです。上のフロアは穴が空いてるだけですから。
結局、同じ現場で期間をあけてふたり亡くなったと。でもマンションで人が死にまくっているわけでもないし、このエリア全体が物騒なわけでもない。歌舞伎町みたいなエリアだったら、1部屋で誰かふたりが亡くなっていても、そんなの当たり前じゃないかと。
前提として治安のいいエリアの治安のいいマンションで、なぜか1部屋だけふたり亡くなっていますという話をしてたんですが、実はそれは私の勘違いで、そこから目と鼻の先に3人死んでいるマンションがあったりとか。
また、そこからさらに同じぐらいの距離で、今年の5月にテレビを置く台の引き出しに子供が勝手に入って死んじゃったということを父親が主張した事件がありました。もちろんそんなのは嘘で、押し込んで殺したということだったわけです。
このエリアは人が死にまくっているし、ふたりも死んじゃうような部屋があっても不思議じゃないかと思っていた矢先に、4人集団自殺してしまうということが9月に起きたので、地域全体で見るとかなり亡くなっています。事故物件の数はこの炎のアイコンの数なんですけれど、亡くなっているのはそれぞれひとりではなくて3人亡くなっていたり、ふたり亡くなっていたり。
松原:
火の玉の数って、人が死んだ数じゃないですもんね。
大島てる:
物件の数です。
松原:
でもふたり以上が亡くなっている物件がそんなにあるとは。
大島てる:
そうなんですよ。新幹線の駅からもめちゃめちゃ近い。駅前なんですけれども繁華街でもなく住宅街なんですよ。
BBゴロー:
北九州って、場所がアレなんですかね。事件が結構多いじゃないですか。
大島てる:
そうですね。ただの九州北部という意味ではなく、本当に北九州市の特定のエリアというわけで、当然集団自殺した4人も、そのエリアを知っていたはずなので。わざわざ炎のアイコンを増やすようなことをしちゃった。そういうことで4人なんですけれど、私としてはこの物件が一押しです。
松原:
コメントでも「あの事件か」って言っていた方が多かったと思うんですけれども、僕もあのことかな? と思ったら違ったんですけれども、いわゆる連続殺人事件があった場所とは関係ないんですか。
大島てる:
あれも北九州市なんですけれども、徒歩圏内ではないですね。あとちょっと古いです。今紹介したのはかなりインターバルが短い最近の話なんですね。
松原:
九州地方の「大島てる」をクリックすると、変わった亡くなり方が多いですね。
匠平:
僕もミイラとか白骨とかが多いイメージです。
松原:
以上の4つがてるさんがノミネートした2018年の事故物件です。こちらをアンケートをとります。てるさんが紹介したノミネート事故物件の中から、まず1位を決めます。
やっぱり北九州。
大島てる:
ありがとうございます。
松原:
てるさんの方は北九州の物件をノミネートとして送り出すということですね。