自殺者の遺留品がいたるところに…「青木ヶ原樹海」潜入レポート
森の中に放置された遺骨
※本記事には過激な画像が含まれます。閲覧の際はご注意ください。
丸山:
これ、やばいじゃないですか……。こういうふうに頭蓋骨が転がってるっていうのは、遺体から自然現象で転がってきて、そこにあるってことなんですか?
村田:
丸いのでそういうことが多いですよ。頭だけなくなってることが多いです。
丸山:
丸いから転がっていっちゃうんですね。
村田:
腕に時計をつけたまま亡くなってますね。でも、時計は動いてることも結構多いですよ。ああやって、物のほうが長生きしてると、ちょっと切なくなりますけどね。
丸山:
これはシューズのそばに下顎骨があるっていうことですね。
村田:
そうですね。ばらばらになっちゃうっていう……。これ! 怖かったんですよね。
丸山:
これは、ヘルメットですか?
村田:
ヘルメットです。もう苔むしてて……樹海の真ん中にあるんですけど、なぜヘルメットを持って樹海に入ったんだ? と思ったし、帰りは一体どうしたんだ? と思うし、帰ってないのかな、とも思ったりとか。
丸山:
これは多分、帰ってないですね。それか、捨てにきたかですね。
村田:
ヘルメットを樹海の真ん中に?
吊るされたままのロープ…生々しく残る自殺の跡
丸山:
これ、踏み台ですか?
村田:
これは多分100円ショップで買ってきたんじゃないかな。正直に言ってこれぐらいの写真が一番雑誌に載せやすいです。死体がドンとあったら、なかなか難しいですから。
丸山:
これは……あ、ロープ?
村田:
抜けちゃったんですよね。だから髪の毛がついてますね。
丸山:
え、じゃあNGじゃないですか、これ。
村田:
髪だけはいいんじゃないすか。
丸山:
髪の毛か。じゃあ使用後ってことで。かつらかもしんないすからね。
村田:
ユーズドですね。
村田:
これは、いわゆる樹海村。
丸山:
「樹海の中には村がある」っていう都市伝説のやつですね。
村田:
地図でもあるんですけどね。
丸山:
普通の村ですからね。地図で普通に確認できるやつですもんね。
村田:
これは、多分ここで修行でもやってたのかな。
丸山:
山岳信仰の名残な感じですか?
村田:
だと思います。うわさによると、「ここで即身仏になったんだ」って言ってる人もいたけど。
この洞窟の中にはコウモリがいたんですけどね。でもコウモリ穴の中にはコウモリがいない【※】という。
※コウモリ穴の中にはコウモリがいない
西湖コウモリ穴は冬も温暖であったため、多数のコウモリが冬眠のために生息していた。しかし、その後開発や人間の立ち入りによって環境が変化しその数は一時絶滅寸前にまで激減。
これは、さっきのコウモリがいた洞窟の対面にあるんだけど、宗教施設ですね。今はちょっと活動してないみたいなんですけど、乾徳道場というところです。
丸山:
ああ、これは有名ですね。一時期結構行く人多かったですよね。
村田:
そうそう。ただ、もう随分いらっしゃらないんで、多分もう戻ってくることないのかなって感じですね。
丸山:
ここは、勝手にこういったことをやっているんですか?
村田:
知り合いがちょっと調べたら、公式にやってるみたいな感じでしたね。
丸山:
では、ここの土地を取得してるってことですか?
村田:
借りてるか何かでやってるみたいです。昔、多分、富士講があった場所なんですよ。だから場所的には違法じゃないみたいです。しかもここの人は車を持ってましたから。ここの中に4WDが入っていたんです。今は入ってるのかな、どうなのかな、わかんないですけどね。
これも、富士講があった跡ですね。ここに女の子が座っていたらインスタ映えするんじゃないですか?
丸山:
それは……意外とホラーですよね。きれいな、ワンピースとかの女の子がいたら、ちょっと怖い。でも、音楽系の人ってこういうところでPVとか撮るじゃないですか?
村田:
多いですよ。ただ許可は取れないので、なかなか大きいところは逆にやれないですね。黙ってやるところはやれるけど、許可取ろうと思うと100%不可能だと思うんで。
丸山:
だってこういうところに普通の女の子がいたら……怖いでしょう。
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