現役女王様&長年調教されたM男が語る、SMの真髄――体の上で花火、ガチ破裂寸前まで腹部を蹴り上げ…これを知ったらもう「自分はドM」なんて安易に言えない!
みなさん、気軽にSとかMとか日常で使ってないですか? きっと、この人たちのような「本物」を知ってしまうと、もう「自分はドMだ」なんて簡単に言えなくなるはずです。
テレビでは扱えないアンダーグラウンドな世界を、潜入ライターの二ポポさんが紹介する番組、『ニポポのニコ論壇時評』。2月27日には、現役SM女王の月花さん、月花さんに長年調教し続けられているM男代表の紅葉さんをお招きし、『【現役SM女王出演】テレビじゃ話せないSMの世界をお届け!ニポポのニコ論壇時評』が放送されました。
月花さんは「幼稚園の頃から、ゲームでさらわれる姫じゃなく、悪者にしか感情移入できなかった。」という生まれながらのS。紅葉さんは「世界が終わるとしたら、不特定多数の人にボコボコにされながら世界が終わればいい」という、真性のMです。
このお二人が教えてくれるSMの激しくも優しい世界。今回は、その一部をご紹介します。
M男さんのとんでもオーダー! SMの優しい世界
ニポポ :
いきましょう!『M男さんのとんでもオーダー』!
月花:
イェーイ。
ニポポ:
M男さんは、抑圧されてきたとか、解放できなかった想いっていうのを抱えてやってきたりするわけじゃないですか、女王様のもとへ。
紅葉:
うん、そうですね。
ニポポ:
そんなM男さんが出すオーダーっていうのは、どういった伝え方をするんですか、例えば、脚本みたいなものを書いて持って来るんですかね。
月花:
そういう人もいる。めちゃくちゃ長く、細かい台本書いてくるタイプもいます。
紅葉:
私もお目にかかったことありますね。
月花:
ねえ? あるよね。「これもう長編ドラマじゃん」みたいな。
ニポポ:
そんなに(笑)?
月花 :
そう。1日じゃ、絶対終わらないぐらいのものを書いてくる人とかもいる。
ニポポ:
すごいなあ。
月花:
それで、脚本の途中で「内臓破裂」って書かれてるシーンがあったんですよ。
ニポポ:
ちょっと待て、ちょっと待て! (笑)。
月花:
「このあとストーリー続行不能じゃん!」って思うじゃないですか。でも、「内臓破裂」ちょいちょい出てくるんです。
ニポポ:
ちょいちょい(笑)。
月花:
しかも、内臓破裂の「裂」のあとにハートマークがついてる。
一同:
(笑)
月花:
「ここで内臓破裂♡」って書いてある(笑)。
ニポポ:
そのオーダーには、どこまで応えてあげたんですか?
月花:
内臓破裂するギリギリまで腹を蹴り上げて、「これより痛いけどやりたいの?」って聞きました。
ニポポ:
って言うと、M男さんはどう答えるんですか。
月花:
「これぐらいで今日のところは大丈夫です。」
一同:
(笑)
月花:
「 だろうね」、って。
ニポポ:
満足してくれた(笑)。あとは、例えば、希望を口頭で伝える場合もありますよね?
月花:
うん。
ニポポ:
お店だったら、プレイの時間って決まってるじゃないですか。自分のプレイ説明に時間割いちゃうのはどうなんだろう、って思うんですけども。
月花:
それは、説明自体が、もうプレイの人もいるから。
ニポポ:
ああ、そうか。すごいなあ……すごい世界だ。 「女王様にこんな思いを説明しちゃってる俺」っていう興奮なんですかね。
月花:
そうだね。その相づちとして、「そんなこと考えて恥ずかしいね、おまえは」って、言われたいんだなって思う。
ニポポ:
なるほど、いい世界だなあ。
月花:
(笑)
ニポポ:
優しい世界(笑)。すごいなあ。
ポテトチップスに自分を投影する男
ニポポ:
これまで、想像の斜め上をいったオーダーって何かありますか?
月花:
それは……いい意味で、ですか?
ニポポ:
いい意味と悪い意味、両方いきましょう!
月花:
悪い方は、私がすごくつまらなかったオーダーがあって。本当つまんなかったんですけど、一日中、いろんなものを踏みつぶすだけの仕事があったの。
ニポポ:
あっはっは!(笑)。
月花:
で、その人は、踏みつぶされてるものに自分を投影してるから。踏みつぶされるたびに、「はっ!」てなるんですよ。
ニポポ:
いやあ、すごいなあ。
月花:
ポテトチップス1枚とかもあんの。
ニポポ:
「サクッ」てやるんですね(笑)。
月花:
そうそう。
ニポポ:
ポテトチップスを見て、自分が潰されちゃった気分になるんですね(笑)。
月花:
踏み終わって、「で?」って聞いたら、「次はこれをお願いします」って。
ニポポ:
すごい。
月花:
その人と数時間のあいだ、交わした言葉が、「で?」「次はこれをお願いします」。
ニポポ:
すごい、それを一日中やるって……うわあ(笑).
月花:
で、それをずっとビデオに撮るの。
ニポポ:
つぶされる様子を。
月花:
疲れる割につまんないなって思って。「次のものが出てくるんでしょ」って、もうわかってるし。
ニポポ:
そっか、そうですよね。
月花:
出てくるものが、もっと、「ええ!?」っていうものだと良いんだけど、それがなかったから。「自分のおばあちゃんの写真ぐらい持ってきなさいよ!」と思って。
一同:
(笑)
月花:
遺影とか持ってこられたら、「はっ!」て思ったんだけど。
ニポポ:
そうか、意表をつかなかったんですね。
月花 :
「で、オチは?」みたいな感じだった。
ニポポ:
ドラマにはオチが必要ですからね(笑)。
月花:
長尺で撮ってあるわけだから、それを観て、自分は好きなタイミングで射精できるわけじゃないですか。
ニポポ:
のちほどのね。
月花:
そうそう。「それ用でしょ?」っていう。それだけのためにやらされたんですよ。