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【2019春アニメ】そろそろ最強を決めようぜ! アニメの見すぎで会社を辞めた系ライターが選ぶ今期イチオシのOP・ED曲10選

6.『盾の勇者の成り上がり』オープニング曲「FAITH」

MADKID / FAITH(2019年4月24日配信)

 季節感、爽やか路線から離れ、ラップを取り込んだダンサブルな『盾の勇者の成り上がり』2クール目のOP「FAITH」。1クール目から引き続き本作のOP曲を担当するMADKIDは3ボーカル+2ラッパーの5人組ダンスボーカルグループだ。

 1クール目の主題歌・RISEは(おそらく)“なろう”系発アニメでは初のラップを取り入れた主題歌ということで、筆者の周りでは新時代の“なろう”はラップという風潮をもたらした。今期の「FAITH」はラップを取り込んだダンサブルなナンバーというテイストはそのままに、ラップの部分が少し抑えられてダンスミュージックに寄せた印象を受ける。

ストーリー仕立てのMV。これはなぜか上半身裸で鎖に縛られているカット。
(画像はMADKID / FAITH (‘The Rising of the Shield Hero’ 2nd Season Opening Theme)より)

 『盾の勇者の成り上がり』は小説投稿サイト・小説家になろうに投稿されたものが原作の作品。“なろう”アニメでは鉄板の異世界召喚モノだが、ありがちな順風満帆な主人公ではなく迫害された主人公が負の感情を原点にスタートするというアニメ化タイトルでは新機軸の作品。

 とはいえ主人公の岩谷尚文(いわたに なおふみ)は元来が真っ当な性格の青年だったため、召喚主や他の勇者たちと反目しつつも世界を守るための戦いに身を投じることになる。

 2クール目OPの「FAITH」は単体の曲としては配信限定。CD音源としてはシングルではなくアルバムのCIRCUS(2019年4月24日発売)に収録されている。なお、こちらのCIRCUSには【Type-A】、【Type-B】の2形態があり、【Type-A】にはライブ映像や「FAITH」のMVを収録したDVDが付属する。

7.『Fairy gone フェアリーゴーン』オープニング曲「KNOCK on the CORE」

(K)NoW_NAME / KNOCK on the CORE(2019年4月24日発売)

 P.A.WORKSが制作するオリジナルアニメーション『Fairy gone フェアリーゴーン』の主題歌「KNOCK on the CORE」を手掛ける(K)NoW_NAMEはアニメーション作品の音楽(主題歌、挿入歌、BGMなど)を総合的に手掛けるクリエイティブ・ユニット。

 (K)NoW_NAMEにはミュージッククリエイターとして多くの楽曲や劇伴を提供してきたビッグネームが名を連ねており、元OLDCODEXのメンバーでもあるR・O・Nなどはその代表格だろう。

アクションシーンなどでは状況にあった挿入歌が使われるのがおしゃれ感高め。
(画像はFairy gone フェアリーゴーン 第1話『灰かぶりの少女』より)

 『Fairy gone フェアリーゴーン』は中世ヨーロッパを彷彿とさせる世界観をベースに、妖精兵という超常の力を行使する者たちや力の源泉たる妖精そのものを巡って話が展開していく。P.A.WORKSの作品といえばややポップで現代的なタイトルが多い印象だが、それらとはかなり毛色の異なる作風であるところにも注目だ。

 また、本作の1~2、4~5話では異なる挿入歌が使用されており、こちらも(K)NoW_NAMEが手掛けている。挿入歌ごとに専用のMVが作成、公開されているので、こちらも合わせて視聴することをおススメしたい。筆者的にはこの挿入歌が視聴の動機になるほどめちゃめちゃカッコいい。

<『Fairy gone フェアリーゴーン』1話を見る>

8.『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』エンディング曲「真理の鏡、剣乃ように」

鈴木このみ / 真理の鏡、剣乃ように(2019年5月8日発売)

 『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』のEDを担当するのは鈴木このみ「真理の鏡、剣乃ように」はハードなギターサウンドが印象的で、近未来的なCGで彩られたMVからはエッジーさと疾走感が感じられる。

 『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』は超古代、なんと1996年という神話の時代に発売されたPCゲームが原作。その後もセガサターン版やWindows版がリリースされ、2017年には株式会社MAGES.からリメイク版が販売された由緒正しき伝統あるタイトル。

 内容についてはアニメのネタバレになりかねないので触れないが、無数に分岐する並列世界を渡り歩く主人公・有馬たくやの視点で描かれる物語である。

この少女がタイトルにもなっているユーノ。物語のカギを握る人物だ。
(画像はTVアニメ「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」PV第2弾より)

 「真理の鏡、剣乃ように」は【アニメ盤】、【アーティスト盤】の2形態で販売中。【アニメ盤】には描き下ろしジャケットが使用され、【アーティスト盤】には同曲のMV、メイキングが収録されたDVDが付属している。

<『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』1話を見る>

9.『盾の勇者の成り上がり』エンディング曲「あたしが隣にいるうちに」

藤川千愛 / あたしが隣にいるうちに(2019年5月7日発売)

 OPに続いてまた『盾の勇者の成り上がり』から楽曲をチョイスする結果となり、完全に盾おじさんと化している事実を認めざるを得ない。

 藤川千愛(ふじかわ ちあい)が歌う「あたしが隣にいるうちに」はいま風に言えばめっちゃエモいバラード。エモすぎて完全にエモエモの実の能力者になってしまった。余談になるが、本楽曲の歌詞は1番が『盾の勇者の成り上がり』のヒロインであるラフタリアを、2番が主人公の尚文をイメージして書かれたとのこと。

 歌詞はMVにテロップで表示されるので、そのあたりを意識して視聴するとまた見えかたが違ってくるのかもしれない。

ラフタリアといえば、小さいころのほうが僕は好きです。
(画像はTVアニメ『盾の勇者の成り上がり』PV第3弾より)

10.『賢者の孫』エンディング曲「圧倒的 Vivid Days」

吉七味。 / 圧倒的 Vivid Days(2019年6月19日発売)

 本記事のトリを飾るのは『賢者の孫』のEDテーマ「圧倒的 Vivid Days」『賢者の孫』を見ていたはずが突如謎のVチューバーらしき者のMVがスタートして椅子から転げ落ちたのは筆者だけではないはずだ。

 吉七味。は音楽クリエイターチームのElements Gardenがプロデュースするバーチャルタレント。「圧倒的 Vivid Days」は彼女のデビュータイトルで、時折顔を覗かせるハスキーボイスが印象的なロックチューン。

アニメ見てたらMVが突如流れ出すの、ほんと“最高&最強”っす!
(画像は吉七味。 / 「圧倒的 Vivid Days」 Music Video(TVアニメ「賢者の孫」ED主題歌)より)

 『賢者の孫』『盾の勇者の成り上がり』などと同じく小説家になろう出身の作品で、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した主人公・シンが規格外の力でさまざまな事件を解決する“いつものやつ”。

 「圧倒的 Vivid Days」はCDのみとCD+DVDの2形態で販売予定で、DVDには「圧倒的 Vivid Days」のMVが収録される。

<『賢者の孫』1話を見る>

開放感、疾走感のある曲が多い今期

 ……というわけで2019年春アニメのOP・ED曲から筆者が選ぶ10曲をピックアップしてみたが、これらの楽曲に限らず春から夏に向かっていくような開放感、疾走感のあるナンバーが今期は非常に多い印象を受ける。

 また、『八月のシンデレラナイン』EDには1991年にリリースされた槇原敬之「どんなときも」。のカバー曲が使用され、『消滅都市』挿入歌には1996年にリリースされたYEN TOWN BAND「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」のカバー曲が使われるなど、往年の名曲のカバーソングがやや流行の兆しを見せている。

 前クールである2018年冬アニメでは『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の主題歌に鈴木雅之を起用するなど、おじさん世代に“刺さる”流れが今後も続いていくのかは注意深く追っていきたい。

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