ボカロP・shikisai『花溺れ』がプロセカ実装!煌びやかなエレクトロサウンドに「メロいい、頭に残る」「お洒落だなあ」の声
2023年にアプリゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』の企画の一環として、次世代クリエイターの育成を目的として始まった新番組・プロセカアカデミー。
ここでは今まさに頭角を表し始めている新進気鋭のボカロP10名を生徒とし、様々な人気ボカロPが楽曲の制作ノウハウを彼らに指導。
最後にはプロセカ収録を賭けたコンペを開催し、そこでの採用を目標とする番組ともなっていた。
そんなプロセカアカデミーでの最終コンペで、激戦の結果念願の採用を勝ち取ったのが、2022年にボカロPとして活動を始めたshikisaiだ。
2024年春に行われたアプリゲーム内投票を経て、彼の楽曲「花溺れ」が収録決定。
昨年末ついにゲーム実装され、ユーザーの間でも大きな話題を呼んでいる。
文/曽我美なつめ
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アプリ内では、ストリートカルチャーを由来とする個性が魅力のユニット・Vivid BAD SQUADによって歌唱される本曲。
Shikisaiの新境地ともいえる煌びやかなエレクトロサウンドとの親和性も抜群で、その点も注目を集める要素のひとつとなった。
原曲におけるバーチャル・シンガーは、初音ミクとVtuber・花奏かのんをベースとする花奏かのんβの2人が歌唱を担当。
プロセカにおける 花奏かのんβ初実装曲である点もおさえておきたいポイントだろう。
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楽曲を一聴して印象に残るのは、やはり全体を通して随所にメリハリの利いた楽曲展開だ。
バーチャル・シンガー二人のかわいく朗らかな声と、ベース・ビートをメインに構成するAメロから、サウンド全体にアクセントの効いたBメロ。
そこから開放感と共に一気に華やかな冒頭の雰囲気を取り戻すサビへと展開し、ワンコーラスのみでもけしてリスナーを飽きさせない、エンタメ感満載のナンバーとなっている。
間奏を挟んでの2番以降も楽曲は非常にユニークかつスタイリッシュなムードで展開されるが、これはぜひ実際に曲を聴いてその内容を確かめて欲しいところ。
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またサウンドのみならず、「花溺れ」という曲題にも反映された、色彩豊かでポップかつ、透明感ある描写の歌詞も必聴のポイントとなる。
MVにも描かれるような刹那的な煌めきを持つ少女性や、それらがいつか失われる怖れ。それでもなお、彼女らが持つ華やかな未来への期待。
明るくもどこか喪失感を漂わせるそんなリリックは、今まさに10代の終わりに差し掛かるshikisaiならではの、瑞々しい感性が存分に発揮されているとも言える。
この楽曲に親しむ同世代のプロセカユーザーにとっても、それらはきっとどこか身近さや親近感を覚える言葉たちでもあるのだろう。
そういった点も、彼ら彼女らからこの曲が多くの支持を獲得した要因のひとつだったに違いない。
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今作の採用に際して、「越えられないと思っていた壁を壊し、また一つ自分が成長できたと感じた」と語ったshikisai。
今作が今後も、大勢の人々に愛される楽曲になるように。
また同時に彼のこれからのさらなる躍進も、大いに期待を持って見守っていきたい。
■楽曲配信情報
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■information
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