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釧路湿原を見守る廃墟と化した「岩保木水門」を見に行ってきた! 夕日の絶景スポットでもある“開かずの水門”の貴重な内部ツアーに大満足

 今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『【釧路廃墟探索】普通は入れない内部も特別公開 湿原を見守る開かずの水門【釧路のずんだもん】』というマルピギアさんの動画です。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

釧路のずんだもんによる 釧路の廃墟スポット探索です かつて釧路を水害から守るために作られましたが 使われずに終わり廃墟となっている「岩保木水門」 通称【開かずの水門】を見てきました 後半では見学ツアーに参加し、内部の様子を公開します


 北海道釧路の最新情報と共に廃墟も巡っている投稿者のマルピギアさん。今回は隠れた絶景観光スポットとしても知られるという「岩保木水門(いわぼっきすいもん)」を訪れます。

 路面状況が悪いため、夏に訪れるのがオススメとのこと。到着してまず見えたのは現役の方の新岩保木水門。こちらは後で確認することに。

 そして旧岩保木水門がこちらです。

 かつての釧路川は非常に凶暴な暴れ川。ひとたび大雨が降ると氾濫していたのだそうです。そして大正9年(1920年)の釧路川大洪水で大きな被害が起きました。下流にあった市街地が1週間ほど水没したのだとか。この水害を機に釧路川の大規模な治水計画が策定され、新たな水路を作る一大プロジェクトがはじまります。

 そうして作業開始から10年かけて水路が完成。現在は新釧路川と呼ばれています。

 工事の完遂を記念して近くの町は「治水(じすい)町」という名が付けられ、近くの公園には釧路川治水記念碑ができたのだそうです。

 そんな人々の思いの込められた岩保木水門。蛇行していた川はここを境に二手に分かれます。

 まっすぐな方は新釧路川。人の手で作られたというのが驚きの広さです。

 ちなみに辺りに広がる湿原はそれ自体がダムの役割を果たしているとのこと。2016年の大雨の際には東京ドーム17個分の水を貯め込んだおかげで下流の被害は最小限となったのだとか。

 釧路川の方はさらにうねりながら海へと向かいます。

 この水門は開閉によって流量を調節し、木材の流送や船の運航に使われる予定でした。しかし10年の歳月は社会が変わるのに十分な時間。物資の輸送は船から鉄路となりました。水運に関しても旧水路の水位が下がって船の運航が困難となり、新水路がメインで使われます。こうしてこの水門は使われなくなり閉鎖。開かずの水門と呼ばれるように。1985年には新しい水門が建設され、役目を終えました。

 現在水門側へは水が流れておらず、全てここでせき止められて新釧路川に流れているとのこと。釧路川がそれでも海まで続いているのは、別保川など細かい支流から流れてくる水によるものだそう。

 使われなくなった旧岩保木水門は北海道最古の鉄筋コンクリート造の建物という事で、土木学会選奨土木遺産に認定されました。 

 また、存在感のあるその姿は夕日の絶景スポットとして知られるようになり、現在は観光スポットとして新たな役割を担っているのだそうです。

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