ボカロP・Ftyが紡ぐ“耽美の虚構”の物語『リリウムの書架』 ファンタジーな世界観に「傑作だろ」「ボカロワルツ最高」の声
今回紹介するのは、ニコニコ動画に投稿された『リリウムの書架 / 彩澄しゅお・彩澄りりせ』というFtyさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
Music / Lyrics:Fty
Illustration:アカシア
Movie:Kyomu
Logo Design:302
Vocal:彩澄しゅお・彩澄りりせ
ホロライブ所属・白上フブキ氏への楽曲提供など、ボカロPとして活躍するFty氏が、文学的で心に深く響く新曲『リリウムの書架』を公開しました。
ボーカルには、透明感と安定感を兼ね備えた合成音声の彩澄しゅおと彩澄りりせを採用。アカシア氏によるイラストと共に、聴く者を甘くも虚ろな世界へと誘います。

楽曲の舞台は、古風な図書室。どこかふわっとした彩澄しゅおと彩澄りりせが座っています。映像が描く世界は、積み上げられた膨大な記憶と言葉で満たされており、まるで時間が止まったかのような静寂と、窓から差し込む一筋の光が、物語の「真実」と「欺瞞」のテーマを象徴しているかのようです。

Fty氏の生み出す楽曲は、クラシカルな美しさをまといながら、叙情的で切ないメロディが展開します。そして、歌詞に込められたメッセージは非常に哲学的です。
積み上げられた記憶たち
自由に並べて
誰もここでは 表題から選ばない
人々が発してきた言葉や記憶が、書架の書物のように並べられている世界。しかし、その光景はやがて、華やかな言葉だけが積もり、「甘美な空虚」で満たされていきます。美しさは美しさゆえに自らを飾り立て、やがて真実の重みを失う。そんな中で「表題では騙り得ない」自身の言葉をもう一度綴り直そうとする、静かでありながらも確かな意志がこの曲には宿っています。

そして、彩澄しゅおと彩澄りりせの繊細なハーモニーが、美しくも空虚な世界観をいっそう際立たせています。二つの声が重なり合う瞬間、まるで書架の間に差し込む光が反射するように、音の粒が淡くきらめき、曲全体をやさしく包み込みます。

幻想的な世界観に、深いテーマを刻み込んだ楽曲となっています。興味を持った方は、ぜひ一度、『リリウムの書架』を視聴してみてください。
視聴者コメント
雰囲気とても好き
傑作だろ
ボカロワルツ最高でした…
素敵な曲をありがとう
めっちゃすき
文/高橋ホイコ
▼動画はこちらから視聴できます▼
『リリウムの書架 / 彩澄しゅお・彩澄りりせ』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm45511386
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