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jon-YAKITORY×Webマンガ誌「comicHOWL」最新テーマ曲『Into Wonderland』――スパニッシュサウンドで“終わらない物語”を描く

 今回は、jon-YAKITORYさんが2025年8月8日に投稿した「Into Wonderland」を紹介する。本楽曲は、大ヒットを記録した人気ボーカロイド曲を原作としたコミカライズから、ホラーやアクションなどさまざまなジャンルの作品を展開するWebマンガ誌『comicHOWL』の最新テーマ曲だ。また、『comicHOWL』では、歌い手・Adoさんをフィーチャリングしたjon-YAKITORYさんのスマッシュヒット曲「シカバネーゼ」がコミカライズ化されている点も特筆すべきだろう。

文/小町 碧音(こまち みお)


 jon-YAKITORYさんの大ヒット曲は、『ビルボード 2024年上半期ボカロ・ソング・チャート“ニコニコ VOCALOID SONGS”』で3位にランクインした「混沌ブギ」。
 そのキャッチーでトレンディなサウンドとはかけ離れた「Into Wonderland」は、jon-YAKITORYさんの作風の“多様性”を示す1曲だ。スパニッシュな響きを持つサウンドからは、哀愁や情熱、ロマンといった心の奥底に潜む熱い想いが迸る。

 ドキドキできる物語が詰まったWebマンガ誌『comicHOWL』のテーマ曲ということもあってか、ミュージックビデオは漫画という架空の世界を彷彿とさせるストーリー性を備えた仕上がりとなっていることも興味深い。曲名の「Into Wonderland」という言葉通り、突然ダークな世界に迷い込んだ末、藻掻きながら進む主人公の姿は、漫画の世界というフィクションの扉を開けてしまったかのようでもある。

 予想外の展開を見せるのは、終盤で主人公が憧れのキャラクターへと姿を変えて、自らのユートピアを築き上げるシーンだ。自分が主人公となる漫画の世界に迷い込み、どんな場所に落ちたとしても、“終わらせない”選択をひたすら繰り返していく。その強さが、jon-YAKITORYさんのコール&レスポンスを思わせるサビの展開に重なっていく。諦めと諦めきれない想いが交錯する熱のこもったjon-YAKITORYさんの歌声と、歪んだギターサウンドが絡み合うラストも必聴。

 ファンタジーだからこそ生まれる想像を超えた斬新な変化と昂揚感が、『comicHOWL』のテーマ性に相応しい。続きが気になるラストの展開は、次回の巻が待ちきれなくなるあの漫画体験そのもの。総じて、終わらないフィクションへのリスペクトが感じられる曲だと思えた。

■楽曲配信情報

アルバム『INTO WONDERLAND』 収録楽曲「Into Wonderland」 DL先こちら

■information

「The VOCALOID Collection」 公式サイト

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