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「大麻規制の裏にはGHQの指令が…」武田邦彦ら有識者が語る『日本における大麻規制』の闇が深すぎる

大麻が規制されている本当の理由

武田:
 日本で栽培される大麻はほとんどそうなんですけど、麻薬性はないんですよ。インドとか、南で採れるやつが麻薬成分が多いんですね。ですから例えばヨーロッパで吸っているものは主にインドとか、そういう南の国から輸入された麻薬成分の多いやつだから、白人はみんな大麻は麻薬成分が多いと思っている。

 ところが日本で自然に育つ大麻っていうのは麻薬成分が少ないから、そうすると麻薬成分がゼロっていう大麻が結構あるんですよ。麻薬成分ゼロ名前は大麻。

武田:
 例えば、ケシっていうのはアヘンの原料です。だけど、ヒナギクとか、アイランドポピーって全部ケシですけど、ケシを規制している国なんかないんですよ。ケシは花だから。だって花を規制するってバカらしいじゃないですか。だからケシの中のアヘンを規制するんですよ。ところが、大麻は植物を規制しているんですよ。

モーリー:
 植物をもともと規制しようっていう発想はアメリカの政府が持っていた?

武田:
 アメリカの政府は、実はもともと、大麻っていうのはインドの麻薬性のある強いものしかないと思っていた。そしてさっきの禁酒法のいきさつがあって、「大麻ぐらい課税しておこうか」と課税になった。だから薬効で禁止されたわけじゃないんです。

 日本の大麻っていうのは、もともとは麻薬じゃないんです。例えばアルコールの入っているビールを飲めば飲酒運転になるけど、ノンアルコールのビールを飲んで飲酒運転で捕まるってことはあると思いますか。

モーリー:
 それはないですよね。

武田:
 大麻はそれがあるんですよ。麻薬のない大麻を育てても捕まっちゃうんですよ(笑)。

モーリー:
 なるほど。かなり論理矛盾を武田さんが指摘されているわけなんですけど、この論理矛盾に関して日本のそういう司法の中でこれを吟味しようという声が上がったことは70年の間で一回でもあるんでしょうか。

長吉:
 最近になってやっと出てきているんですね。事実的にはどうなのかっていうこともあるんですが、実際にアメリカが規制したのっていうのは、カンナビス・サティバ・エル(大麻草)っていう、繊維を主に採るものなんですね。

 もちろんこれもTHCは入っています。だけど先生がおっしゃるのは、そのカンナビス・インディカという、もっと強い薬効のものです。

 しかし実際に国際条約とかで規制しているのは、カンナビス・サティバ・エルなんですよ。それはなぜなのか、いまだに分からないっていうことですよね。石油産業とも拮抗するということで産業用の繊維を規制したんじゃないかという話もあります。

モーリー:
 なるほど。別の理由。経済的な理由……。

長吉:
 それに加えて禁酒法がなくなるためにそれにスライドさせて役人の食いぶちを多くとらせるために……。

モーリー:
 なるほど。

武田:
 ただ、これは「大麻の規制は石油産業がやったんじゃないか」という噂です。どうしてそんなのが出てくるかって言うと、全然麻薬成分を含まない大麻も十把ひとからげに規制しているから、その理由は何だっていうことで出てくるんですね。ですから法律が矛盾していることは当然なんです。

 矛盾している法律だからいろいろ抵抗もするし、守られないし、そういういろんな噂も出てくるということで、やっぱりまずは本当に「大麻が麻薬なのか」、それから「麻薬の程度はどのくらいなのか」、「産業用大麻とか、薬効のある大麻はどうするか」ということを合理的にやらないと、騒ぎは収まりません。

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