話題の記事

貨物列車の屋根に上って自撮り棒で撮影→高圧電線に触れて感電死 自撮りに夢中になったスペインの若者に起きた悲劇を解説

 今回紹介するのは、ゆっくりするところさんが投稿した『【2014年スペイン】電車に誰もいないし、屋根で自撮り写真撮ってみよう→3500ボルト電気に感電し黒焦げに【ゆっくり解説】』という動画。
 音声読み上げソフトを使用して、スペインで発生した自撮り棒でのセルフィー動画に夢中になった人の末路を解説しています。

投稿者をフォローして新着動画をチェック!


■自撮りにのめり込み過ぎて感電死!

魔理沙:
 今回紹介するのは以前からリクエストがあった「自撮り棒感電事故」だ。

霊夢:
 じ、自撮り棒で感電!? また、セルフィー事故……。

魔理沙:
 ああ。これは自らの姿を携帯電話などで撮影するセルフィー中に起きてしまった事故だ。

霊夢:
 セルフィー中の事故ってほんといろんなとこで起きてるのね……。

魔理沙:
 それじゃ早速本題に入る。スペインの南海岸に位置する自治州、「アンダルシア」。 

 グラナダ、セリビア、コルドバなど観光地としての人気の都市が多く、真っ白に塗られた建築物が並ぶ、「白い村」や、広大なひまわり畑、闘牛やフラメンコ発祥の地。宮殿や美しいビーチなど、年間を通して国内外から多くの観光客が訪れる場所だ。

霊夢:
 すご……、映画に出てきそうなきれいな場所ね。

魔理沙:
 2014年、そんなここアンダルシアにある「アンドゥーハル駅」に、地元の若者四人が訪れていた。

 そのうちの一人「Aさん」(当時21歳)。彼は地元の村にあるバーで働いており、青年会の副会長を務める、真面目な男性だった。

 この日は休日だったため、彼は友人たち三人と食事をしに出かけるために、この駅を訪れていた。

霊夢:
 まぁよくありそうな場面ね。

魔理沙:
 16時頃。駅のホームで列車を待っていた彼らだったが、そのうちの一人が、駅構内で停車していた貨物列車を見つけた。この列車は穀物などを大量に運送するための貨物列車で、この日は線路上に停止し、次の荷物を待っているところだった。

霊夢:
 日本でも時々コンテナを引っ張ってる列車を見かけるわよね。あんな感じかしら。

魔理沙:
 大体そんな感じだ。
 彼らは停止中のこの貨物列車に興味を示し、車両に近付いていった。列車は完全に停止中で、先頭の運転席にも乗員の姿は見えない。
 そこで一人が、「今ならこの列車の上で写真が撮れるんじゃないか?」と仲間たちに提案し、Aさんが貨物列車の屋根によじ登り始めた。

霊夢:
 えぇぇ……怒られるわよ。そんなことしたら。

魔理沙:
 この時間は丁度貨物列車の乗務員達は休憩の時間で、ホームにもほとんど人がおらず、彼らはいともたやすく列車の上に上ることができた。

霊夢:
 危ないな……。

魔理沙:
 Aさんが屋根の上に上り、持っていた自撮り棒にスマートフォンを装着し、棒を伸ばして、自らの写真を撮影しはじめた。
 カメラに向かってポーズをとりながら、写真撮影をしようとしたAさんだったが、その次の瞬間、突然「バァン!」という大きな破裂音がホームに鳴り響き、彼は勢いよく列車の屋根から投げ出されてしまった。

霊夢:
 ヒィィィ! なになになに?

魔理沙:
 ホームの床に横たわったAさんの体からは白い煙が立ちあがり、彼は意識を失っていた。驚いた仲間達は、すぐ駅員を呼び、駅員によって救急に通報され、ほどなくして現場には緊急車両数台が到着。

 Aさんはすぐ近くの病院に運ばれたが、被災直後から心肺停止した状態となっており、搬送中にも蘇生措置が行われたものの、病院到着後、死亡が確認された。

霊夢:
 う、うわぁぁぁぁぁぁ!!! なにがあったのよ。

魔理沙:
 その後、原因の調査が行われた。Aさんが亡くなった直接的な原因は、列車上部に設置された高圧線に持ってい自撮り棒が触れてしまい、感電してしまったこと。

霊夢:
 感電……。

魔理沙:
 この高圧線は当時、約3500ボルトの電気が流れており、感電した瞬間に大きな音を発し、彼の体を吹き飛ばしていた。 この時の感電で彼の心臓は硬直し、心停止を引き起こしてしまっていたんだ。

霊夢:
 ヒィィィ!!!

魔理沙:
 それに、携帯電話を持っていた右腕では特に損傷がひどく、黒く焦げたような状態になってしまっていたという。

霊夢:
 イヤアアアアアアアアアア!!!!

魔理沙:
 友人たちの話では、Aさんは少し前からSNSにセルフィーを投稿することにハマっており、 どこに出かけても携帯電話でセルフィーを撮影し、「いいね」をもらうことをステータスとしていたそうだ。

霊夢:
 写真のために命が……。

魔理沙:
 冒頭で説明した通り、彼は地元の青年会に所属し、地域の活動などにも積極的に参加する、非常に真面目な青年だったが、近頃はセルフィー撮影に熱が入り、時には危険な場所に入り込むこともあったという。

霊夢:
 それであんなことを……。

魔理沙:
 ああ。彼はSNSでの証人欲求を満たそうとするあまり、あのような危険な場所に無断で立ち入り、事故にあってしまったんだろう。

 彼が感電したのは、列車の架線に接触してしまったためだが、電車の架線というのは、家庭用コンセントとの何百倍もの強力な電気が流れている、非常に危険なものだった。

霊夢:
 架線で感電した人はたまに聞くわよね……。

魔理沙:
 ああ。電圧などは国や鉄道によっても違うが、何千、何万ボルトの強力な電気が流れていることがほとんどだ。
 彼は列車の屋根によじ登って、架線に触れていたため、架線から流れた電気が足元の列車に流れていき、感電していたものと考えられる。

霊夢:
 あ……、電気は高いところから低いところに行くんだっけ。

魔理沙:
 そうだ。おまけに彼が使用していた自撮り棒は金属製だったため、電気を非常に倒しやすいものだった。

 この駅では事故後約3時間ほど電力供給が停止したが、その後再開。事故があった貨物列車は運行を中止し、検査点検が行われた。

霊夢:
 そんな事故起こしたら、損害賠償とかすごそう……。

魔理沙:
 そうだな……。この事故の賠償などに関しての情報は得られなかったが、 仮に日本でこのような事故を起こし、故意や過失が認められた場合、本人が賠償責任を負うことになり、本人が亡くなった場合、その遺族が損害賠償補償義務を相続することになる。
 これはケースにもよるが、額面上は数千万単位になることも少なくない。

霊夢:
 す、数千……。

魔理沙:
 ただ、実際には加害者や遺族の生活状況や、支払い能力を踏まえ、ある程度減額した金額で和解になるケースがほとんどだけどな。

霊夢:
 そっか、払えない人に請求しても実際にはそんなにお金取れないもんね……。

魔理沙:
 列車というのは、たとえ停止中だったとしても、上部に設置されている架線に常に電気が流されている。そのため、駅ホームに長い棒や釣り竿、自撮り棒を持ち込むことは非常に危険な行為だった。

霊夢:
 そういえば、日本の駅でも自撮り棒に注意するよう警告されてるの見たことあるわ……。

魔理沙:
 ああ。わが国でも架線での感電事故は昔から発生しており、近年のセルフィーブームでさらに増加。JR駅のホームなどでは、自撮り棒の使用自体が禁止されている。

霊夢:
 注意とかじゃなくて、完全に禁止になってたんだ……。

魔理沙:
 これは架線に直接触れなかったとしても感電する危険や、列車との接触、そして周囲への迷惑になるため、2015年より禁止措置が取られることになった。

霊夢:
 きっと日本でも自撮りで危険なことする人が増えたからでしょうね……。

魔理沙:
 ああ。これは、セルフィーが最も盛んなインドをはじめとして、世界中で大きな問題となっている。以前紹介した事例でも、危険な場所に入り込んでセルフィーを行い、転落し、亡くなっているしな。

 気軽に写真が撮れ、その場でネット上に投稿できることは便利で素晴らしいことだが、撮影場所の危険、周囲への迷惑などもちゃんと考慮したうえで行わなければ、このような恐ろしい事故にあったり、加害者になってしまったりすることもある。

霊夢:
 そうね、それにこういう事故って、セルフィーが原因で報告されないんだっけ?

魔理沙:
 ああ。実際にはセルフィーが原因で被災した事故でも、「架線に接触し感電」という報告の仕方がされるため、「セルフィー」という行為が原因で起きた事故だと明言されないことが多く、報道もそのような形になるため、危険が認知されにくい状態になっているんだ。

霊夢:
 事故が多いのって、そういう背景も影響してるんでしょうね。

魔理沙:
 潜在的なものも含めれば、相当数のセルフィー事故が発生していると考えていいだろう。

霊夢:
 今は誰でもスマートフォン持ってるような世の中だし、私たちの写真撮影に関して、他人事だと思わないでちゃんと考えなきゃね……。

 

 「いいね」欲しさについついスマホ撮影に夢中になって、まわりが見えなくなることは誰にもあることですよね。解説をノーカットで聞きたい方はぜひ動画を視聴してみてください。


▼動画はこちらから視聴できます▼

【2014年スペイン】電車に誰もいないし、屋根で自撮り写真撮ってみよう→3500ボルト電気に感電し黒焦げに【ゆっくり解説】

投稿者をフォローして新着動画をチェック!

―あわせて読みたい―

手作り目薬で最悪失明も? 批判が殺到した自然派ママブロガーのネット記事「手作り目薬を作りました☆」を振り返る

なぜ「板ガム」は「粒ガム」にシェアを奪われたのか? 機能性や社会環境の変化からその理由を考察してみた

 

この記事に関するタグ

「報道」の最新記事

新着ニュース一覧

アクセスランキング