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「東京都議会選挙」公約のポイントは豊洲移転、東京五輪、9条改正、それとも……? 各政党のニコ生での公約・マニフェスト発表まとめ

自由民主党

■発表者
井上信治(自由民主党 衆議院議員・自民党都連政調会長)

井上信治

井上:
 自由民主党の衆議院議員の井上信治です。わたくしは、自民党東京都連の政調会長を務めております。それで今日は自民党を代表して、都議会選挙に当たっての自民党の公約をご説明させていただきたいと思います。

井上:
 まず一応わたくしの自己紹介なんですが、わたくしの選挙区、これは衆議院の選挙区ですけれども、東京の25区と言いまして、東京の一番西の端に当たります。
 私が言いたいのはですね、この地図で見てわかるように、東京の面積の私の選挙区だけで、3分の1を占めております。自然豊かなところですけれども、代わりに都心から距離が離れておりまして、なかなか高齢化とか過疎化とか、深刻な問題を抱えている地域であります。
 東京といっても、大都会だけではなくて<いろんな地域があって、いろんな問題を抱えている。ですからそういったさまざまな地域ごとの課題、そして東京全体のいろんな課題というものをこの都議会議員選挙で訴えていかなければいけないというふうに思っております。

 そういう中で私ども自民党と致しましては、公約の3つの緊急提言ということで、今回この公約をつくらせていただいたところであります。私が思いますのは、やっぱり今回の都議会議員選挙は、今までと違いまして、残念ながらどうしても政局染みた話であるとか、あるいはパフォーマンスであったり、イメージ先行であったり、そんなことばかりが話題になっています。でもやはり選挙ですから、それぞれの各党、各候補者は、政策で勝負をしないといけないと思っています。ですから今日はこういう機会を与えて頂いて、大変有難いなと思っております。

井上:
 この3つの政策なんですけども、都民のための「新たな2000円億円プラン」というもの。それから「オリンピック・パラリンピックの準備を加速!」そして「豊洲市場への早期移転を実現!」ということです。
 下の2つは本当に大きな話題になっております。ただ他方で都民のみなさまに今回の選挙において関心のあることという風にお聴きいたしますと、こういったいわば一過性の課題についてももちろんなんですけども、むしろそれ以上に常日頃の生活に密着したような課題、例えば教育だったり、子育て支援だったり、医療だったり防災対策だったり、そういったことに対して、関心が高いということ。そういった答えがあります。
 ですから、我々は、それに答えて、まずは、1番目に都民のための新たな2000億円プラン。これを新たに発表させていただいたところであります。
 我々は、4年前の都議会選挙のときに、東京を世界で一番の都市にするんだ。これを公約に掲げて、様々な政策を訴えました。おかげさまで、アベノミクスの効果もありまして。実は、去年世界の都市総合力ランキングで、パリを抜いて、東京が4位から3位に上がったんですね。

井上:
 ですから、これを更に進めて、今度は、この4年間で1位になれるようにということで、引き続き取り組んでいきたいというふうに思っています。
 これを見て分かるように、青い部分、例えば経済であるとか、あるいは、黄色い部分ですね。居住。これは、暮らしやすさという意味です。こういったことについては、東京はポイントが高いんです。でも、まだまだ、例えばグレーの部分の文化交流であったり、あるいは、緑の交通アクセスであったり、こういったところは、まだまだ、ロンドンやニューヨークに比べたら低いということですから、こういったところも、しっかり政策で推し進めていきたい。というふうに思っているところであります。次お願いします。

井上:
 そして、新たな都民のための2000億円プラン、これの詳細がこのフリップにあるとおりであります。
 合わせて2000億円ですが、まず、政策減税します。個人都民税10%減額、そして、事業所税の50%減額ということ、これをやってまいります。この2000億円プランを実施すれば、逆に「六千億円の経済効果があって、そして、4万人の新しい雇用を創出することができる」というのが、我々の算定であります。
 ただ、そうは言っても、減額とか無償化ということになりますと、バラマキじゃないかとおっしゃる方もいるかもしれません。ですから、そうではなくて、ちゃんと、隣には財源も示させていただきました。
 例えば事業評価による財源確保というのは、行政改革の後によって、すでに今年度は720億円の財源を確保いたしております。そういったことを進めていって、1000億円を確保する。これには、議員報酬の二割削減とか、政調費の60万円から50万円の下げとか、こういったことで捻出した財源もございます。
 それから「子育て・教育支援」ということであります。やはり、子育て支援。これは、都民の方のニーズも大変強いということでありまして、我々、最終的には、就学前教育の無償化を全てしたいと思っておりますけれども、まずは、ここで、第3子以降であるとか、ひとり親世帯であるとか、あるいは、所得制限もかけて、少しずつ子育て支援を無償化に向けて取り組んでいきたいというふうに思っております。
 あるいは、市立の小中学校についても、無償化を行っていくということで、やはり、教育格差とか、あるいは、貧困の連鎖とか、そういったことを起こさないようにということで、進めてまいります。
 それから、3番目、健康・防災対策であります。とにかく、ガンというものが、国民の3人に1人の死亡原因がガンになっている。そして、特に女性に顕著ですけど、子宮頸がんとか、乳がん。実は、検査を受けている方っていうのは、4割ぐらいにすぎないと言われています。ですから、独自に検査ができるように、検査キットを無料配布していこう、このガンをなるべくなくしていこう、こういったこともあります。
 それから、防災の関係では、子どもたちに対して、防災用ヘルメット。これを支給しようとしています。まだまだ、旧来型の防災頭巾という学校が多いんですけど、これでは、いざという時落下物などに対応することができませんので、こういった防災用ヘルメットの至急も行って参りたいと思っております。

井上:
 次に3つの公約のうちの2番目であります。オリンピック、パラリンピック大会の準備を加速ということでありまして、我々今大変心配をしております。
 今まで歴代の知事さんや国と連携いたしまして、都議会自民党で、そもそもオリンピックの招致のとき、そして、それ以来、事業費の削減ということに取り組んで参りまして、既に2000億円を削減しております。しかし、残すところ、後3年となったときに、本当にこのままで準備がしっかりできるのか? すでに半年ぐらい準備が遅れていると、我々は、認識をしておりますので、これをしっかりやって参りたいと思ってます。その下の部分にありますように、今大変不安を感じております。
 例えば、競技会場の見直しということですけど、これもいろいろ小池都知事もやられましたけれども、当初予定通りの会場で、決着下ということでありますので、これ、仕切り直しして進めていかなければなりません。
 また、大会費用の分担ということで、これについても、各県の知事のみなさま方と、いろいろな話をしたけれども結局は、調整がつかなかったということで、安倍総理が丸川担当大臣に指示をいたしましたので、我々都議会自民党といたしましては、国や様々な各県知事とのパイプがありますので、そこで、早急に調整を進めていきたいと思います。
 それから、豊洲問題の影響ということで、豊洲の話については、また、後ほど申し上げますけれども、この築地が残っていることによりまして、例えば環状二号線。これは、選手村と新国立競技場をつなぐ、大事な新しい道路ではありますけれども、これも地下の道路の建設が、事実上間に合わなくなっているのではないか? 大変大きな危機感を覚えております。
 ですから、オリンピック・パラリンピック大会に向けて、後3年でありますから、今行ったような、あらゆることを踏まえて、しっかり取り組んで行くことが、我々、都議会自民党でございます。

井上:
 そして3つの公約のうちの最後ですけど、豊洲市場への早期移転ということで、では、築地市場をどうするのか? というのが、大きな問題になっておりますけど、我々自民党の公約は、シンプルで「とにかく豊洲市場へ早期移転を実現するんだ」ということであります。
 これは、科学的にも法的にも安全だと、有識者会議のみなさんも安全だということを、言っていただいたわけでありますから。なるべく早く移転を実現していくと、しかし、それでも都民のみなさんには、不安がある。心配がある。ということであれば、むしろ安全な豊洲市場が心配ないということを、様々な措置を取って、そして、都民のみなさんに説明をしていく、理解をいただく努力をしていくというのが、我々政治の責任だと思っております。それをやってまいりたいと思います。
 そして、そういう意味では、6月20日に小池都知事が、会見をされました。私は、いたずらに批判をするつもりはありませんけれども、大変残念に感じました。一番は、都民に対しての説明が不足しているということです。やはり、情報公開ということ、ブラックボックスはいけないと、いうことを、常々小池都知事が、おっしゃておられるわけですから、この豊洲の問題、築地の問題については、都民に対して、なるべく早くもっと詳細なことを、きっちりとご説明をいただきたい。そして、今都議会議員選挙をやっているわけですから、この都議会議員選挙を機会に、是非我々は、お願いをしたいと思っております。

 ここに少し上げさせていただきましたけれども、そういう意味では、この知事の決断というものは、独断であったのではないだろうか? あまりにも突然であって、そして、決められない知事と言われる中で、都議会議員選挙の告示の直前に、こういった案を発表されたということでありますけれども、そこに対しては、大変疑問を持っております。そして、いわば豊洲と築地の併用案ということでありますけれども、それは本当に現実的な案なのだろうかとということを感じます。
 いわばふたつに別れて、そして、市場機能を将来的には、並立させていくということは、本当に効率的なんだろうか? そして、費用の財源の問題もあります。築地の跡地を売却をして、豊洲の財源を捻出するという話だったのが、どこに行ってしまったんだろうかと、築地、豊洲もさらに再整備をするということでありますから、そうなると、さらにお金もかかる。
 しかし、財源を確保するめどはないということで、これでは、大変都民は心配であります。それと、工程ということですが、これも、具体的な人間がほとんど示されておりません。築地を再整備というのは、5年後をめどにというふうに伺っておりますけれども、それ意外、具体的にどういうスケジュールで、市場の移転、あるいは、再整備をやっていくか? これは早急に、是非都民に示していただきたいと思っております。

 以上が我々自民党が用意をした3つの緊急提言の概要でございます。私は、思うんですが、やはり、今東京都も深刻な課題がたくさん抱えております。そして、こういうときに、様々なことに対して、問題提起をする。これは、重要なことです。
 しかし、政治ですから、問題提起をするだけではなくて、その提起した問題をどうやって解決をしていくのか? 責任を持って、こういった課題をどうやって前に勧めていくのか? それを都民のみなさんに説明をして、理解をいただかなければなりません。
 私たち自民党は、責任与党として、しっかり、それを肝に銘じて、これから取り組んでいきたいと思いますし、この都議会議員選挙、都民のみなさんに我々の考えを訴える一番いい機会でありますから、是非いろいろと各地域の候補者が、そういったことを訴えると思いますので、お聞きになって、いただきたいと思います。そして、みなさまに自民党をご支援をお願いしたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

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