「東京都議会選挙」公約のポイントは豊洲移転、東京五輪、9条改正、それとも……? 各政党のニコ生での公約・マニフェスト発表まとめ
民進党
■発表者
浅野克彦(民進党 党支部長・練馬区)
西沢圭太(民進党 党支部長・中野区)
田中朝子(民進党 党都副会長・杉並区)
浅野:
みなさんこんばんは。いよいよ、ラストバッターでございます。民進党都議団で3人揃ってやってまいりました。だいたい、各党候補者本人が来ているところは、あんまりなかったと思うですけれども、今日は私、浅野克彦、そして、中野区選出の西沢圭太議員、さらに杉並区選出の田中朝子議員。現職都議であり、もちろん候補者本人であります。3人揃ってやってまいりましたので、是非これから民進党の政策について、まず、聞いていただきたいと思います。
さて、コメントでは、散々辛辣なことが出てきておりますけれども、我々は、叩かれ慣れてますから。好きなことを言っていただいて構いません。とりあえず政策は聞いていただこうと思っております。まず、最初に、このふたり、実は、民進党の都議会のマニフェストをしっかりと考えるところで、議論に参加をしてきたふたりなので、まず、西沢さん。その中でも、特に思い入れのあるところをひとつでいいですから、上げてもらってもいいですか?
西沢:
はい。全般的な政策については、ご覧いただければわかるのかな? というところはあるんで、あえて、思い入れのある部分、他の党とも違うところであれば、ひとつは、無駄を削って、真に必要な事業をやるという、行政改革の部分ですね。
東京都は、事業評価と言うもので、これまで、「無駄遣いをなくす」この仕組みというのを取り組んでおります。これを私たちも後押しをしてですね。推し進めて来まして、今年度は720億円税金の無駄遣い。これをなくしてきました。私たちは、これをさらに高めて、この事業評価を徹底するのは、もちろんですが、全事業の見直しをしていくということ。
そして、もうひとつは、外部の目を入れるということです。この事業評価は、現在は東京都の財務局、言ってみれば国で言えば、大蔵省に当たるところが、自分たちで、精査をして、無駄遣いをなくしましたよ。と言っています。これを外部の目を入れることによって、緊張感を高めると、これを入れることによって、より効果が高くなると、これが私たちのひとつの大きな政策になります。無駄遣いをなくす仕組みを作っていくということであります。今720億円ですけれども、大きく1000億円以上の無駄遣いをなくしていくということに繋げられると、こう思っています。
浅野:
この外部の目を入れると言っていますけれども、都庁内だけでやっていると、どうしても見つからないものですかね?
西沢:
そうですね。やっぱり都庁内部ですと、どうしても手心を加わるものがあります。やっぱり、豊洲の問題で明らかになったように、内部の中でやってしまうと限界があります。隠そうとしてしまうと、言う事がありますから、外部の目を入れるというのが、大きなポイントなんです。これは、絶対都庁内は嫌がります。だけども、私たちはこれを公約として実現していくということで、盛り込ませていただきました。
浅野:
なるほど。これは、先程議員報酬カットの話も出ましたけど、カットしたり、無駄を削減したり、大事なんだけれども、結局それで浮いたお金で何に使うのか? すごく大事なことだと思うんですよ。
そこでですね。民進党は、ひとつにやっぱり子供で、昔チルドレンファーストと陰ったこともありますけど、子供を第一に考えるという政党として、今度は田中朝子議員は、子育てしながら仕事もされているということで、子育て支援に使うとしたら、どんなことに使うのか? そのことについて教えてください。
田中:
はい。私もずっと、子育てをしながら働いてきた経験から、今東京都で、すごく大きな課題になっているのが、保育園の待機児童問題。全国の待機児童のうち、4割ぐらいが、東京都の待機児童ということなので、東京都の課題と言っても過言ではないと思います。その待機児童解消について、もちろん、保育園はたくさん作っていくんですけれども、その保育園を作るにおいて、今ハードルができてきました。これが、保育士さんが足りないということです。
今、全国でも保育士さんが足りないんですけど、東京都では、東京都内の保育士さんだけでは足りなくて、北海道とか、東北まで行ってリクルートしている業者様がたくさん出てきました。そういった保育士さんの確保策。これに今回東京都、力をいれていくべきだと、思っております。
今回、先程西沢都議がおっしゃった720億円そこから、300億円。今回、福祉の予算に前年度に積み増しまして、それのメインがこの待機児童対策に使われていますけれども、そのうちの多くが保育士さんの確保策に使われています。
まず、保育士さんのお給料が非常に安い。これがだいたい他の業種の平均と、7~8万円の差があるということです。ですから、今回は、東京都独自の補助それに上乗せを21000円しておりますけれども、それでもまだまだ届かない。人のお子様の命を預かっている職業ですから、やはり、この保育士さんの待遇改善というのは、今後本当に喫緊の課題として、取り組んで行かなければならないと思っておりますので、私も全力で取り組んでいきたいと思っております。
浅野:
確かに、今出てきたようにですね。箱を作れば解決するというわけではないんですよね。人に対しての人材育成。これは、お金がかかることですし、時間もかかることです。この部分がスッポリ抜けると、あれやります。これやります。と言っても、結局箱だけ作って、やばい、働く人がいないということになってしまうので、その部分は大事だと思う。
特にこれ保育士さんって、定着率が低いんですよね。待遇が悪いということが、あると思いますので、その部分をやっていかなければならないと思います。
今、お二人、とりあえず思い入れのあるものを2つ上げていただきました。それ以外にも、せっかくインターネットでやっていますので、このニコニコのみなさんに向かってですね。もう1個主張したいことがあるな。やっぱりこれは、あれですかね? あれ言って下さい。
西沢:
ネットユーザーみなさま向けということですので、今回表現規制の問題を公約にいれたことをお伝えしたいと思います。この表現規制の問題は、今回公約としてでは、東京都青少年健全育成条例。この運用を慎重にしていくということを求めていく。これが、民進党の公約になります。
これは、どういうことかというと、2010年に石原都政下での、唯一否決をした。この青少年健全育成条例の改正案。これは、表現規制をしていくと、過激な性表現を正していくという名のもとに、なんでもかんでも、規制がはじまるぞと。言うのをこれは、私たちが当時止めました。否決をしました。
これが、またいつはじまるのかというのは、不安に思われている方がたくさんいらっしゃると。私たちは、自分たちが議席があるうちは、そんな規制はさせないという思いで、今回民進党から立候補する全員が公約として、承認をしていこうとするわけですから、その公約として、慎重な運用を求めていくと。同じ規制は二度とさせないということですね。これを盛り込ませて頂きました。
浅野:
あのとき、ぼくもその当時、議会をやって、総務委員会にいて、たくさんの反対意見をもらいながら、その条例の成立を防いで、そのあと、改正して新しいものが出されて可決しました。これは、みなさんニコ生ユーザーの方なので、よく知っていると思いますけど、政治というのは、リアル、現実ですから、ただ否決すればいい。ただ可決すればいいという話ではなくて、その先まで考えて、どういうものを作っておくかということが大事だと思うんですね。あのときは、すごい反対運動が。
西沢:
すごい反対運動がありましたし、パブリックコメントは1800件ぐらい来たんです。普通、10件とか、20件あればいいぐらいの、これは、情報公開をしましたけれども、情報公開請求をそもそもしてくれと、真っ黒に塗りつぶされて来てました。これ、7年前の話で、実は、若いユーザーさんなんかは、知らないという方とか、歴史の1ページだと思われている方もいらっしゃるんですね。
だからこそ、今回の都議選でこうやって、公約を掲げるのは、すごく意義のあることだと思うんですよ。忘れたころに、まさに規制がはじまると、公約に掲げてこうやってしゃべることにもよって、執行機関に対して圧をかけることに繋がるのかなと思っております。
浅野:
ということで、条例のことを書いたのはうちだけだと思うんですけれども、忘れちゃいけないことってあるんです。忘れたころに絶対次の話が出てきますから、こういった今話したこと以外にも、確かに政策はあるんですが、いちいちこれを全部並べてしゃべってもなかなかみなさんわからないと思いますので。
それ以外にも、先程言った、「ファーストって付けるんじゃないよ」と言われましたけど、チルドレンファーストって、小池さんより先にうちの党が言っていた話ですので、うちの党じゃない。うちの前身の党でございますけれども、言っていたことでありまして。そういった子供を第一に考えるということは、これまでもしてきたことです。
その中の代表的なものとして、例えば、小中学校の給食費の無償化。これは、将来的な教育の無償化に向かって、その前段階でできることをやっていこうということで、まずは、都内の小中学校、公立の小中学校の給食費をタダにしよう。あるいは、家賃補助の話も入っていますよね?
西沢:
そうですよね。家賃補助は、今回老後安心家賃補助というかたちでも入れましたが、これは、対立軸として、自民党さんなんかは、10%減税というものを掲げています。都民税。でも、10%を都民税減税、一律というのは、金持ち優遇といいますか、所得の高い人の方が、その分恩恵を受けると。言う部分になってしまうと。そうではなくて、そういう一律減税ではなくて、そのお金というのは、やはり、待っている人たちに私たちは入れていくと、言う事が、重要なんです。
老後なかなか単身世代の方でこれからもドンドン増えていきます。一人暮らしの単身世帯。これからも増えていきます。こうした方々は、民間の住宅に入れません。そういったことに対して、都営住宅は入れるのかというと、都営住宅は残念ながら倍率が極めて高いです。こうした方向けに補助を入れて、安心して、老後も住宅が確保できるというのは、まさに私たちの独自政策になると思いますね。
浅野:
これは、実は、私も予算特別委員会というところで話をしてきたことがありますけれども、例えば、今都営住宅ってドンドン建て替えになっているんですね。でも、都営住宅の耐用年数は、70年あるんですよ。ハードを整備して、70年後人口がどうなっているかなんて、誰も読めません。
そういった中で、建て替えるよりも、まずは、そのとき、空き家が80万戸以上あるんですから、空き家の中で活用できるところをひとつひとつ、都営のお金を使って、家賃補助で、同じ金額で同じぐらいの家に家賃補助で住めるようにしていけば、ハードをいちいち東京都は整備しなくていいんじゃないか?
これ、当時は自民党さんとか、公明党さんにものすごい野次を受けて大反対されたんですけど、今は国土交通省議論がはじまりました。結局、我々は、先進的なことを言っているんです。国の話になりますが、給付型奨学金の話も我々は出して。私たちがいつも言っているのは、政策が実現すればそれが一番いいことであって、どこの党の政策だとか、あんまりこだわらないんですね。
ただ、これを言っているということを覚えてくれている人が、覚えてくれればそれでいいんじゃないかなと、思っています。さらに、今回は、公文書管理条例というのも提出されました。これについても少し説明してもらってもいいでしょうか?
西沢:
公文書管理条例は、6月7日の都議会第二回目の定例会。私たちの人気の最後の都議会で、前回一致で可決をされました。公文書管理条例を徹底させていくということと、これから、運用をしっかり目を光らせているということが、私たちのまさに公約のひとつとなっています。
これは、今国でも、政府でも森友学園、加計学園、総理のご意向文章、官邸の最高レベルの文章。これが、あるとかないとかいろいろありますね?
東京都でも同じように、そもそも豊洲問題で文章が出てくる。出てこない。真っ黒に塗りつぶされるのり弁。これもあるんです。東京都でも国でもあると。東京都の場合、この条例が今でなかったんです。
だから、重要な文章というのが、これ、メモ書きです。都合の悪い文章は、捨ててしまいましたと。それは、公文書ではありません。これ、明確にされる条例、これが私たちも後押しをしてまいりまして、ようやくこれを可決することができました。これは、実績のひとつでもありますが、これは東京都規則という形で決められていることが多いんです。東京都規則というのは、議会に図らなくて変えることができちゃいますから、これがなし崩しになっていないかどうかというのを、私たちは、目を光らせいますよ。というのが今回の公約になる。非常に大きなポイントなんですよね。
浅野:
さらにこれは、追加して言わせていただくと、豊洲の問題で一番大きな問題はなにかというと、実は、文章管理、文章開示請求の対象になるか、ならないかを都庁側が分けてやっていたということが記録ではっきりしているんですね。
だからこそ、公文書管理条例をまずつくる。その上で、どれが公文書かどうかの判断を東京都がやることになっていますから、この部分にしっかり目を光らせて、自分たちに都合の悪いものは公文書じゃありませんとしないように、基本的には、キチッとすべての文章が残るような体制を作っていく。それが我々がしっかりと監視をするという意味になっています。
思い当たるというか、みなさん方にとっては、面白いこと、面白くないこと、たくさんあると思いますけど、主なマニフェストのポイントについて、今日はみなさんにお話をしていただきました。西沢さんと田中さんには、今自分たちが思いを込めて作った政策の中から、少しピックアップして話していただきましたが、これですべてではないですよね?
これは、民進党のホームページ、都連のホームページですか。ここから見ることができると、是非、これ今日しろよと言われるかもしれませんが、一目瞭然と言っても、すべてを説明できませんので、そちらをご覧にいただきたいなと思っております。ということで、残り10秒ということになってまいりました。戸籍の話とかいろいろ出ていますけど、聞きたいことは、どうぞ、私浅野克彦までご連絡いただければ、いくらでも答えさせていただきます。よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
ニコニコ生放送では、東京都議選を引き続き取り上げていきます。