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ティッシュ投げ、トランプタワー、バルーンアート、総理コスとチェキ!? ニコニコ超会議2025「クリクロ審査員特別賞」4組の“真面目にフザケる”創作の裏側

 ボカロP・歌い手・踊り手・絵師・配信者・ゲーム実況者・VTuber・技術部など幅広いクリエイターが集う、ニコニコ動画が主宰する毎年恒例の大型イベントニコニコ超会議。今年は、来場者数132657人と昨年を上回る来場者が訪れ大盛況のまま幕を閉じました。

 そんなニコニコ超会議の目玉イベント「クリエイタークロス」。
 本イベントは、だれでもスペース出展ができる日本最大級のユーザー主体の企画。規約さえ守れば、配信・販売・配布・パフォーマンス・オフ会と自由な形で利用できる自由度の高い企画です。2025年の今回は400以上のスペース出展が集まりました。

 本記事ではその400以上の出展の中から審査員特別賞に選ばれた4組のクリエイターにインタビューを行いました。

(名前をタップでインタビューへ)

ユニーク賞:超ティッシュ投げ選手権 fromぼくたちさん@susesusesuseo 
インパクト賞:タワーバカさん@aisatukamen

エンタメ賞:ニコニコ超首相官邸さん@satake2001
スキル賞:ニコニコ風船部さん@nico2_balloon


■超ティッシュ投げ選手権でユニーク賞を獲得!

 1人目は延べ229人が参加した、投げたティッシュの飛距離を競う超ティッシュ投げ選手権を開催し、ユニーク賞を受賞した超ティッシュ投げ選手権 fromぼくたちさんです。

ーー来場者の皆様からの反応や交流で、特に印象に残っていることはありますか?

超ティッシュ投げ選手権 fromぼくたちさん:
 やはりぼくたちの事を知ってる人が来てくれたのがなにより嬉しかったですね。
 「あぁ!あのティッシュ投げ選手権でしょ?」や「昨日の特番見たよ!」「投稿してる動画見て来ました!」って言ってもらえると「あぁ、俺たちも誰かに知ってもらえてるんだ」という実感が湧き、まだまだ小さいかもしれないですが、大好きなプラットフォームでもあり故郷であるニコニコにティッシュ投げ選手権というふざけきった旗を立てることが出来てそれを認知してもらえたことがとても嬉しかったですね!!

ーー今回のクリクロアワード受賞は、今後のクリエイター活動にどのような影響を与えると思われますか?具体的な目標などがあれば教えてください。

超ティッシュ投げ選手権 fromぼくたちさん:
 ぼくたちはニコニコや他動画サイトに1年間で10本にも満たない動画を上げておりまして、これに多少なり良い影響があれば良いなと思っております。
 というかもっと動画を上げるべきだよなと思っております(笑)
 毎年ニコニコ超会議に行った様子を愛情たっぷりで動画投稿しており、例年前編後編二本立ててで作っているのですが、今回は動画、画像ファイルの合計が130Gを超えておりまして絶賛泡拭きながら編集中です。
 なので是非投稿された際は皆さん見てください(泣)

 我々は音楽作品を出したり実況を上げているというわけではなく、ティッシュ投げ選手権という空間を作っているので、来年も誰もが楽しめる空間作りにより本気になれたらなと思います。

ーー今回受賞されたユニーク賞について、「この点が特に評価されたのでは」と思うご自身の強みや、企画のポイントがあれば教えていただけますか?

超ティッシュ投げ選手権 fromぼくたちさん:
 やはり外見と中身のギャップかなと思っております!
 「ティッシュ投げ選手権」というとにかくふざけた名前の企画の癖して中身はとにかく練りまくってるのでそのギャップから、「お、なんかやってみるか」という方が「いや想像以上に難しいしおもろい!」って言ってもらえるのを狙って練りまくりましたね。

 例えば、計測基準を砲丸投げの公式の計測の方法を調べて、それを参考にしてレーザーポインターを使ったり、誰もが自分の記録を確認できるサイトの構築、楽しんでくれた人に贈呈するオリジナルポケットティッシュのデザインや優勝メダルの作成しました。
 また当日のオペレーションや、来場者の導線を毎月ミーティングして、あーでもないこーでもない言いながら来場者の皆様の体験をより良いものにする工夫が良かったのかなと思っております!

 今年の超会議が終わった後さっそくメンバー間でも「もっとここをこうした方が…」「来場者に楽しんでもらうならこれは〇〇…」と反省会を早速交わしているので、来年もさらに真面目にフザケて、誰もが笑いながら楽しめる空間作りをしたいと思っております。

ーー今回の出展準備で、特に大変だったことや苦労したこと、逆に一番楽しかったことは何ですか?

超ティッシュ投げ選手権 fromぼくたちさん:
 なんどか大変だったことを聞かれるのですがこれが本当に無いというか、しんどいことをこなしていくのが楽しくてしょうがなかったですね。
 工数のかかる準備をしてるだけで「あ、もう超会議始まってるやんけ」って気持ちになれるので無限に準備できちゃいましたね。
 ただ物理的なところで言うと、今回電源をレンタルして持っていったのですがこれが20キロくらいあったので家からメッセまで持っていくのに絶望しながら持っていきました。
 ただでさえ電源以外でもキャリーケースや大量のポケットティッシュがある中で物理的に持っていけない事に戦慄して前日にメンバーに緊急電話かけて車で途中まで迎えに来てもらったりしてなんとか運搬に成功しました(笑)

 来年は、両日出展でなくても電源オプションがあると……嬉しいです……何卒……。

ーー来年の超会議で出展するならやってみたいことや挑戦してみたいことを教えてください

超ティッシュ投げ選手権 fromぼくたちさん:
 ティッシュ投げ選手権は誰でも無料で楽しめるのをモットーにしているのですが、来年からはもちろん体験自体は無料でクオリティを上げつつ応援的な意味でティッシュを一枚(しかも割いた奴)1万円とかで売ってみたいですね。
 ぶっちゃけ買われなくてもいいです。
 ただニコニコ超会議でティッシュ1枚が1万円で売ってるって、もし俺が参加者だったらそれだけでもおもろいな、と思うのでやってみたいです(笑)

 というのは半分冗談半分本気ですが、来年出展する際はやはり基本的なところは変えずいかに周りの出展者さんや参加者にとっていい思い出として残せるか。
 ということをメインに基本に忠実に多方面に配慮を行いつつブラッシュアップしていきたいです。
 すせお個人としてもクリエイタークロスという文化をとにかく盛り上げて行きたいのでこれからもよろしくお願いします!

■トランプタワーの圧倒的な存在感でインパクト賞を獲得

 2人目は、三角トランプタワーの世界記録保持者であり、会場でもトランプタワーを作成し、その圧倒的存在感でインパクト賞を獲得したタワーバカさんです。

ーー来場者の皆様からの反応や交流で、特に印象に残っていることはありますか?

タワーバカさん:
 今回想定を大幅に超えて時間がかかってしまったため交流といえるほどのものがなかったのですが、作っているときに後ろから聞こえる声は感じてました。
 その中で印象に残っているのは「僕も作りたい」という子供の声でした。
 私の最終目標に【小学校の教材にトランプタワーを取り入れさせる】というのがあるので、小さな子にリーチできたのは嬉しかったです。

ーー今回のクリクロアワード受賞は、今後のクリエイター活動にどのような影響を与えると思われますか?具体的な目標などがあれば教えてください。

タワーバカさん:
 今までギネス世界記録認定・日本記録認定といただくたびにプラスの影響を受けていますので、やはり今回もそれはあると思います。
 どうしてもニッチな分野ですので、トランプタワーを検索することもあまりないと思うんです。
 トランプタワーの話題をトランプタワー以外から見ていただける機会と考えるとかなり大きいと思います。
 今回は特に、こんな環境でもできるんだよっていう所をひろめていただけたんじゃないかな?と思います。
 それをきっかけに他のイベントテレビ動画撮影サプライズ等々でトランプタワーを作るお仕事をまたいただけたらなぁと思っております。

ーー今回受賞されたインパクト賞について、「この点が特に評価されたのでは」と思うご自身の強みや、企画のポイントがあれば教えていただけますか?

タワーバカさん:
 正直なところピンと来ていないんですよね……。普通の人のトランプタワー力がよくわからなくて、あれでもインパクトあったんだという感じです。
 でも、ああいった環境で作ることはできないと思われているだろうから、その辺がインパクトあったのかな?とは思います。

ーー今回の出展準備で、特に大変だったことや苦労したこと、逆に一番楽しかったことは何ですか?

タワーバカさん:
 トランプの状態を甘く見た、これに尽きますね。
 作ってからあまり使っていなかったトランプで、片側真っ白で印刷がされていないカードを使ったんですけど、それだけ反ってしまって使いにくくなっていたんです。
これは完全に準備不足でした。
 しかし【失敗を楽しめ、限界を壊せ】を掲げて活動していますので、逆に興奮しました。

ーー来年の超会議で出展するならやってみたいことや挑戦してみたいことを教えてください

タワーバカさん:
 前回今回と作った角度によって絵が浮かぶ三角トランプタワーは片側だったので、左右で違う絵が浮かぶパターンもいいですね。
 あとはただの20段でも拍手がもらえたので、単純に30段でもいいんですけど倒した時の散らばり具合がなかなかやりにくいところです。
 立体的な物もいいし作り方のレクチャーもやってみたい。
 今回時間がなくて2回しかできなかった早作りハンデ戦も……トランプタワーは出来ることもやりたいことも多すぎて、まだわかりません。

■エンタメを通じて政治を身近にをテーマに見事エンタメ賞を獲得

 3人目は、総理大臣のコスプレで話せて、総理とチェキやゲーム対決をしていたニコニコ超首相官邸2025さんです。

ーー来場者の皆様からの反応や交流で、特に印象に残っていることはありますか?

ニコニコ超首相官邸さん:
 昨今の日本の状況もあってか「安倍さんにまた会えた気がして嬉しい!」や「これからも活動を続けてください!応援してます!」など皆様好意的なお言葉ばかりでした。

 また海外の来場者からも「ここでシンゾウと会えるとは思わなかった。一緒に写真を撮って欲しい」などたくさんのお声がけを頂いております。

ーー今回のクリクロアワード受賞は、今後のクリエイター活動にどのような影響を与えると思われますか? 具体的な目標などがあれば教えてください。

ニコニコ超首相官邸さん:
 この賞を受賞したらこの先こんなニコニコの番組やイベントに出れます。などの先の展開が見えると、さらに色んなクリエイターが出てくるのかな?と思いました。
 個人的には来年以降、他の「昨年の受賞者です」という形でステージで宣伝できる等の特典があると嬉しいです。

ーー今回受賞されたエンタメ賞について、「この点が特に評価されたのでは」と思うご自身の強みや、企画のポイントがあれば教えていただけますか?

ニコニコ超首相官邸さん:
 コンテンツとしてオリジナリティがあり真似される事がない点、芸人なのでその場のブースでの盛り上げ方に慣れていたので外から見ていた方もかなりの人数の方が動画や写真、盛り上げにも参加してくださっていた点です。

ーー今回の出展準備で、特に大変だったことや苦労したこと、逆に一番楽しかったことは何ですか?

ニコニコ超首相官邸さん:
 自分達は割と普段からイベントをする機会が多く準備で困る事はあまりありませんでした。

 楽しいことはニコニコユーザーのマナーの良さ、また出展者の世界観をすぐに察して雰囲気を壊さず楽しんでくださっている事です。
 これは意外と難しい事だと思いますし、皆さんが楽しもうと思って頂いているからこそだと思います。

 最高に楽しい時間にして頂きありがとうございました。

ーー来年の超会議で出展するならやってみたいことや挑戦してみたいことを教えてください

ニコニコ超首相官邸さん:
 ゲームコーナーはもっと色々なもの用意して、さらにパワーアップできたらいいなと考えてます。
 超会議に訪れた人が思わず立ち止まって楽しめるような、そんな出展にしたいですね。

 また、もしチャンスがあればどこかのステージにも登壇してみたいです!

■どんなものでもバルーンで再現してスキル賞獲得!

 4人目はどんなキャラクターでもその場で再現してしまうその高い技術でスキル賞を獲得したバルーンアート集団ニコニコ風船部さんです。

ーー来場者の皆様からの反応や交流で、特に印象に残っていることはありますか?

ニコニコ風船部さん:
 毎年参加させていただいていることもあり、「去年も作ってもらって、今年も来ました!」と言ってくださる方や「毎年作ってもらうの楽しみに超会議来てます」とまで言ってくださる方もいて本当にありがたいことだなと思いました。
 また、毎年何かしらのキャラクターを巨大に制作しているんですが、毎年の風物詩のように「今年はこれかー」とSNS等に写真を上げてくださる方がいるのもすごく嬉しいです。

ーー今回のクリクロアワード受賞は、今後のクリエイター活動にどのような影響を与えると思われますか?具体的な目標などがあれば教えてください。

ニコニコ風船部さん:
 サークルの目標は当初からずっと変わらず「リクエストしてくださる来場者さんと一緒に作品を作って楽しい時間を過ごす」ことなので
 この賞によって私達のことを知ってくださる方が増えて、楽しい無茶振りリクエストが増えると良いなと思います。
 また、参加しているバルーンアーティストは個々で活動をしているので、それぞれの参加アーティストの活動にも注目してもらえると嬉しいです。

ーー今回受賞されたスキル賞について、「この点が特に評価されたのでは」と思うご自身の強みや、企画のポイントがあれば教えていただけますか?

 実はこの「ニコニコ風船部」には国内外のバルーンアートコンテストでの受賞歴や、国内外のバルーンアートコンベンションでの講師経験があるバルーンアーティストが多数参加しています。
 そのあたりの個々の技術力と、「どんな無茶振りでも作ってやるぜー!」という強い意志が評価していただけたのかなと思います。
 実際、超会議2から皆勤で参加させていただいている中でお断りしたリクエストはない(はず)なので、そこはニコニコ風船部の強みだなと思います!

ーー今回の出展準備で、特に大変だったことや苦労したこと、逆に一番楽しかったことは何ですか?

ニコニコ風船部さん:
 毎年巨大作品を作っているのですが、なるべく超会議当日に話題になってるような作品が良いなぁとギリギリまで頭を悩ませていて、今年も「テトリスの重音テトを作ろう!」と決まったのは4/19でした。
 悩んで考えたおかげか、当日は重音テト公式さんやテトリス作曲の柊マグネタイトさんにもSNSで楽しんでいただけているようなリアクションをいただけたのは本当に嬉しかったです。
 あとは毎年のことですが、ニコニコ超会議では普段の活動で頼まれることのないリクエストしか来ないので、基本的にはその場でイラスト等を見て即興で作ることになるため、どうやったら綺麗に作れるかを素早く思考しながら作るのは大変ですし、上手く作れてお客さんに喜んでもらえたときはすっごく嬉しいし楽しいですね。

ーー来年の超会議で出展するならやってみたいことや挑戦してみたいことを教えてください

ニコニコ風船部さん:
 もう毎年の恒例行事みたいになっているのでほぼ確実に出展応募する予定なのですが、来年も何かしら見てくれる方に楽しんでもらえる巨大作品を作りたいなと思っています。
 あとはとにかく個々のスキルアップをして、さらなる無茶振りに備えられるように準備しておきたいですね!

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