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「放送免許取り上げに値する」過熱する芸能人の薬物報道に小飼弾が喝!

 カリフォルニア州で娯楽用大麻(マリフアナ)の所有・使用を合法化する法案が住民投票で承認されるなど、米国で徐々に合法化が進む大麻。

 一方、日本では芸能人の薬物による逮捕や使用疑惑に関する報道が続出。12月5日に放送された『ニコ論壇時評』で、小飼弾氏山路達也氏が薬物使用者に対するバッシングの風潮と過熱する報道のあり方について語った。


山路:
 米国の方では大麻の合法化が進んでいて、3州では娯楽用の承認もされるようになってきたという話なんですけど、日本だと最近だと沖縄に移住した元芸能人の人が大麻を吸っていて、所持していてですかね。逮捕されたみたいな話あったりしましたけれど、この大麻合法化について弾さんとしてはどう思われますか?

小飼:
 合法化でいいんじゃないのと。

山路:
 あっさりと、もうちょっと議論しましょうよ(笑)。

小飼:
 ぼくが昔いた大学では、タバコよりも大麻の方が受け入れられていたという感じでしたね。その後も行ってみたんですけど、なんとなく葉っぱの匂いがキャンパスに漂ってくるような(笑)。

山路:
 フリーダム(笑)。なんで大麻って、こんなに体に良くない、駄目なものとして……。

小飼:
 歴史が浅いからでしょう。酒やタバコほど歴史がないからでしょう。

山路:
 単にそれだけ? じゃあ、日本でここまで大麻とか、大麻吸っている芸能人とか、そういうのがニュースになって叩かれるみたいな大麻に関するバッシングみたいなものは何なんですか?

小飼:
 そもそも当局が禁止しているっていうのが大きいわけですよ。じつは法律でも大麻と他の麻薬と覚醒剤っていうのは、それぞれ別の法律が作られているんですれども、ごっちゃでしょ? とにかく禁止薬物で一括りにされちゃっているんで、それぞれ薬効とかも違うのに。中毒性とかも違うのに。

山路:
 しかもその、日本でちょっとおかしいなって思ったのが、いっかいタブーになったものっていうのはそれから先、議論ができなくなっちゃうみたいな感じがちょっとあるかなっていうのが。

小飼:
 それはありますね。駄目って言ったら駄目というね。

山路:
 ちょっと大麻とは違うんですけど、薬物に関する、使用者の方を叩くみたいなこととかが強いからっていう。

小飼:
 それはありますね。

山路:
 大麻じゃないですけど、最近だとCHAGE and ASKAのASKA容疑者と言えばいいんですかね。

小飼:
 だから、なんで容疑者っていうのはいつから敬称になったんですか?

山路:
 この場合なんて言えばいいんですかね(笑)。

小飼:
 だから、ASKAさんでいいんじゃないですか。あるいは公人なわけですから呼び捨てで、ASKAでいいんじゃないですか。

山路:
 あれなんかも面白おかしく報道するみたいなものが非常に目につきますね。

小飼:
 というかあのタクシーの画像はあれはちょっとやばくないか?

山路:
 テレビ局が?

小飼:
 うん。もしあれがOKというのであったら、全タクシーダダ漏れ放送にしてさ(笑)。タクシー1台1台ごとにニコニコチャンネルをあてて放送しちゃう(笑)。

山路:
 ドワンゴやりそうですね、OKになったら(笑)。
 あれを、放送しちゃうテレビ局のコンプライアンスっていうんですか? この場合、どうなっているんですかね? ってちょっと思うんですけど、あれって別に犯罪につながるようなことじゃなくて、単に移動しているところの場面だったわけですよね。

小飼:
 僕はもう、あの一時だけで放送免許取り上げに値すると思いますよ。

山路:
 そこまで重い?

小飼:
 はい。逆にタクシーの中で人気のある放送をやっちゃうとタクシー料金が割引なったり、逆にお金もらえたりとかね(笑)。

山路:
 安心してタクシー使えなくなっちゃうと思うんですけどね。タクシー会社もそういうの流すこととかもきっちり取り締まらなかったりとか、それがテレビで放映されるとか、そんなことやっていたら、自分の方にも帰ってきたりすると思うんですけどね。

小飼:
 BPO(放送倫理・番組向上機構)とかには流さなかったんですか? これ。

山路:
 そのとき多分審査のことになりそうですよね。

小飼:
 うん。なんでそういうのをテレビ局が流すのかって言ったら、見ちゃうんですよ皆さん。はい、じゃあ誰が悪いかって言ったら、ちゃんと指差しますよ。

小飼:
 はい。みなさんです。そういうの見ちゃうみなさんが、テレビ局をよりやばいコンテンツへと引き寄せるわけですよ。

山路:
 しかもこのASKAの覚醒剤の使用に関しては、ほんとうに変なこと言っている人みたいな笑いものにするっていうことがメインのコンテンツになっていましたよね。

小飼:
 そこまで詳しく見てないな。本来ならプライベートな空間であるはずのタクシーの車内が放送で流れているってだけで、おかしいわけです。本人の許諾なしに。もちろんASKAがこれ流してって言っていたのであれば、それはOKするしかないですけれども、本人そんなこと言ったわけではないですよね。

山路:
 ほんとうにその通りですよ。なんかギフハブとか言っていたみたいなことまで話題になっていたりしましたけどね。あれGitHubなんですかね? プログラマー向けの。

小飼:
 どうなんですかね? ASKAがアカウントを持っていたら、なんか僕もリクエストを投げてみようかな(笑)。

次回の「小飼弾ニコ論壇時評」はコチラ

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