森永卓郎「サイゼリヤが禁煙になるなら“吸いゼリヤ”を作ろう」ドワンゴ喫煙室で議論する〈禁煙ファシズム断固反対!〉
タバコ自体が嫌いなのであって、喫煙者が嫌いなわけではない
山路:
では、もうちょっと学術的にいきますか?
栗原:
いきましょうか。
森永:
では、ちょっと智恵莉さんに質問があるんですけど、智恵莉さんは喫煙者のことが嫌いですよね?
智恵莉:
自分の前でされるとその行為自体は嫌いですね。
森永:
タバコを吸うと、早く死んじゃうと思ってるんですよね?
智恵莉:
データがあると思うので。
森永:
だったらバンバン吸わせて、早く殺しちゃった方がいいんじゃないですか?
一同:
(笑)
智恵莉:
ああ、そうきましたか(笑)。さっき私が言ったんですけど、タバコを吸っている人を人格的に全否定する気は全然ないんですよ。タバコを私に吸わせないで、というだけなので。
栗原:
ちょっといいですか。智恵莉さんは独身ですか?
智恵莉:
1歳の子どももいます。夫は吸ったことがないタイプです。
栗原:
では、仮定の話で、究極の恋に落ちてしまって、相手が喫煙者だった場合はどうなんですか?
智恵莉:
そうしたら多分、しょうがないなと思うんじゃないかなと。
一同:
おお。
智恵莉:
全否定する、コメントが……「このMCどうなん?」みたいな感じなんですけど(笑)。私、そんなんじゃないんですけど。
一同:
(笑)
智恵莉:
みなさんと仲良く喋りたいわけですよ。今、この壁で隔ててますけど、仲良く一緒にトークする方がいいんじゃないかなと思うわけですよ。
山路:
ニオイがダメでしょ?
智恵莉:
その行為自体が嫌なだけであって、その方が嫌なわけではないのです。だから、「早く死んじゃえばいいじゃん」みたいなことは全然思わないです。
山森:
望月さんと吉見さん、その点はどうですか?
望月:
私も同じくで、まだちゃんと名刺交換もさせて頂いてないですけど。一期一会だと思うんですね。やっぱり出会った方は、相手がどういう方であろうと、私の人生に現れる方には、死んで欲しくないと思います。
山森:
なるほど、吉見さん、いかがですか?
吉見:
いや僕も同じ、面白くない解答ですけど、同じです。吸うことそのものなので、その人がどうこうっていう話ではないと思っています。
山森:
お二人からそういうコメントが頂けて、逆に嬉しいですね。
森永:
いきなり和解になりました。
一同:
(笑)
智恵莉:
ここで、そんな人格否定して喧嘩したって、何の進歩もないと思うんですよね。
さんざん吸った喫煙者は救われない?
山路:
ただ学術的な因果関係というんですかね、つまりタバコを吸うことが100%間違いなく、身体に悪影響を及ぼすというような、そのデータみたいなものが我々は信じられないというかね……。
個体差というものが、人間には恐らくそれぞれあって、当然それを一律な線引きで、何か考えるっていうことが、何かそこに違和感があるというか。
森永:
だって、病理学的には全然解明されてないんですよね?
望月:
いや解明されてますよ。森永さんが以前、お勤めだった会社【※】の方たちは、ずっと仰っているんですけども。
※森永さんが以前、お勤めだった会社
日本専売公社。1985年に日本たばこ産業株式会社(JT)が設立され解散した。
一同:
(笑)
望月:
もう人体実験みたいな形で私たちは、身体を晒してやってきていて、動物実験もそうですし、細菌とかいろんなものを駆使して、結論を出しているんですよ。
森永:
だけど例えば、その年齢構成を調整したあとの肺がん死亡率は、少し下がってきていますけど、でもまあ横ばいより少し下がったくらいじゃないですか。
望月:
ようやく30年もかけて下がってきたんですよ。
森永:
喫煙率はどんと落ちているじゃないですか?
望月:
喫煙率じゃなくて消費量で言わなきゃだめですよ。昔は喫煙率は高かったけれども、あまり吸っていなかった。なので、一人当たりの消費量でグラフを書くときれいに、森永さんでも納得するような図が出てくる。
一同:
(笑)
森永:
では、もうさんざん吸ったやつは、救いようがないということですか?
望月:
でも、やめれば、それだけリスクは減っていくので、救いようがなくはないですよね。
森永:
でも、かなりの割合でダメなんだったら、吸って気持ちよく死んだほうがいいじゃないですか?
望月:
だから気持ちよく死ねるかどうかがわからないので(笑)
一同:
(笑)
嫌煙家たちが喫煙スペースに…
山森:
実は僕、昔アナウンサーになるために禁煙していたんですよ。なぜタバコをまた吸い始めたという話を智恵莉さんに言うとよくわかると思うんで言いたいと思うんですけれども、ある日群馬テレビという局ですが、そこでアナウンサーの先輩に休憩に誘われたんですよね。
そして、「おまえタバコ吸ってないじゃん」と言われて、「いやいや、それは悪いんじゃないですか」と言ったら、「バカ野郎! 喉は鍛えるもんだよ!」と言われて、それで喫煙が復活しちゃったんですよ(笑)。
一同:
(笑)
山森:
あ、望月先生! まさかの……。
山路:
やばいよ、たばこの香りが、ほら漏れちゃうからさ(笑)。
一同:
(笑)
山森:
望月さん、ありがとうございました、今日は。
森永:
はい、いらっしゃい。
山森:
大丈夫ですか? 超くさいですよ。
智恵莉:
遊びに来ました。
望月:
私たちのためにこんなところに閉じ込めて、申し訳ありません。
山森:
寿命が縮まったらすいません。
一同:
(笑)
望月:
国立がん研究センター、日本対がん協会、待っています(笑)。
栗原:
この部屋の感想はどうですか?
智恵莉:
もっときつい喫煙所もありますよね。
吉見:
吸いが足りないんですよ、山森先生は。
山森:
そうか、吸いが足りないのか。
智恵莉:
意外とあれなんですけれども、でもやっぱり。あ、どうも。こちらにいらっしゃる社員さんからの煙が今ふわっと。やっぱり煙いです。
智恵莉:
今こちらが乗り込んできた身なので、あんまり文句言えないなと。
山路:
どうか共存共栄ということで、よろしくお願いします。
望月:
煙がなければ、本当にもっと仲良くできるのになと。
智恵莉:
臭いと煙がなければ別に喫煙者の方でも全然大好きなんですよ。
山路:
じゃあ、これは大丈夫なのかな。
山森:
Ploom TECH(以下、プルームテック)とかね。でも望月先生、これは臭くないでしょ。
望月:
でも、臭わない有毒成分も出てくるので。
山森:
なるほど(笑)。
森永:
望月先生はタバコを吸ったことは、人生で一度もないんですか?
望月:
一服だけあります。
山森:
そうなんですか、それは知らなかったです。
望月:
でも、ある方にそれをスパスパ吸っているように書かれてしまったので……たしか共著の方で。一服はスパスパとは違います。
山路:
だれですか?
望月:
斎藤さんですよ、斎藤貴男さん。
山路:
斎藤貴男さんだ。この本の中に先生が出て来られる。
望月:
出てきますよ。ぜひ読んでください。
栗原:
斎藤さんは非喫煙者なんですよ。
山路:
プルームテックのご感想はいかがでしょうか?
望月:
灰の味がしました。イメージで何かメンソールのようにもっとおいしいのかなと思って……。
山路:
最初はそうなんですよね。
望月:
そしたら灰の味がして……。似合わないと思ってやめました。イメージ通りの味だったら吸っていたかもしれない。その時に、ちゃんと自分を冷静に見る目があってよかったなと(笑)。