「芸能事務所パワハラ事件」は大手ではありえない? 元ナックルズ編集長「広島ヤクザの拷問を思い出した」【話者:久田将義・岩井志麻子・吉田豪】
挨拶が悪かった大物演歌歌手を拉致!? 「敏いとうとハッピー&ブルー」敏いとう氏のアウトサイダー伝説
吉田:
時代が違う話ですと、この前聞いて面白かったのが、最近敏いとうさんのインタビューをしたんですよ。
久田:
いいですね。ハッピー&ブルー。
吉田:
敏いとうさんが、かなりアウトサイダーな、かなりギャングスターな感じの人で、そういう話を聞いて取材をしたんですと杉作J太郎【※】さんのイベントで話したら、杉作さんが言っていた話が全然知らなかったんですよ。敏さんは本当にすごくて、今もカラオケとかで見られるけれど、あるヒット曲のPVは完全にテーマがやくざで、やくざの組から抜ける抜けないの話のPVになっている。
※杉作J太郎
漫画家、俳優、タレント、ミュージシャン、ライター、映画監督など多岐にわたり活躍している。
清水健太郎【※】さんをデビューさせたのが敏いとうさんなんですよね。事件を起こしたあとに庇ったのも敏いとうさん。その前かな、何か騒動を起こした時にマスコミ集めて何か会見みたいなものをやるって言うからみんなが集まったら、椅子に清水健太郎さんが縛られていて、それをベルトか何かでバシバシにしばいて、「みなさん、これで勘弁してやってください!」って(笑)。
※清水健太郎
1976年に発売された『失恋レストラン』が大ヒットを記録した歌手。覚醒剤使用などで何度も繰り返し逮捕されている。
一同:
(笑)
吉田:
それで報道されなかったって言っていましたよ(笑)。
岩井:
敏さん、本物ですね(笑)。
吉田:
時代が違うんだなって(笑)。話していても、今は80近いおじいちゃんで杖をついていて、ガンになってもういろいろ病を重ねて激やせしていて。一緒に付いてきた奥さんも杖をついているおじいちゃんとおばあちゃんなんですが、話す話が本当に物騒で、挨拶の大切さみたいな話。
とにかく昔は挨拶をしないだけでブチギレていたという話。 「ほら、あったじゃない。有名演歌歌手。帽子かぶったまま挨拶して」「あ~、はいはい」「帽子かぶったまま挨拶したって言って、さらったじゃない」って言っていて。「アイツは挨拶が悪いから」って。さらう文化があったんだなって。
久田:
さらうっていうのは今でも続いていますけれどね。
吉田:
とかが、原稿チェックでそのまま残っていました(笑)。
久田:
すごいな、面白いですね。
吉田:
さらわれた演歌歌手の人は、その人も腕っぷしが強ければ事務所も相当強い。
久田:
へえ~。でもいっぱいいるもんね、そういう人。
吉田:
久田さんはパワハラとかします?
久田:
部下の人って、10人ぐらい『実話ナックルズ』の時に編集部にいたんですけれど、絶対です・ます調でしゃべっていましたね。散々僕は怒られていたんで、編集長になった時に絶対に怒らないって決めていたんですよ。
怒れば怒るほど、です・ます調にしていたので。どうなのかな。悪いのかな。泣いちゃった人もいたんですけれど。柔道四段の男の子が泣いちゃったんだよね。「ちゃんとやれって言いましたよね」って言ったら泣いちゃって。
吉田:
丁寧に詰めるその過程が逆に怖い。
久田:
怖かったのかな。翌朝来たら手紙が置いてあって「辞めます。探さないでください」って消えちゃったんですよ。
【岩井志麻子参戦】久田将義×吉田豪の
タブーなワイドショー11月号
・あなたの上司は大丈夫? 部下を鬱に追い込む“パワハラ上司”への対処法は「心が病んでいるんだね」とカウンセラー目線で接すること