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大相撲界のセンターは誰だ!? 第8回大相撲総選挙開催!3歳で力士に恋をした筆者が勝手に語る、総選挙の楽しみかた。

 あなたの推し力士にスポットライトがあたる!?

 今年で第8回目を迎える、日刊スポーツ社主催の「大相撲総選挙」。夏場所番付の幕内力士42人の中から好きな力士を選んで投票し、人気No.1力士を選出する企画。昨年度は投票総数51,568票と大きな盛り上がりをみせた。

 niconicoでは、第8回大相撲総選挙のポスター告知特番と、開票特番を放送することが決定した。

  この総選挙の醍醐味は、番付を決めるのが他でもない「私たち」であること! 選ぶ基準は、強さでも、技の巧みさでも、見た目の美しさでも、ギャグセンスでも、なんでもよい。大相撲には、勝ち星の数や優勝回数だけでは評価できない魅力があるのだ。

第7回大相撲総選挙で1位を獲得した稀勢の里。 画像提供:日刊スポーツ新聞社

 投票開始を前に、「第8回大相撲総選挙のポイント」を独断と偏見で語ってみたいと思う。
 筆者は、30年来の大相撲ファンだ。筆者の初恋は3歳の頃、相手はテレビの向こうの千代の富士だった。大学院では相撲部屋に通いながら力士の生活を論文にした。人生を相撲と共に歩んできた筆者によるこの記事が、少しでも総選挙を楽しむ手伝いになれば幸いである。

文 / 篠原利恵(@all_about_sumo
編集 /金沢俊吾(@shun5ringo

 

不動のセンターの引退!総選挙は群雄割拠の時代に

 今回の大きなトピックは、なんといっても過去の7回すべて第1位を獲得した大相撲総選挙の不動のセンター、稀勢の里の引退だ。

2018年 第7回大相撲総選挙ポスター


 稀勢の里はいつも、筆者の心を支配していた。稀勢の里が負けた日はご飯がおいしくないし、稀勢の里が勝てば、「期待しすぎてはいけない」と、わざと応援しないようにマインドコントロールに努めた。
 稀勢の里が横綱昇進を決めた千秋楽は、つきあいたての恋人とのデートをドタキャンして、優勝パレードを見るために国技館に走ったこともある。

 そんな稀勢の里ファンは、筆者だけではなく全国にたくさんいたはずだ。不動のセンター・稀勢の里が不在となったいま、誰が1位になってもおかしくはない。今年の総選挙は、今後の大相撲界の行く末を占うといっても過言ではない、重要なものになると考えている。

筆者が選ぶ、総選挙の注目力士 

 「誰が1位になるか」というだけではなく、「推しが何位になるか」というのも、総選挙の大きな醍醐味だ。ここで、筆者が個人的に推している、注目力士を紹介したい。

注目力士① 貴景勝(たかけいしょう)

 今最も筆者の心をゆさぶる力士。それは22歳の新星、貴景勝だ。

2018年 第7回大相撲総選挙ポスター

 本名の「貴信」の「貴」は、当時横綱だった貴乃花にちなんでいる。相撲好きの父のもとに生まれ、子どものころから相撲取りになるためのエリート教育を受けてきた。父は、体が小さかった貴信少年に、毎日牛乳を2リットルのノルマを与え、450gもあるハンバーグ定食を3人前食べさせることもあった。

 貴乃花部屋に入門した貴景勝だったが、貴乃花親方の突然の退職により、千賀ノ浦部屋へ移籍を余儀なくされた。
 だが、大きな環境の変化にも関わらず、貴景勝は動じなかった。直後の九州場所で初優勝。初土俵から26場所での優勝は、史上4位タイのスピード出世だ。その後3場所で2桁勝利を重ね、一気に大関まで上りつめた。

 筆者は、環境の変化にも動じない鋼のメンタルを持ちつつも、親しみやすいキャラであるというギャップに、心をわしづかみにされている。
 お気に入りの音楽は、さだまさしの「関白宣言」。好きな女性のタイプはワシ鼻の女性で、テレビ番組で大ファンの堀田茜に会ったときのデレデレ顔は忘れられない。

画像提供:日刊スポーツ新聞社

 五月場所は新大関として初めての場所。怪我で悔しい休場となったが、貴景勝がただで起き上がるはずはなく、必ず成長に変えるはずだ。得意技は突き押し一本。とにかく前に前に出て、突いて勝つ。大相撲総選挙でも上位に突き上げるに違いない!

注目力士② 炎鵬(えんほう)

 小さい体で巨漢力士をなぎ倒す、幕内「最軽量」の関取、炎鵬も見逃せない。

 多くの格闘技は体重別の階級が設けられているが、大相撲には体重制限がない。小さい力士は、どうにかして大きい力士を倒そうと、技を磨き、俊敏さを生かしたトリッキーな決まり手を見せてくれる。そんな、「小よく大を制す」場面はいつの時代も大相撲の醍醐味だ。

 炎鵬は2017年、白鵬直々の内弟子として、宮城野部屋に入門。炎鵬は入門後体を大きくする努力を続けるも、なかなか体重が増えなかった。ならばどうすると考え思いついたのが、相手を翻弄する技を磨くこと。体重差のある力士を、ひねって転がす、華麗な技が持ち味で、白鵬からは「ひねり王子」というあだ名をもらった。

画像提供:日刊スポーツ新聞社

 五月場所では新入幕。体重が100kg未満の幕内力士は、6年8ヶ月ぶりだ。227kgもある逸ノ城とも対戦がある幕内の相撲で、どんな番狂わせを見せてくれるのか、目が離せない。
 趣味は手品。これも相撲の技を磨く、稽古の一環なのだろうか……? 大相撲総選挙でも上位力士をひっくりかえし、私たちを驚かせてくれるに違いない!

注目力士③ 鶴竜(かくりゅう)

 横綱・鶴竜の対の方角には、常に白鵬という圧倒的な大横綱がいる。白鵬の優勝回数は42回。鶴竜は5回と大きな差がついているが、総選挙では、勝ち星の数では計れない結果が生まれるはずだ。

2018年 第7回大相撲総選挙ポスター

 鶴竜が特別なのは、保守的な相撲の世界で、抜きんでた「リベラル派」だという点だ。部屋頭、しかも横綱であるにもかかわらず、部屋では率先してちゃんこの準備をするという。
 付け人が忘れ物などのミスをしても、頭ごなしに怒鳴らない。若手力士の間では、「上司にしたい力士ナンバーワン」とささやかれているらしい。昨年の大相撲総選挙第2位に輝いた錣山部屋の阿炎は、「偉いのに威張らない。温かい。こういう人になりたい」と絶賛する。

 その人格者ぶりは、取組にも表れている。相手方の力士が土俵を割って飛んで行くと、とっさに手を差し伸べるのだ。誰もが我を忘れる勝敗を分ける瞬間にも、優しさがにじみ出る。反射神経にも人格が宿るということを、筆者は鶴竜に教えられた。

画像提供:日刊スポーツ新聞社

 「四股」や「すり足」という大相撲の基本を大切にし、真面目な稽古で安定した成績を収める鶴竜。五月場所では優勝争いの先頭をきっている。この勢いで、大相撲総選挙でも白星を伸ばせるか!

注目力士④ 千代丸(ちよまる)

 大相撲は、見せ物として庶民を熱狂させた江戸時代から、いつも私たちを目で楽しませてくれる。そして今、規格外のビジュアルをもつ力士が現れた。千代丸だ。

2018年 第7回大相撲総選挙ポスター

 優しい笑顔とまあるいフォルム。ファンからは「千代丸たん」の愛称で親しまれている。相撲協会の公式ツイッターアカウントにおいて、過去一番バズった投稿は、「千代丸の寝顔」とだという。
 筆者は、仕事でつらいことがあると、スマホのカメラロールに保存した「千代丸フォルダ」に救いを求める。千代丸の顔を見ていると、なんだか「平和」を感じるのだ。千代丸が存在するこの平和で豊かな世界。小さいことでくよくよするのが馬鹿らしくなってくる。
 千代丸のビジュアルには、それくらいの威力があると思っている。

 さらに、千代丸のインスタグラムも大人気だ。この癒しの写真と動画をいつでも目にすることができる私たちは、なんて幸せなんだろう。千代丸、ありがとう。あなたはSNS界の横綱です。

画像提供:日刊スポーツ新聞社

 一時は幕内から陥落したが、今年に入ってから十両で2場所連続優勝。五月場所では再び入幕している。前につきでた太鼓腹を生かし、がっぷり組む相撲に磨きをかけ、名実ともにスター力士の風格が出てきた。大相撲総選挙でもSNSのように、ファンからの「いいね!」をたくさん集めることができるのか!

筆者の予想順位

1位 貴景勝
2位 炎鵬
3位 朝乃山
4位 遠藤
5位 千代丸
6位 栃ノ心
7位 阿炎
8位 高安
9位 御岳海
10位 鶴竜

 個性と魅力あふれる幕内力士に順位をつけるのは非常に難しかった。注目力士を、今年に入ってからの勢いも加味して位置付けた上で、根強い人気のイケメン力士・遠藤を4位にした。また、五月場所で大活躍した朝乃山も外せない。

 投票はもちろん、順位予想も総選挙の楽しみ方のひとつだと思う。ぜひあなたも、開票前に順位予想をしてみてほしい。

2018年 第7回大相撲総選挙ポスター
2018年 第7回大相撲総選挙ポスター

いよいよ、投票開始!

 大相撲総選挙の投票は、5月27日~6月8日まで。
 日刊スポーツ「第8回大相撲総選挙」特設サイトもしくはハガキによる投票を受け付ける。好きな力士を3人まで選び、ウェブは、1端末につき、1日3人まで。ハガキは1枚につき3人まで投票可能だ。

 また、niconicoでは、投票前日の5月26日22:30から、ポスター告示特番の放送が決定!個性あふれる力士達のポスターを見て、総選挙へのテンションを高めてほしい。

▼ポスター告示特番は下記のバナーをクリック!▼

 

▼開票特番は6/12 22:00放送開始!▼

 

 

 

 

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