どうして日本の首都は「東京」と言い切れないのか? 世界の“首都事情”を解説してみた
今回紹介したいのは、Kkunn(けーくん)さんが投稿した『どうしてこの国には首都が無いんですの?【素朴な疑問解説】』という動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
東北きりたんが素朴な疑問について解説してくれるシリーズの2作目です。 今回は世界の国々の首都事情について地政学的、あるいは歴史地理学的な観点から解説していきます。 ただ私の調査力じゃはっきりとした答えを見つけられなかった部分もあるので、もし視聴者の中に首都事情に自身マンがいらっしゃったら、ぜひコメントで教えてください!
東京やロンドンは首都とは言い切れないと語る東北きりたん。
世界には首都がない国や首都が複数ある国もあるそうです。そういった首都にまつわる話を投稿者のKkunn(けーくん)さんがまとめ、解説役の東北きりたんと、姉の東北イタコの会話形式で動画にしました。
1.法定首都と形式首都
法定首都とは、文字通り法律で正式に定められた首都で、形式首都とは、明文化はされていないものの広く一般的に首都と認識されている都市を指します。
法定首都の具体例としては、ドイツのベルリンやアメリカのワシントンD.C.が挙げられます。
形式首都としては、伝統的に国の中心として政治機能が置かれてきたフランスのパリやイタリアのローマなどがあります。法律などで首都を明文化している国はそれほど多くなく、政府機関が集まっている都市が首都とみなされているケースが多いそうです。
では日本の場合はどうなっているのでしょうか。
日本では伝統的に京都が首都とされており、現在まで正式な遷都の記録がありません。そのため新たに政府の機能が置かれた東京はあくまで副首都、あるいは並立首都という立場になります。
1950年には首都建設法に「東京都が国の首都」と明文化されていたのですが、1956年に廃止されました。後続の首都圏整備法の中では東京都を含む周辺の広域を首都圏と定義しているものの、首都と定義する条文が無くなっています。このため、東京を首都と言い切ることができないというわけです。
とはいえ、事実上・形式上は東京都が首都であり、「首都を東京都であると直接規定した法令は無いが、東京都が日本の首都であることは、広く社会一般に受け入れられているものと考えている」という日本国政府の公式見解が表明されています。
ロンドンの場合はまた違う事情があります。イギリスはそれぞれがイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドというそれぞれ首都を持つ国で構成される連合国家です。そしてロンドンをイギリス唯一の首都と定める法令等が存在しないことから、首都と言い切ることができません。
しかし日本の場合と同じく、イングランドの首都がおかれているロンドンが実質的に首都とみなされています。中心的な国の首都が、連合国家全体の首都として実質的・形式的に扱われることが多いようです。
2.首都がない国
次は「首都を持たない国」を見ていきます。これらの国の共通点は、「国土面積が小さく、都市あるいは地方自治体が存在しないこと」です。
都市あるいは都市以外の地方自治体が存在しないため、「首都」という区分が不可能というわけですね。
他の首都がない国には、国土を有さず、正式な国家として認められていないものの国際法上の主権実体として多くの国と外交を結んでいる「マルタ騎士団国」という国もあります。
3.首都が複数ある国
さらに「首都が複数ある国」も存在します。先ほどの首都がない国とは逆に、こちらはそれぞれ異なった背景により複数の首都を持つことになっているとか。動画内では国ごとの理由を詳しく説明しています。
首都についての様々なお国事情。動画内では実例を挙げて地政学的、あるいは歴史地理学的な観点から解説しています。興味を持たれた方はそれぞれの国の事情について、ぜひ動画でご覧ください。
視聴者のコメント
・いやあ面白かった!
・分かりやすくて良かったゾ
・調べて自分の知見が広がるのって素敵
・とてもおもしろかったです
・うん、面白い。
・888888
▼動画はこちらから視聴できます▼
『どうしてこの国には首都が無いんですの?【素朴な疑問解説】』
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