名前は「ワニ」なのに見た目は「サメ」の『シロワニ』を解説 狂暴そうな見た目裏腹に性格は温厚で唯一無二の特殊能力ももっていた!
今回ご紹介するのは大歯メグさんがニコニコ動画に投稿した『【サメンジャーズ】シロワニ』です。
映画でも水族館でも人気者のサメ。一口にサメと言っても数えきれないほどの種類がいます。
傑作サメ映画で有名なホホジロザメや、サメなのに温厚な気性と大きな口をもつジンベイザメ、トンカチみたいな頭をしているシュモクザメ。
今回はその中からシロワニを大歯メグさんが解説します。
大歯メグ:
今回ご紹介するのは「シロワニ」。大きな体に細長い歯が特徴のサメです。シロワニはネズミザメ目シロワニ科に属するサメです。
大歯メグ:
実はシロワニは以前はオオワニザメ科に属すると言われていて、図鑑などでも大ワニザメ科と表記されているものもありますが 2020年にオオワニザメの研究が進み他の種類との類縁関係が明らかになった結果、シロワニはオオワニザメとは系統的に離れていることが判明したんだそうです。
大歯メグ:
シロワニの名前を聞いて、サメなのにワニ? と思う方もいるかもしれません。
ワニというのは、サメの別名で中国地方の山間部では サメのことをワニと呼ぶ古語があり、神話の『因幡の白兎』 に登場するワニもサメだと考えられています。
大歯メグ:
そんなシロワニの漢字表記は白鰐(シロワニ)と書き、英名は『Sand tiger shark(サンドタイガーシャーク)』と言われています。
体長は全長3m最大で4mを超える大型のサメです。
西部太平洋、インド洋、大西洋などの世界中の温帯、熱帯海域に分布していて、日本では伊豆七島や、小笠原諸島などの南日本で見られるそうです。
大歯メグ:
波打ち際から水深190mほどに生息していて、特に水深15mから25mで多く見られるらしく、内湾や沖合の浅瀬、水中の洞窟や珊瑚礁 などで暮らしています。
大きな体と細長い歯を見せながら泳ぐ姿は凶暴そうに見えますが、シロワニの性格はおとなしく人を襲うことはあまりありません。
シロワニには不思議な能力が備わっていて、海面で空気を取り込み胃に溜めることで水中でずっと浮かんで止まったり、浮力を調節することができます。
この能力はサメの中でシロワニだけが持っていると言われています。
大歯メグ:
シロワニの繁殖方法は胎生と呼ばれるもので、卵を産むのではなく母ザメの胎内で育ってから出産されます。
胎生の中でも『食卵タイプ』と呼ばれる、母ザメの胎内で過酷な競争して出産されます。
というのも、母ザメの子宮で生まれた子ザメは、他の卵や子ザメを共食いして育ちます。
そうして生き残った子ザメが出産されます。そのため、一度に生まれてくるのは左右の子宮で1匹ずつ全部で2匹しか生まれません。
大歯メグ:
そんな過酷な競争を生き延びて生まれるシロワニですが、ゆったりと泳ぐ姿はとても美しいので、水族館にシロワニに出会った時は泳ぐ姿と口から見える歯もじっくり観察してみてくださいね。
大歯メグ:
シロワニは大きな体に圧倒されますが、大人しい性格で水族館でもよく見かけるサメなので出会えるチャンスが多いサメです。
水族館でシロワニを見かけたら大きな体だけでなく 口から見える歯も注目してじっくり観察してみてくださいね。
狂暴そうな見た目裏腹に実は温厚な性格ということにギャップを感じますね。そして、シロワニだけが唯一持っている特殊能力には生命の神秘を感じます。
動画本編では泳ぐシロワニの姿も見られるので、ぜひニコニコ動画でご視聴ください!
▼動画はこちらから視聴できます▼
『【サメンジャーズ】シロワニ』
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