遺伝子の「水平伝播」はどう起きる? 別種の生き物が同じ遺伝子持つ理由や、薬剤耐性を持つ細菌が生まれる仕組みなどを解説してみた
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今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『【VOICEROID解説】ゆかり先輩と知る生物の不思議【遺伝子の水平伝播】』というtuyukusaさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
新シリーズ始動 VOICEROID解説のようでVOICEROID劇場のようでもあるゆるーい感じでやってくで 「いいね」で遺伝子の水平伝播豆知識を紹介
様々な側面から生物の解説動画を投稿しているtuyukusaさんが、新たなシリーズとして「生物の不思議」の解説をはじめました。第1回目に取り上げるテーマは「遺伝子の水平伝播」です。

遺伝子が伝わる方法としてまず浮かぶのは、親から子へと受け継ぐというもの。


こうして親から子、子から孫へと伝わっていく伝播方法を「垂直伝播」といいます。系統樹を見ると垂直になっていますね。それに対し、種を越えた個体間で遺伝子が広がって行く現象が「水平伝播」です。これは系統樹を見ると横に伸びて見えるからだそう。
水平伝播は脊椎動物のような進化が進んだ生物よりも、構造がシンプルな細菌類でよく起こるとのことです。

遺伝子の伝播について、爬虫類であるヘビAと両生類であるカエルAが同じ遺伝子を持っている場合を例に考えていきます。確実に親子関係にない種同士ということで、これは水平伝播が起こっていると考えられるとのこと。


垂直伝播だとすると、爬虫類と両生類の共通祖先まで遡らなければなりません。そうなると他のヘビやカエルだけでなく、ワニやサンショウウオまで同じ遺伝子を持っていないとおかしくなります。つまり、垂直伝播ではありえない遺伝子の移動が水平伝播となるわけです。
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