『FF7R』で心理学を学んでみないか。“新入社員のクラウド”に「行くぞ新入り」と声をかける効果とは? 上司のバレットにも見て欲しい、日常生活でも使えるガチ考察を紹介
今回紹介するのは、ゆっくりゴリラさんが投稿した『【ゆっくり解説】FF7Rで学ぶ心理学(チャプター1)【FF7リメイク】』です。音声読み上げソフトを使用して、同人ゲーム『東方Project』の霧雨魔理沙(きりさめ まりさ)と博麗霊夢(はくれい れいむ)のふたりのキャラクターが、ゲーム『FINAL FANTASY VII REMAKE』(以下、FF7R)のワンシーンを用いて、心理学のネームコーリング効果とアニミズムを解説していきます。
※本記事は『FF7』『FF7R』のネタバレを含みます。
相手との信頼関係を高める「ネームコーリング効果」
魔理沙:
みなさんには、FF7に出てくるキャラクターを通して、心理学を学んでもらいます。まず、次の場面をよく見て。
魔理沙:
この場面の感想を聞こう。霊夢:
クラウドかっこいい。魔理沙:
では問題。この場面における作戦の士気を下げる危険性のある行動は何だと思う?霊夢:
そんな行動ないよ。みんな張り切っていたじゃん。魔理沙:
正解は、新入社員のクラウドに「行くぞ新入り」と声をかけるでした。霊夢:
バレットって、こういうキャラなんだよ……。魔理沙:
バレットを否定しているわけではない。この言葉のどこに問題があるのか、解説していく。このセリフの問題点は、「新入り」。クラウドの名前を呼んでいないのがいけないんだ。心理学的に言うと、人が聞いていて一番心地のいい言葉は自分の名前なんだ。だから会話の中で名前で呼ぶことを意識すると、相手と心の距離が縮まりやすくなる。これを「ネームコーリング効果」なんていうふうに呼ぶ。
霊夢:
なるほど。そうしたらバレットは「行くぞクラウド」と言うのがよかったのかな。魔理沙:
そう。仕事をする上で信頼関係は大事。名前を呼ぶだけで仕事が円滑に進むなら、是非試してみて欲しい。ここで、ネームコーリング効果をうまく使っている人物を紹介する。
魔理沙:
ウェッジだ。今の会話の中でもうまく「クラウド」と呼んでいて、かなり効果的にネームコーリング効果を意識しているように見える。霊夢:
いや……たぶんプレイヤーに名前を覚えてもらうための大人の都合だと思うけどね。
星の悲鳴が聞こえるのはアニミズム的思考?
魔理沙:
次はこの場面。
魔理沙:
この画面の感想をどうぞ。霊夢:
バレットが熱弁するシーンだよね。ここはFF7Rの中でも重要な星について、確信めいたことを言っているけど、クラウドとの掛け合いでコミカルな会話になっていて面白かったね。魔理沙:
じゃあ私が気になったシーンを発表しよう。
魔理沙:
星の悲鳴が聞こえているところです。この思考は心理学的にアミニズムと呼ばれる思考です。霊夢:
いや、これは物語……。魔理沙:
この思考の何が問題かというと、一般的には幼児期から思春期の間に起こる思考だという点。幼児期は自己と客観が区別できていない時期で、物事を比べたりするのも難しく、現実と非現実の区別がつかないんだ。
魔理沙:
結果として、自分の周りのものも自分と同じように命があって、意思を持っているんじゃないかと考えるんだ。この思考は基本的には成長とともに失われる。霊夢:
バレットはもうオッサンだから、たしかにアミニズムがあるのは変だね。魔理沙:
このあとクラウドに医者に行くように言われているが、あながち間違っていない。
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