TVアニメ『はじめてのギャル』でパンツマイスターを務めた山内則康氏とパンツ談義をさせていただいた
パンツが出しっぱなしだったアニメは何でしょう?
──ちなみに今までで、一番パンツが出っぱなしだったというアニメってあったりしますか?
山内:
それは、私どもの作品じゃないんでしょうか、やっぱり(笑)。
──山内さんが手掛けられた『AIKa』【※1】や『ナジカ電撃作戦』【※2】などを見ると、アングルに対するこだわりがあるのでは?と思うのですが。
【※1】『AIKa』1997年〜99年に発表されたアクションアニメ。監督の西島克彦とキャラクターデザインの山内則康によるアクションシーンでは、常に誰かのパンツが見えていた。2007年には『AIKa R-16:VIRGIN MISSION』が、2009年には山内氏が監督と総作画監督を務めた『AIKa ZERO』が発表された。
【※2】『ナジカ電撃作戦』2001年に放映されたスパイアクションアニメ。山内氏はキャラクターデザインと総作画監督を務めた。こちらもローアングルカットなどパンツを見せるための様々な演出が施されて話題となった。
山内:
実はあまりないんです。下からの方がより見える確率が高くなるので。
──パンツは絶対見せようという強い意志があったんでしょうか?
山内:
強い意志はありました。
──絶対にパンツを見せるためにアングルを決める。
山内:
当時はそうでしたね。でも、今の流行りと当時の流行りで、ちょっと変わってきています。
──今と昔だと、パンツを描かれることに対して厳しさというか、ここは描いてOKというラインというのは変わってきているんですか?
山内:
変わってきているとは思います。やはり盗撮っぽく見えてはいけないというのはあります。昔は、その辺は非常におおらかというかいい加減でしたね。
──逆に、最近“鉄壁スカート”という現象があるじゃないですか。逆立ちしたり、三角座りをしてもスカートの裾が重力に逆らって太ももに密着してパンツが見えない。個人的にはやはり不自然だと感じる部分があるのですが。
山内:
ありますね(笑)。そういう作画。決して(パンツに)魅力がないわけではないですが、そういうアニメは「見えない方が良いよね」って思うことが多いです。たとえ見えなかったとしても、別にエロを目指したキャラではないにも関わらず、凄くグッと来る作品、醸し出されてくるようなエロさを感じる作品もあります。あとパンツを描かなくて良いので、作画的には楽だと思います(笑)。
──パンツの作画ってやはり大変ですか?
山内:
大変ですよ。中の立体とかを描くわけですから。それはずっとスカートが張り付きっぱなしの方が当然、楽ですよ。
「お尻は足の連続だと思っている」パンツマイスターは脚派
──ネット上で見かけた情報で恐縮なのですが、山内氏は脚好きで、おっぱいには興味がないと伺いました。こちらって真実なのでしょうか?
山内:
おっぱいには何の興味もないですね。
──それは、もうずっと脚が好きだということでしょうか。
山内:
脚だけの方が好きです。
──ちなみに、お尻はどうなのでしょうか?
山内:
それも同じです。脚の連続だと思っています。脚とワンセットですね。
──いつぐらいから脚に興味を持たれたんでしょう?
山内:
アニメーターになる前、趣味で描いていた時から、そういうのを描いてましたね。
──脚フェチですと、生脚以外にもニーソックスとかストッキングとか、いろいろ好みの派閥があると思います。最近では、ニーソックスの“絶対領域”というものも登場していますが……
山内:
そういったことにはあまり興味がなくて。特にストッキングには何の興味もないな。むしろ、めんどうくさいので、やめてくれという感じですかね。
“絶対領域” も僕らのころには無かった言葉なので、新しい概念ですよね。僕らのころにはなかった言葉なので、何の感慨もないかな。
ブルマには興味なし
──ヌードは興味ありますか?
山内:
オールヌードって興味ないんですよね。そういう写真でも見てればいいんじゃないって話で。
──パンツと水着の違いってあったりするんですか、描く時に。
山内:
基本、違いはないと思います。僕的には、ないです。レオタードも同じ。
ひとつ言い忘れていた、ブルマには興味ないです。
──そうなんですか!?
山内:
今となっては、もう、そんなものはありませんが、昔はあったんですよ。ブルマというやつが。でも、昔から、興味はなかったな。
──パンツと同じようにブルマも好きなのでは?と思われがちだと思いますが、パンツとは別なのですね。
山内:
そう、かけ離れた形をしているんですよ。
──私個人の印象だと、ブルマってほとんど、パンツみたいな形に見えるのですが?
山内:
それよりも僕は、ショートパンツというか短パンというか、そんな感じかな?
──山内さんの年代とその後で、ブルマは段々と身体に密着して行ったじゃないですか?
山内:
らしいですね。そうですね。
──そういった影響とかもあったりするんですかね?
山内:
だと思いますよ。
──もう滅びようとしているくらいの時期は一番パンツに近いブルマだったりしました。
山内:
なるほど。僕の場合は、もうちょっと古いんです。面積が大きいというんですか。なるべく、運動性能を上げようということだったんでしょうけど。
──となると今の陸上競技とかの結構パンツに近いユニフォームとかも。
山内:
そうですね、外国の人とか、凄いビキニみたいなものを履いてますもんね。でも、あそこまで筋肉隆々だとね(笑)。強そうだなと思うだけで。
──やはり、太ももがちょっとムチッとしているくらいが。
山内:
ふつうの美少女が良いですね。
パンツマイスターにとっての原初のパンツとは?
──今回、パンツへのこだわりをたくさん伺うことができて、嬉しかったです。
山内:
あまりマニアックなことではなくて、どうもすみません。
──たぶん、山内さんはマニアックというよりも原初的というか……
山内:
プリミティブというか、原始的な。
──そう、プリミティブなパンツというこだわりがあるということですよね。原初の「パンツとはこうあるべきだ」というところを突き詰めていくと、山内さんの好みに行くのではないかなと。
山内:
そうですね。初めてアニメや漫画で見た、ああいう最初に出会ったところに回帰して行くのかなと。
──始めて見て、パンツに興味を持つキッカケは何だったのでしょうか?
山内:
『ハレンチ学園』【※】とかじゃないですかね。小学生のころだったと思います。いきなり学校に持ち込み禁止になったりして、友だち同士で貸し借りして見ていました。
※『ハレンチ学園』: 永井豪による漫画作品。1968年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載されていた。
画像はコミックシーモアより
──昔は厳しかったですよね。そこからパンツに興味を持ちだして……
山内:
「こりゃあ、イイや」と思いました。しかも、絵は練習すれば、自分で描ける、表現できるじゃないですか?「これは自由自在だぞ。どんなパンツも手に入る。自分で描けばいいんだ!」と。
──じゃ最初のきっかけは自分のために描き始めたのが。
山内:
当然です。誰でもそうでしょう? 絵描きなんて。違うの?
──やはり、今でもやはり自分の描くパンツが一番だと。
山内:
一番という程でもないですけどね。そこそこ行っているのではないかと、勘違いするようにしています。
──最後に、すごく月並みな質問なんですけど、山内氏にとって、パンツをひと言で表すと何になるんでしょう?
山内:
ホントに月並みな質問ですね(笑)。
──すみません(笑)。恐らくものすごく聞かれている質問だと思うんですけども。
山内:
そうですね、人生でしょうか。とかいろいろありますもんね (笑)。パンツが人生だったら困るでしょうという話ですよ。あなたの人生パンツなんですか! と(笑)。パンツはパンツでしょう。
──パンツはパンツであると(笑)。本日はありがとうございました。
電話インタビュー後、山内氏に特別にパンツを描いていただきました。こちらはニコニコニュース オリジナルと公式Twitterとの連動キャンペーンとして、抽選で2名様にプレゼントいたします。詳しくはこちらへ。