大ヒット中の『カメラを止めるな!』パクリ騒動について、吉田豪らがコメント「FLASHがパクリというふうにミスリードしたのが問題」
💡ここがポイント
●上田慎一郎監督作の映画『カメラを止めるな!』に盗作疑惑。
●吉田豪がこの疑惑はFLASHのミスリードだと指摘。
●さらに上田慎一郎監督の妻の包容力の凄さについて言及。
久田将義氏と吉田豪氏がパーソナリティをつとめるニコニコ生放送「タブーなワイドショー」。今回の特集は上田慎一郎監督作の映画『カメラを止めるな!』の盗作騒動について。
8月21日に発売された雑誌「FLASH」が行った劇団PEACEの主宰者である和田亮一氏へのインタビュー取材の中で、和田氏は『カメラを止めるな!』は和田氏ともうひとりの人物が脚本を制作した舞台『GHOST IN THE BOX!』が原作であると主張しています。
この問題について、吉田氏とゲストでエッセイストの能町みね子氏は、上田監督が影響を受けた作品として公言していることや、パンフレットにも記載があることを挙げ、FLASH側のミスリードを指摘。また「お金目当てなのではないか」という意見については、和田氏が仲間に入っていなかったところから来た感情のもつれが原因ではないかと推測しました。
そもそもパクリではない? FLASH側のミスリードが招いた問題
吉田:
現在ヒット中の『カメラを止めるな!』という映画がございまして、それがもともと、とある舞台をモチーフにしまして、それを映画化しようとしたんだけれどポシャって、その構造というか、そこに影響を受けた作品とは公言していて。そのモチーフになった舞台の代表が「パクリだ」って怒っていらっしゃるというのが写真週刊誌に載りまして、という流れですよね。
久田:
ご覧には?
能町:
映画は観ました。私は結構、本当に面白かったなと思ったので、久田さんが微妙な感じになって、しかも絡まれているあたりから、これは面白いなと思って。
一同:
(笑)
久田:
ちなみに代表も僕と同じ意見ですね。面白いけれど、そこまでっていう感じ。
吉田:
みんなが褒めた後に観に行くと、ハードルが上がりきっている状態だからということですかね。
久田:
僕、吉田くんのついでで観たので。小出祐介さんが「めっちゃすごい!」と面白がっていたので、へぇと思って。後半に女性ライターの方、ちょっと名前を失念してしまったんですが、その方と全く同じ意見で、あまりハードルを上げすぎて僕は観ていたので、「そうでもないよ」っていうことを言いたくなかったので、下げて行ったんですよね。
下げて行くのも野暮じゃないですか、人が面白いって言っているものを。面白いと思ったけれども、笑うほどではないなと思ったので。
吉田:
それが野暮なんですよ(笑)。
久田:
う~ん、そうかな(笑)。面白かった。
吉田:
面白かった?
久田:
面白いのは面白かった。
吉田:
面白いと笑うが違うということでしょう。
久田:
そうそう。
能町:
星5個だといくつですか。5点中……。
久田:
3.5ぐらいですかね。
能町:
わりといい。
吉田:
もともと上田慎一郎監督も三谷幸喜に影響を受けたと言っていて、モチーフになった舞台自体もそうだろうし……というだけの話なんですよね。だからはっきり言っちゃうと、FLASHがパクリというふうにミスリードしたのが問題っていう。
能町:
パクリというもんじゃないですよね。
吉田:
だってずっと公言しているし。もともとのこういう舞台がありまして。
能町:
パンフレットにも書いてあります。
吉田:
書いているわけで、パクリなわけがないんですよ。許可のうんぬんの問題なんだろうけれど、そもそもその舞台の代表の人がしばらく舞台がポシャった後に、精神を病んで人と誰とも連絡とらない状況があってと話をしているわけで、舞台の人と連絡取って許可とったら、それはしょうがなくない? っていう。あなたの問題じゃないのっていう。
能町:
不可抗力のところがありますよね。
お金目当てではなく、感情のもつれが原因か
吉田:
みんなお金目当てだろうって言うけれど、僕はそれを否定したいというか、お金というより単純に寂しい。
能町:
私もちょっとそう思いました。「お金じゃない」って言っているのが、気の毒。
吉田:
ただお金ももらえたら嬉しいだろうけれど。
能町:
知らん間に自分が作ったはずのものが映画になっていて。
吉田:
観に行ってすごい評判も良くて、やった! と思った後で。
能町:
自分に全然声がかからないじゃん! ってなってきてということだと思う。
吉田:
なんであいつばっかり評価されているんだよ、まして上田慎一郎監督というのが、基本仲間と何かをやろうとするタイプで、役者さんも含めて仲間でみんなで上がっていこうとして、その中に自分が入っていないという寂しさが一番大きいと思うんですよ。
久田:
TABLOで書いたんですけれど、感情の問題だと思いました。おっしゃるとおりで、基本的に「原作にしろ」って言っているのが、すごくこだわっているじゃないですか。
吉田:
当然あのレベルなら原案ですよ。原作なわけがない。
久田:
リメイクとかモチーフとかでいいと思うんですけれど、「原案」と僕が観た時は入っていたので。エンドロールで。入っているなと思いながら 。著作権で言うと、僕はあまり詳しくないんですけれど、脚本家に著作権があるので、原案だったらいいんじゃないかなと思うけれど、感情のもつれだと思いますけれどね。
吉田:
(コメントを見て)「銀魂を例に出してるのも間違い」って、本当にそうなんですよ。『銀魂』の映画について、あれはちゃんと「原作」とあるじゃないですかと。『銀魂』は普通に原作があるしって。何を言ってらっしゃるんですか。という。
久田:
原作を映画にしたのじゃないじゃないですか。劇団PEACEさんのを観たいんですけれど、それを観れば……。
能町:
あれ、やればいいのに。
久田:
再現性とか類似性が。もう、これだと裁判所とか弁護士の判断になってくると思うんですけれど、観たいんですよね。
能町:
やればいいと言っても、すぐやれるもんでもないでしょうけれど。
吉田:
思った以上ヒットになればなるほど、こういう問題に起きてくるだろうし。
久田:
だからこの映画が本当に2、3館上映で一週間で終わっていたら、こんなことになっていないと思うんですよね。これだけヒットすると、俺は? ってなって、感情のもつれだけなんで。原案でギリギリじゃないのかなって。
普通に原稿に書いたとおり、香港の『インファナル・アフェア』とか、『ディパーテッド』という映画でヒットしたりとか、それはモチーフとかリメイクとなっているので、リメイクとかでいいんじゃないのとか、モチーフにして『カメラを止めるな!』ができたんだ、ぐらいでいいんじゃないのかなと思ったりする。感情のレベルですよね。