スクール水着の歴史を振り返る! 誕生の背景や時代ごとの変化をしっかり解説
今回紹介する、賢者のゆっくり解説さん投稿の『【ゆっくり解説】スクール水着の歴史をゆっくり解説』という動画では、スクール水着の歴史について解説を行っていきます。
時代とともにスクール水着も変化
魔理沙:
学校の授業で使うスクール水着って、いつ頃からあるか知っているか? 水泳を授業に取り入れた頃は、決まった水着なんかなかったんだ。みんな好きな水着を買ってきていた。
霊夢:
ビキニの子とかもいたのかしら。
魔理沙:
そんな子がいたら男子は授業にならないだろ。第二次世界対戦後、新たな学校制度が発足して、小中学校、高等学校の体育の授業内容として正式な科目となった。
霊夢:
じゃあその頃から水着が決まりだしたってことね。
魔理沙:
小学校低学年は「水遊び」、小学校高学年からは「泳ぐ」指導がされたんだ。
霊夢:
泳ぐ指導が入ったんじゃ、ビキニは無理ね。
魔理沙:
今、幼稚園や保育園での水遊びでは、ビキニの子もいるらしい。
霊夢:
幼稚園で泳ぐほどのプールはないからね。
魔理沙:
泳ぐにはビキニは適さないだろ。各々が用意した水着では、浮く、泳ぐ運動や、水泳に用いるのは形状や機能等において適切じゃないと判断されたんだ。
霊夢:
それでスクール水着というのが作られたのね。
魔理沙:
当時の公式競技に使われている水着を参考にして、学校の授業で使うのに適している水着の制定がされて、製造メーカーによる微妙な差異はあるものの、全国でほぼ共通の形状や機能を持つものが学校指定の水着として定着していったんだ。
霊夢:
あんなダサい水着にも色々と過去があるのね。
魔理沙:
定着していくに伴って、学校指定や学習用として「スクール水着」と呼ばれるようになったんだ。
霊夢:
寒い地域には水泳の授業がないって聞いたことあるわ。
魔理沙:
北海道は夏でも涼しかったから、昔は水泳授業はなかったんだ。でも今は北海道でも水泳授業はあるんだ。
霊夢:
今はあまり気温差がないからね。
魔理沙:
ただ、北海道にスクール水着という概念はないままで、各自が用意した水着を着ているんだ。
霊夢:
なら、ビキニでもいいってことかしら。
魔理沙:
霊夢はビキニにこだわるな。でも、中学や高校ではプールはないんだ。
霊夢:
だからスクール水着が定着していないのかしら。
魔理沙:
北海道はともかく学校指定のスクール水着でも、その学校でブランドやデザイン、色等を指定する「指定水着」と、各学校が定めたブランド、デザイン、色等の最低条件の範囲内で、各自市販のスクール水着を自由に選べる学校もあるんだ。
スクール水着は水泳の授業以外にも、洋服が汚れそうな理科の授業でも使われていたんだ。
霊夢:
スクール水着を水泳以外の授業で使うの?
魔理沙:
たとえば、川にいる魚の調査をする授業や、田植えを経験する授業とか。地域によってだけどな。
霊夢:
私は授業できた記憶しかないわ。
魔理沙:
ところで、スクール水着といってもいろいろタイプがあったのを知っているか?
霊夢:
さっき言っていたデザインってやつかしら?
魔理沙:
それ以外にも、年月が経つことによって、形も変わってきているんだ。男子用の水着はあまり変わっていないけど、学校ではボックス型というのが主流だったんだ。
霊夢:
男子は下半身だけのパンツみたいなものだものね。
魔理沙:
それでも股間部に裏布がついたりとか、さほど変わらなくてもいろいろな機能は進化していったんだ。それに男子は水流で泳いでいる最中に、水着が脱げないようウエスト部分に紐を付けたりしたんだ。
霊夢:
そういえば紐が結べなかったり解けなかったり、先生に頼んでやってもらっている男子がいたわ。
魔理沙:
その紐が、低学年ではなかなかうまくできないという問題もあって、最近はウエストに紐じゃなく、ゴムが入っている水着もあるんだ。 男子用はボックス型でもスパッツ型と呼ばれたり、他にサーフ型やビキニ型というのもあるんだ。それに男子はスクール水着というより、海パンと呼ばれる方が多いんだ。
霊夢:
確かに男子は海パンって言っている人が多かったわね。
魔理沙:
ボックス型やスパッツ型は競泳用で、今では伸縮性も良く泳ぎやすいことから学校指定になっている場合も多いんだ。 それにいまでは、裾の長さも股下三分丈前後のトランクス型や、5分丈のロングトランクス型も登場しているんだ。
霊夢:
男子用もいろいろと形が変わってきているのね。
魔理沙:
女子用は男子用以上に開発されていったんだ。
霊夢:
女子は上半身も隠さないといけないからね。
魔理沙:
最初に発売されたスクール水着、旧旧型と呼ばれていて、学校指定水着というものが制定された時に開発されたもののひとつだ。
旧旧型と呼ばれるスクール水着は、上半身と下半身が別々になっていたんだ。
霊夢:
トイレの時に楽そうね。
魔理沙:
別々になっているって言っても、分離されているように見えるってだけで、上半身部分は持ち上げれば脇までめくれるが、上半身部の内側の全周にわたって裏布がついていて、その裏布に下半身部分が縫い付けられているんだ。
霊夢:
じゃあ下半身部分だけじゃ脱げないってこと? 結局トイレに行く時は全部脱がなきゃならないのね。
魔理沙:
上半身部はスカートと言われていて、お尻ギリギリまで隠せていたんだ。
霊夢:
スカートってなんか可愛い表現ね。でもヒラヒラがついているわけじゃないでしょ?
魔理沙:
ひらひらがついていたら、水に対しての抵抗が強くなって水泳の授業には適さないだろ。
霊夢:
それもそうね。ならピッタリとしていたのかしら。
魔理沙:
色も黒か紺が主流で、収縮性はほとんどなかったんだ。
霊夢:
男子用に比べて女子用は上半身部分もあるから、何かつっぱりそうなイメージだわ。
魔理沙:
当時はそういう製法しかなかったんだろうな。1970年代は、ワイシャツのように生地が薄いナイロン素材のものもあったそうだ。
霊夢:
ワイシャツの素材なんて全く伸びないじゃないの。それに生地も薄くて透けて見えそうだわ。
魔理沙:
そんな問題もあって、次に旧型というデザインができたんだ。見た目は違うが、縫い合わせ部分の改良により収縮性の乏しい布地でも、運動時や身長の伸びに応じて、ある程度の伸縮を許容させるためとか、胸元から入る水流を股間部で逃がすためとか、開発にはこういった諸説があったそうだ。
霊夢:
機能を特化させたものなのね。
魔理沙:
ほかにも前身頃の股間部の布が下腹部と一体ではなく分割されて、下腹部の裏側で重ねられて筒状に縫い合わせてあったんだ。その形が前から見るとスカートのように見えるため、スカート型とかダブルフロントと呼ばれるようになったんだ。
他に旧旧型のボトム部分は緩やかなローレグだけど、旧型は少しハイレグになって背中の部分はゆるめのU字型だったものが少しV字に近くなったんだ。 1980年代から、さらに開発された新型スクール水着が登場したんだ。
霊夢:
新型って聞いたら何かワクワクするわね。
魔理沙:
大きな違いはやはり縫製のやり方だ。それにスカートと呼ばれる部分がなくなり、上下一体型となったんだ。 背面もU字型だけじゃなくY字型というものもあるんだ。
霊夢:
問題だった収縮性はどうなったのかしら?
魔理沙:
縫製の精度の向上により、ある程度は改善されたんだけど、素材は同じナイロンが主流だったから、競泳用の水着よりゴワゴワしていて、収縮性は競泳用より劣っていたんだ。
霊夢:
競泳用となると本格的な水泳だから、泳ぎやすいようにもっと精度を上げていたのね。それに比べて授業で年に夏の時期にしか使わないスクール水着だから、そこまでレベルを上げる必要はなかったのかもね。
魔理沙:
競泳をするような人は、学校の授業だけじゃなくスイミングスクールに通っていることが多いから、スクールごとに決められた水着があり、ちゃんとした競泳用の水着を持っていたからだろうな。こんな感じでスクール水着にも歴史があるんだ。
霊夢:
たかがスクール水着っていうだけでも大変だったのね。
社会的な背景も相まって変化を遂げてきたスクール水着。これからもどのように進化していくのか楽しみですね。解説をノーカットでご覧になりたい方はぜひ動画をご視聴ください。