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大麻、コカイン、覚せい剤…学校では教わらない、薬物別“トビかた”の違いって? 日本と海外のドラッグ事情を考える【語り: 石丸元章、ニポポ】

覚せい剤――感覚の領域がわからなくなる恐怖のドラッグ

ニポポ:
 コカイン、大麻ときましたけれども、3つ目いきましょう。覚せい剤。ここから一気にハードルが上がって、例えば映画であったり、ドラマであったりで見る摂取方法が静脈注射じゃないですか?

石丸:
 覚せい剤は塗ってよし、打ってよし、吸ってよし、飲んでよし。

ニポポ:
 マルチなんですね。

石丸:
 “よし”じゃないか。

ニポポ:
 よしじゃない(笑)。だめ。「人間やめますか」(笑)。

石丸:
 いや、でも人間はやめられないんだよ。いっそ人間がやめられてしまえば楽なのに。そこに覚せい剤の苦しみがある。今これを見ながら、覚せい剤をやめたいなと思ってる人もたぶんいると思う。ニポポさんも自分もあなたを応援するから。

ニポポ:
 「何に塗るんだ」とかいろんなコメントがありますけれども、いろんな違法薬物の事件があるとみんなすぐ言いたがる言葉があって。すぐに「キメセク」って言いたがるんですよ。いわゆるセックスドラッグとして使われるのが、シャブと言われる、覚せい剤。これがメインなんじゃなかろうかと思いますけれども、どうなんでしょうかね。

石丸:
 覚せい剤ってひとつにはやっぱりセックスドラッグですよね。それはあまりにかっこ悪いじゃない。ドラッグキメてセックスばっかして。あるいは自分でしちゃうんだから、変態になっちゃうドラッグ。覚せい剤のキメセクって大概みんな最後は変態になっちゃうから。

 覚せい剤は愛にあふれた優しいハートのあるセックスとかならないから。快楽に溺れて、快楽に沈み込んで、気持ちいいんだか悪いんだか、完全に倒錯した、本当に死んじゃってんじゃないかみたいな、生きてるのか死んでるのかもわからない。

 ここまでになるっていうのが怖いでしょう。ドラッグってこういうものなのよ。大麻はそういうことにならないから。覚せい剤は気持ちいいんだか悪いんだかわからないけど、でも最高。これが怖いんです。

ニポポ:
 怖い。

石丸:
 だから覚せい剤は怖い。私、覚せい剤を取材しようと思って、本当に頑張って取材して本書いたんだけどね。途中から倒錯しちゃうわけ。取材するつもりで覚せい剤を調べ始めているんだけど。その本はだいぶ前ですけど、青春時代に私が経験した覚せい剤のひとつの物語。『SPEED スピード』っていう本。

『SPEED スピード』
(SPEED スピード | Amazonより)

ニポポ:
 もちろんわかります。95年ぐらいですか。ちょっと怒られちゃったのが……。

石丸:
 そう。私、覚せい剤取締法違反っていうので逮捕されてるわけ。その頃の社会状況の中で、執行猶予中に自分が体験したことを本に出してるわけなんですよ。だからすごくリアルな話っていうのを本に書けたわけね。今だったらたぶん出せない本でしょうね。

 でもそれは自分が20代に経験した、非常に未熟でチャレンジングではあるけれども無謀でもあるし……。そういう若い私が経験した覚せい剤と覚せい剤を巡る騒動っていう話を本にしてあるんだけど、その後いろんなドラッグの事件が起きたりとか、いろいろ取材したりとかしながら本を読んだりとかもするし、覚せい剤について考え続けるわけ。

 私、「覚せい剤っていったい何なんだ」と30年間も考えているんだから。いろんなことを考え続けてきたって、覚せい剤は非常に難しいというか、危ないドラッグですよ。視聴者の皆さんに言うことがあるとするれば、「無理してやるようなもんじゃない」です。あれは危ないですよ。

ニポポ:
 危険だぞと。

石丸:
 中学1年の子どもに、「パパ、覚せい剤やるとどうなるの?」って聞かれたのよ。

ニポポ:
 ストレートだな(笑)。

石丸:
 でもそこは、自分が30年間考え続けたことをきちんと伝えたいわけじゃん。通り一遍の「あれをやるとないものが見えて、だめ絶対」とか言いたくないわけ。やっぱり自分がきちんと取材したことを、発見したものを言いたい。それで俳句を詠んだ。

 過去のドラッグの経験を俳句や詩にしたりしてるんです。覚せい剤のものもあって、それはどういうのかっていうと、状況から説明します。とある夏の暑い日にセミがミーンミーンって鳴いてたんで。家のリビングにいて、すごい頭の中で鳴いてるの。夏で暑くて。そうだ、覚せい剤やろうかなと。

ニポポ:
 涼しくなろうぜと(笑)。

石丸:
 自分の場合は覚せい剤は打たないで、シューっとこうやってあぶって吸うんだけど。あぶってカチッ、スーっと吸って。煙を肺にためるわけですよね。肺にためて、息を止めたら覚せい剤を体が吸収するわけじゃないですか。その瞬間、ドクンって心臓が1回鳴ったの。それで心臓が止まってしまったの。ドクンと。

ニポポ:
 止まっちゃったんですね。

石丸:
 そうしたら、ミーンって鳴いてたセミがシーンって突然静かになって。今まであれほど鳴いていたセミがシーン、鼓動も止まってるの。いったい俺はどこにいるんだと。この静けさ、見えているものは普通に見えているんです。だけど、宇宙の静寂、聞いたこともないような静寂の中に自分がいるわけ。これが覚せい剤かと思って、これを俳句にしたのが「鼓動一ツ忽ち蝉の黙り込む」。

 「おまえ俳句って知ってるよな?」って。「うん、知ってる」って。「松尾芭蕉の古池や…て習った?」「習った」「あれは静けさを詠ったんだ。パパも静けさを詠った句があるんだ。それが『鼓動一ツ忽ち蝉の黙り込む』という俳句。覚せい剤の本質だ」。

ニポポ:
 すげえ、30年の重みがあるわ。

石丸:
 それを話したわけ。そうしたら、うんうんって聞いて、「静けさなんだ。うー、やってみてえ!」みたいな。絶対だめ! って(笑)。やっぱり芸術っていうのは怖いなと思った。

覚せい剤の流通網――「高級売人は時間に遅れない」

ニポポ:
 そんな覚せい剤はよく「シャブ」とか「冷たいやつ」なんて言われますけれども、これっていうのは、どういった流通がなされているもんなんでしょう?

石丸:
 これはヤクザでしょう。覚せい剤は全部ヤクザ。日本の場合はね。どうもアメリカなんかでは、ネットで製造方法を見て風邪薬なんかを使って作ってる大学生や高校生なんかもたまに捕まるらしいんだけど。作るときにガソリンなんかを使って遊離させたり、火を使ったりとかして危険物を扱うんですって。

 それで大爆発が起きて大やけどをして捕まっちゃうとか、救急車で運ばれるとかでばれちゃうってことがあるんですって。そんな大やけどするぐらいだったらね……。でもヤクザの資金源っていうのもあれだし……とか、いろいろありますけど。

ニポポ:
 思うところもありますけれどもね。

石丸:
 値段なんですけど、日本に流通してるものはみんな“ピュリティー”にうるさいですから。血管に直接入れたりもするから、効く効かないに対してすごく敏感で、効いてないとすぐに怒りだす。

ニポポ:
 そこもクレーム文化なんですね(笑)。

石丸:
 「何だこのやろう、おまえ、全然効かねえじゃないか! どうなってんだよ!」って。薬をやって怒りやすいですから。そんな人に本気で怒って絡まれたら嫌だから。

ニポポ:
 本当ですよね(笑)。

石丸:
 どうせ同じ値段を取るなら、文句が出ないような“ピュリティー“のいいものを仕入れようと思うから、“ピュリティー”は大体同じぐらいだと思うんですけど。新聞を見ても末端価格って出てますけど、1グラムで2万円ぐらいから4万円ぐらいの間です。やっぱりまとめ買いをすれば安いしっていうのもあるんじゃないですかね。

ニポポ:
 これっていうのは一般的にドラマや映画で見るような結晶で売っているんですか。

石丸:
 一般的には結晶、あるいは結晶に近いようなちょっと砕けたような感じのもの、あるいは少し水分を含んだようなものとか、ごくまれにそれを精製する過程で取れるこれは希少部位なんだっていうような。ユキネタっていう、精製する過程で一回蒸気にしたりとかいろんな過程があるんです。

 蒸留器の端についた細い粉の粒子の部分で、これがいいんだよっていうような人もいれば、手に入れた覚せい剤を顕微鏡で見て、粒子が整ってるかどうか……つまり、一度ばらしたものを再結晶させた”成型肉”じゃないかを見る人もいる。

ニポポ:
 そんな見極め方があるんですね。

石丸:
 マニアの人たちっているからね。

ニポポ:
 何にでもそうですけど、薬系の人たちもいわゆるジャンキーの方ってみんなマニアじゃないですか。楽しみ方にも突き詰めていって、ご飯を食べずに挑んだりとか、雰囲気作りだ、音楽だとか、いろいろ努力をされているっていうような印象もあります。

石丸:
 覚せい剤って、海外で捕まって日本人でも死刑になってる人がいるわけですよ。これはしょうがない。だってその国の法律で捕まっちゃったんだから。中国でいるんじゃないのかな。女性なんかでも死刑判決を受けて。100グラムとかを持っていて死んでしまう。覚せい剤の値段はなぜ1グラム4万円とか5万円とかもするのかなって、あれは命の値段だから高いんですよ。

ニポポ:
 密売人というか運び屋さんたちのね。

石丸:
 あるいは覚せい剤をやって死んでしまう人もいる。本当にもう0.0何グラムとかでも死んじゃうわけじゃないですか。やっぱり人がそれだけの量で死んでしまうものっていうのは命の値段、それは負の値段だけど、命の負の値段だからやっぱり高いんだな。

 そんな簡単な気持ちで扱っちゃいけないんだよっていうような値段なのかなというふうに思いますよね。

ニポポ:
 覚せい剤にはまっていっちゃった人のお話って、自分は下戸、お酒がいけないからこっちにいっちゃったっていう人が何人かいるんですけど、やっぱりそういった用途で使われていくっていう不思議もある、僕の中での不思議なんですけど。

石丸:
 それは言い訳じゃない? お酒飲まないから覚せい剤ってちょっとひどくない?

ニポポ:
 飛躍しすぎですかね。

石丸:
 覚せい剤のすごさって、倒錯した感じ。もう気持ちいいも気持ち悪いもわからなくなっちゃう。人間の精神領域とか、良いも悪いも倒錯してしまってわかんなくなっちゃうような、感覚の方位磁石がぐるぐる回っちゃってる感じ。

 ドラッグには格言があって、「手に入るときにはいつでも最高にたくさん手に入れろ」っていうのがあるんですよ。入るだけ入れとけ。お金があっても買えないのがドラッグだから。

ニポポ:
 機会がないとっていうことですもんね。

石丸:
 どんなお金持ちだって売人と連絡がつかなきゃ買えないんだから。だから声がかかると、もうみんなあるだけ買っちゃうわけです。

ニポポ:
 僕は実際売人さんと触れ合ったことがないんですけども、売人さんっていうのはどうやって近づいてきたり、どこにアクセスするもんなんでしょうかね。

石丸:
 これは意外と語られてないことなんですけど、売人は大きく分ければ2種類います。普通のその辺にいるチンピラみたいな、売人も含めて大衆向けの人と、高級プッシャーっていうのがいるから。何でもそうですよね。居酒屋もあれば高級バーもあるように、売人も普通の売人もいれば高級売人もいるから。

ニポポ:
 すっげえわかりやすい(笑)。

石丸:
 この違いというは、まず高級売人は時間に遅れない。

ニポポ:
 おお、かっこいい。しっかり守るんですね。

石丸:
 売人って本当に時間にルーズだったりするやつがいるわけ。人の話とかいろいろ聞くと、すんなり取引がいかないとかっていうのがやっぱり多いんですよ。高級売人は時間にきっちり来る。そして高級売人は身なりがいい。セレクトショップで、ちゃんとハイブランドを着てる。

 要するにちゃんとしたいいものを身につけてる。それから、さっぱり清潔感もある。だから職務質問も受けにくい。その代わり値段が高い。着ているものも高ければ、その人の生活レベルも高ければ、売ってるものも高い。だけど口が固い。

 そういう高級プッシャー。これは芸能人とかが遊ぶような街、西麻布であるとか、そういう界隈なんかで接触するというふうに聞いてます。普通の売人はどこにいるかって、これは最近SNSなんかでも結構いるでしょう。

ニポポ:
 SNS、ネット系っていう話はよく聞きますね。

石丸:
 ネットで買うと、大概捕まります。ついこの間も、毎日新聞の常務の奥様が覚せい剤で捕まって、仕事先に家宅捜索が入って、毎日新聞の常務で次期社長といわれてた人が退職しましたよ。滋賀か奈良か、そっちのほうのネット業者が捕まったことがキッカケだったらしいです。

 普通はドラッグって現物を持ってないと逮捕されないんです。現物を持っているか、あるいはそれと同等なのが尿から出ること。じゃなければ逮捕されないんだけど……裁判傍聴に行くと、どういう罪状かっていうのが書いてあるじゃないですか。

 よくドラッグ関係で見るのが、麻薬取引などの国際条約特例条項とかあるんですよ。どういうことかっていうと、現物は出ていないわけ。本人の家宅捜索をしても現物も出てないし、尿も出てないんだけど、通話記録とか録画記録とか。

ニポポ:
 今はそれで逮捕できるんだ。

石丸:
 できる。覚せい剤取締法違反でも麻薬取締法違反でもなくって、麻薬などの取引の、要するに売買や譲渡の特例条項とかがあるんですよ。

ニポポ:
 いわゆる芋づるっていうようなパターンっていうのは、そこから発生する可能性もあるんですね。

石丸:
 あり得る。ネットの場合はそれが多くて、通話記録、それから郵送の記録、あるいは要するに組織的に扱っていた密売組織が、そこの住所から大量に郵送物を送っていたりとかして、何度も受け取っているという記録があるとか、そういうようなことで今は逮捕できるんですよね。

“ピュリティー”がバラバラなMDMA。過去には外国人が次々と死ぬ事件も

ニポポ:
 覚せい剤から次に移りまして、これもよく聞く単語に今はなってしまいましたけれどもMDMA。これはいわゆるテレビでよくやっているタブレットみたいな、あれが印象的なものでございますけれども、このMDMAっていうのは比較的新しいイメージですがどういったものなんでしょうかね。

石丸:
 1990年代以降のもの。覚せい剤と極めて似てるんだけれども、デザイナーズドラッグ。

ニポポ:
 デザインされてるんですね。

石丸:
 いわゆるひとつの脱法ドラッグのはしりですよ。覚せい剤とはちょっとだけ違う。でもすごく似てるもの。飲むと非常にハイになって多幸感。幸せな楽しいような気持ちになって、“ピュリティー”のいいものだと自分の印象ですが、醒め方もはっきり、すっきりしてる。ヨーロッパで最初爆発的にはやったんですけどね。覚せい剤とかって切れるとすごく疲れちゃう。力の前借りが覚せい剤。疲れちゃう。しんどくなっちゃう。

ニポポ:
 「力の前借り」っていう言葉がいいですね。

石丸:
 幸せの前借りだから。幸せじゃない人がやるとひどい目に遭う。MDMAっていうのはそうではなくて、本当に何か幸せな気持ちになり、幸せな気持ちのまま醒めていく。そしていたところに着地できるんだというようなものとしてリリースされたんです
ね。

 実際そういう使われ方もしていて、当時は勝ち組負け組みたいなところが非常にあったんだけど、勝ち組ドラッグではないかというような言われ方もしてましたですね。

ニポポ:
 僕が見聞きする情報をちょっと整頓すると、音との親和性が高い。音楽の人たちがみんな好きなんで、摂取してからしばらくするとやっぱり効くみたいなんですよね。音の感じ方が違うっていう言葉はよく聞きますけれども。だからフェスなんかで摂取してる人っていうのが非常に多いっていう印象を持ってます。  

 ただ危険性もあってMDMAに関しては“ピュリティー”ですよね。これが本当にばらばらっていうのがあって、それこそ押尾さんの事件があったときって、「毒入りが出回ってるから気をつけろよ」っていうぐらい“ピュリティー”の低いものが出回ってるっていううわさがありましたね。

石丸:
 おっしゃるとおり。世界的に問題になったことがあって、日本でもMDMAとして売られたものを六本木のクラブで買って飲んで外国人のビジネスマンが次々死ぬっていう事件が起きたことがあるんですよ。どうやらMDMAと称して売っていたんだけれども、中にヘロインであるとか違うものが入っていて、それでいつものとおりだと思って飲んで過剰になって死んでしまうというような事件が起きたんですよね。

 海外でもフェスでよくこういう事件が起きるもので、実は海外のフェスではコカインチェッカーとかいうテントが張られたりするわけ。

ニポポ:
 すごい。抜き打ち検査じゃないですけど(笑)。

石丸:
 MDMAチェックとかいうテントが出てるわけ。ここに自分の持っている錠剤を持ってきてくれと。それで入ってるものが何なのかっていうことを全部調べるから。

ニポポ:
 すごい。

石丸:
 海外のフェスでテントがあって、そこに持ち込まれたのがこういう錠剤で、その中に実際に入っていたものがどういうものであったのかっていうのを分析した結果っていうのが、一覧表になってるの。見たらMDMAだって言って純度100%じゃないわけ。MDMAが6割、ケタミンが何割、それからコカインが何割と。MDMAが3分の1で。要するにメタンフェタミンが何10%入ってるとか。すごいのなんかゼロだったりするから。

ニポポ:
 ゼロもあるんですね(笑)。

石丸:
 MDMAゼロ、アンフェタミンゼロ、カフェイン100みたいな。

ニポポ:
 それ、カフェインのタブレットだよ(笑)。

石丸:
 その錠剤のMDMAの玉には刻印があって、これがかわいらしいんですよ。ロレックスやメルセデスベンツの刻印のね、要するにわざといろんな有名ブランドの刻印をして、「メルセデスベンツがすごくいいんだ」とかみんな言うんだけど、あれもみんな真似するから。

ニポポ:
 このMDMAってタブレットは錠剤なわけなんですけれども、相場はどういった感じで動いてるんですかね。

石丸:
 通常5000円前後だと思いますよ。それもまとめて買えば。

ニポポ:
 結構、若者にも手が出しやすいっていうのが売りですもんね。

石丸:
 MDMAは1錠飲めば一晩効くっていうのが大体だと思うんですよ。皆さんはお酒を飲み行くとかでも、大体1~2軒行くわけだけど、予算ってあるじゃない。それで考えたときにドラッグに使えるお金って、まあ1万円前後ですよ。一晩で5万円も使える人いないから。

ニポポ:
 そんな富豪はいないですね。

石丸:
 お酒飲まない人は5000円から1万円の間でおさめたいとなると、それぐらいのお金が一晩の予算になるんじゃないのかなっていうふうに思いますよね。

ニポポ:
 その感覚は本当にそうかもしれないですね。音楽フェスの尺っていうか、タイムスケジュールとかを考えてもやっぱり正しいといいますか。その価格設定という意味でね。

石丸:
 ドラッグって暮らしの中にあるから値段があるんだ。ジャンキーってオンかオフしかないんですよ。入れてるか入れてないか。だからオンかオフだけ。普通だったらちょっと疲れてるけど頑張ろうとかになるけど、薬が切れたら寝ちゃうんだから。

ニポポ:
 ガンガンなんですね。

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