ピクシブが運営するマストドンインスタンス「Pawoo」がエロ画像投稿問題を“技術の力“で乗り越えた――その裏側を運営が語る「思想を抜きに技術的に改善できないか」
Mastodon(以下、マストドン)の「Pawoo鎖国問題」について、角川アスキー総合研究所の遠藤諭さんによる司会で、企業インスタンスを運営する株式会社ドワンゴの栗田穣崇さん、ピクシブ株式会社の清水智雄さん、道井俊介さんが語りました。
R18画像によるPawoo隔離問題
遠藤:
最近あの……絵柄の問題で色々騒がれましたよね。そのあたりも含めて運営におけるポリシーはどうですか。
清水:
Pawoo【※1】に関しては画像の投稿が非常に多いので、その中でちょっとエッチな画像も投稿されます。その際はNSFW【※2】、「隠す機能を付けて投稿してくださいね」という形でやっていて、投稿のガイドラインとしてはpixivと同水準のものです。Pawoo開始直後に注目を浴びたきっかけにもなっているのですが、海外のインスタンスさんから遮断されることが起きました。
※1 Pawoo
ピクシブが運営するマストドンインスタンス。
※2 NSFW
職場閲覧注意(Not safe for work)の略称。マストドンではNSFW機能を使って投稿されたトゥートは本文を表示する前に閲覧するかを確認することが出来る。
遠藤:
それは「遮断するよ」と言ってくるんですか。
清水:
そういうトゥートをしていたらしいですね。「Pawooを遮断した」みたいな。
遠藤:
トランプ大統領並みにいきなり来るんですね(笑)。
清水:
「こういうトゥートされてますよ」と後から知ったんですが(笑)。世間的にはPawooは孤立しているように言われているのですが、実は世界で3番目位には繋がっているインスタンスなんですよね。そもそも人数も多いのでリモートフォローしているユーザーが多いという所もあるんですが、繋がっているインスタンスもすごく多いので、決して孤立していません。
遠藤:
なるほど、孤立はしていないんですね。
清水:
未だに孤立しているように言われるのですが、全くそういうことはありません。結局それぞれの国の法律に抵触するような画像について、どう扱っていくかという議論に発展しました。それは思想とか抜きにして「技術的に改善できないのか」というように議論が進んでいってくれたんです。